巨匠たちの東京公演無事終了…そして帰国

おかげ様でなんとか巨匠公演を無事に終わらせることが出来ました。ほっ… 巨匠たちは今朝成田を飛び立ち帰国の途へ。写真は成田空港のスターバックスでの巨匠たち。

それにしても…なんていうか天然記念物みたいな人たちでしたよ。ワールドミュージックの世界もポップスの世界みたいに厳しくなって、こういう人たちはもう絶滅危惧種というか、こういうタイプの伝統音楽家は、もうこの世代で終わりでしょうね。そんな事を思いました。私はそういう人たちと仕事ができてほんとに呆れるほどラッキーだなと思います。

なんといっても天然ペリマンニ度が一番高いのがアルト。さすがヤルヴェラ一族だけありますわ… いつも、何をしていてもナチュラルで無理がなくって、そのくせとっても男らしくってホントにいい。そこがまた演奏に出ていて、すごいと思うんです。親戚一族がみんな音楽家っていう環境っていったいどうなんでしょう。私には絶対に想像できません。でもアルトはホントにナシュラル。今回この3名を呼んで思ったのはまたJPPを呼びたい、ということでした。やっぱりペリマンニはすごいや。ホントにすごいと思う。JPPで、またマウノやアンティ、そしてアルトに再会したいと強く思いました。まぁ、それはかなりかなわない夢だろうけど。

そして意外に今回はペリマンニ度が高いなと思ったのがマリアです。なんだか前ギタリストと二人で来たときより、うんとリラックスしているように思えました。実はかなりトボけていて、強烈な忘れ物をしたり、おばあちゃんのようだったり子供のようだったり。ケーキが大好きな彼女は「これは、いけない、いけない」とプンプン怒りながら(笑)ケーキをもぐもぐ食べていました(笑)。ムーミンが大好きらしく、彼女ほどムーミングッズを普段から身につけていたり使ったりしている人はフィンランド人でも珍しいかも。彼女にも音楽がずっと人生に寄り添っている…そんな感じでしょうか。本当にすべてに音楽が、あまりにも自然にそこにあります。

加えて強烈なのがティッモ。彼のことを思い出す時、私はチーフタンズのデレク・ベルをいつも思い出すんです。本当に天使のようなキャラクターの音楽家です。ホントにホントにやばいくらい。デレクも強烈な音楽家で、天使みたいな人でした。ティッモも同じです。あまりの天使度に、おそらく実世界はティッモにとっては生きやすい場所じゃないかもしれない。でもだからこそ、彼には音楽がある。そんな感じです。こんなピュアな音楽家はウチのアーティストの中でもピカイチだと思います。音楽を取ったら、きっとティッモは死んじゃうでしょうね。そんな危うさが同居して、かつキラキラ輝いている…不思議な人です。

それにしてもホントになんてピュアで美しい人たち! 感動をありがとう。音楽をありがとう。私たちはあなたと同時代に生きれて、あなたの音楽が体験できて、とっても幸せでした。ご来場くださったお客様、本当にありがとうございました。

まだこの美しい音楽が頭の中を流れています。



三人をまた呼ぶことがあるのでしょうか。分からないけど、でも頑張りたいと思います。この三人での来日はもうないかもしれないけど、それぞれではきっと。ノルディックトゥリーとか、マリアのソロとか… これからも頑張ろ!

よく聞かれるんですが、ティッモの「ヒム」は、ノルディック・トゥリーのこのアルバムに収録されています。他にもいろんなヴァージョンで彼のいろんなユニットのCDにも、あちこち収録されています。私はノルディック・トゥリーのが一番好きだけどね。