こういうちょっとしたイラストがいい
さわやかなエンディング
宮崎映画のおかげでこの本がまた売れているとは聞いた。が、それだけで読もうとは思わなかった。
読もうと思ったのは、業界の先輩であるK子さんが、映画についての感想を語り合っているときに、あまりにさりげなく「あの本は読んだ」とさらっと話されていたからだ。しかも「映画とは全然関係ない」と。
それでなんとなく興味を持った。K子さんの世代では読んでいるのが当たり前の本らしい。
で、これまた、あっという間に読めてしまった。
なるほどいい本だったし、名著だと思う。最初の1章を読んでなるほど、と思った。これは『クオレ』みたいな本なのかな、と。
『クオレ』は良い本だった。あれはドイツの話だったっけか? 今でも古い文庫本を自分の本棚に置いてある。
あれに似てるノリの本なんだと納得し、1章だけで読むのをやめようと思ったのだけど、結局最後まで読んでしまった。
子供のころの話や、いじめっ子の話など、今読んでも涙出ちゃう。特に最後のエピソードと、仲直りの様子は効いたわー もうウルウル。
その時の叔父さんの言葉もすごくいい。
「正しい道義に従って行動する能力を備えたものでなければ、自分の過ちを思って、つらい涙を流しはしないのだ」と。
「僕たちは自分で自分を決定する力を持っている」「だから、誤りから立ち直ることも出来るのだ」