冒険研究所イベントそして、八木清さん『ツンドラの記憶 エスキモーに伝わる古事』を読みました

久しぶりに行ったー 冒険研究所書店。いつもお世話になっております。角幡唯介さんのイベントも久しぶりだったかも。お元気そうでなによりでした。


今回のメインテーマはデンマーク人冒険家ラスムッセン。ラスムッセンが伝えたエスキモーたちの伝承話を紹介した本を出された八木清さんがゲストです。

ラスムッセンはお父さんがデンマーク人の牧師さん、お母さんがデンマーク人とイヌイットの混血で、イルリサット(グリーンランド)に1879年に生まれたそうで、当然グリーンランド語とデンマーク語のバイリンガルだし、子供の頃からソリを操り、狩りをするなど、まったくのイヌイット生活の中で育ったらしい。

そして、「エスキモー学の父」と呼ばれるようになる。いわゆる極地探検家であり、人類学者という存在だ。


いやー なんか元気もらった。お話はまだアーカイブで見れるので、ぜひ。そしてラスムッセンのことがますます知りたくなった。そして知りたいと思うと知識欲を止められないのが、このマニアックな議題に集まった我々なのであった。

やばい、深掘りしたい。そんな時間がどこにあるんだ、おいっっ、自分っ。経理終わって、来年の仕事片付けて、仕事やめて、もっと自由になったら必ずやろう。

そして、またもや冒険研究所さんに溜め込んでいた注文書籍も回収してきた。角幡さんも荻田さんの「狂人たち〜」がすごく好きだっとおっしゃっていた。読むのが楽しみすぎる!!


ところで、今回のメインの八木さんのこの本も、すごく面白かった。



なんとTRANSVIEWに委託してる出版社さんから出ている。確かに愛情のこもった装丁。閑人堂さんという出版社さん。 「ひまじん」じゃなくて「かんじん」と読むらしい。

イヌイット伝説。すごいよね。なんか人間の根源を改めて再認識って感じ。面白かったのは、たとえばノミの視点から見た人間の様子とか(笑)、あと筏に飛び乗った村の嫌われた女の子を海の中に放り込まれ、溺れまいと筏の縁に捕まった彼女の指を人々が切り落とし、筏に乗せまいとした。

この切り落とされた指がアザラシになったとか。

ワタリガラス伝説もおもしろかった。人間のあらゆる知恵は、ワタリガラスによってもたらされたものだということ。

私が紹介したグリーンランドのバンド:ナヌークにもそういうイヌイット伝説を歌にした曲がある。こちらもワタリガラスの伝説。


とか書いてたら、数日前にコンサートのフル映像を挙げていた。最近の公演かしら。 いいねぇ…


彼らは3回日本にやってきた。1回目はデンマーク大使館の企画。2、3回目は私が自分で呼んだ。最終的には結構な赤字を抱えて大変だったけど、うちのオフィスはなんとかなった(笑)。

しかし、ほんとなんでも経験しておくべきだし、やっておくもんだよなぁと今も思う。もうこういうことは2度とできない。

そして、こういうたくさんの思い出がある人生って、いいよなぁと自分で思う。若いころの自分を褒めてあげたい。これらの素敵な思い出がなかったら、私の人生など空虚なものだ。

いや、ほんと実際は、ものそごく大変だったんだけど。

でもこのバンドとの出会いが、角幡さんや荻田さんや冒険研究所書店さんとの出会いにもなったし、能町みね子さんにバンドのことを応援していただいたり、楽しい思い出がたくさん作れた。

頑張った時間は宝物なんだよなぁ。なんでも深掘り大事ですよ。ここかも?と思ったラインをぐいぐい掘っていく。この作業が楽しいんだよなぁ。

もっとも、この仕事において、唯一の楽しい部分はそこであって、他はなんというか単なる拷問です。今日もずっと仕事してました。

八木さんが紹介してたラスムッセンの話によると、ワタリガラスは人間があまり強くなるとこの世界を滅ばせてしまうだろうと考え、ホッキョクグマを作ったというのだ。

そして、こちらはナヌークによるホッキョクグマ伝説?!


それにしてもこの世界を教えてくれた、彼らにも感謝。

話がそれた。八木さんの紹介したラスムッセンが伝えるエスキモーの伝説は、なかなか

そうそう、帰りがけにFLOOKのチラシも置いてもらっちゃった。てへ…! あ、そうそう、冒険研究所書店には、ケルト関係の本も結構ありますよ。



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