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2013年7月23日火曜日

音楽は、それは対話…「遊牧のチャラパルタ」を見ました

いや〜良かった! 今日は10月に日本にやってくるバスク地方の幻の伝統楽器チャラパルタを演奏するオレカTXのドキュメンタリー映画「遊牧のチャラパルタ」をUP LINK FACTORYで拝見しました。世界の国際映画賞14賞もの受賞を果たし、70を超える国際映画祭で喝采を受けた大傑作。

チャラパルタって、ホントに原始的な楽器。ただの木の板を木の棒で叩くという、実にシンプルな演奏。まず画面はインド、ムンバイから始まる。

「なう!」とか心の中で叫んでしまうよ〜(「ムンバイ、なう」知らない方はこのブログ参照)。

新しい音楽との出会いを求めて彼らの旅は続く。行く先々で現地のミュージシャンとレコーディングやコンサート。みんなインド、北極圏、サハラ、モンゴル。文明社会から距離を置き、遊牧民として生きる人たち。

上映後のトークショウで松山晋也さん、川島恵子さんのお話が聞けた。松山さんいわく、これ以上の原始的な音楽はない、と。これ以上シンプルなことはないからこそ、無限の広がりがある、と。お二人は数年前のWOMEX(ワールドミュージックの見本市みたいなイベント)で彼らを見て、すっかり感激したそうだ。ちなみに彼らは2001年にアルタン祭りでケパ・フンケラ(バスク地方のすごいアコ奏者)のバックミュージシャンとして来日したことがある。これもプランクトンの招聘で、私もツアーを手伝ったので良く覚えている。当時彼らは、まだ20代そこそこだったんじゃないかな。その彼らにWOMEXで再会したお二人は、彼らのすごい成長ぶりにホントにびっくりしたそう。特に松山さんは「あの時20〜30組のライブをみたと思うけど、彼らが一番凄かった」と絶賛していた。

チャラパルタは必ず2人一組で演奏されるのだそう。つまり二人の会話の中から生まれてくる音楽なのだ、ということ。この映画は、それを更に広げて、異文化との対話にチャレンジしていく、というドキュメンタリー。しかも相手は遊牧民。旅も大変そう。「〜さんは知っていますか」「こっから25km」とか言われたりしてるしぃ〜(笑)

最後に川島さんが指摘してたけど、この映画、おそらく1カメ、1音声くらいで撮っている。でも編集がすごく上手くって、それをまったく感じさせない。…っていうか、行き先がそもそも僻地すぎて、ゾロゾロと行けるようなところじゃないよね。インドだったかサハラだったかで移動用のヴァンをレンタルしたら、いろんな人が「俺も乗せてくれ〜」とたくさん乗り込んできてヴァンの中はいつのまにかセッション状態に…みたいなのもあった(笑) 

スペインはフランコ政権中は地方文化が抑圧されていた時代があった。バスクはフランコ死後、すぐに独立を果たした。ヨーロッパの伝統音楽復興は60年代が多いのだけど、スペインだけはフランコのせいで70年代に盛んになった、とのこと。チャラパルタも一時は、2組くらいしか演奏者が残っていないくらい衰退したこともあったんだって。でも今やバスクはいっちゃん最初に自治権を取り戻し、文化の復興に頑張っている。一番頑張っていると言っても過言じゃない。

そうそう北欧好きも要チェック。おそらくノルウェーなんだけど、サーミの音楽もたくさん出てきますよ。

そんなわけで次回の上映は8/29。同じくUP LINKにて。詳細はここをチェキラ!!! コンサートは10/14 すみだトリフォニーホールで、カルロス・ヌニェス他と一緒の公演になります。そっちの詳細はここ。本当に楽しみ。


*トークショウの内容は私が聞き取ったメモによるもので、理解が至って無い部分があるかもしれませんので、ご了承ください。