bar clear all


2014年3月22日土曜日

生きてるって、すごい!! 福岡伸一「生物と無生物のあいだ」を読みました


このブログって、基本的にはTHE MUSIC PLANTのミュージシャンに興味がある人が見てくれているのだという事を前提に、私も自分の仕事の一部だと認識しているのだけど、時々とてつもなくアクセス数が増えることがあって、それは映画の感想だったり、書評だったり、自分の仕事とまったく関係ない投稿だったりするのが、ちょっぴり悲しい。

まぁ、でもそれもいい事だと思っていて、とにかくなんでも正直にありのままの自分を書いていこうといつも思っている。

その中で、自分が過去書いた中で、もっとも気に入っていて、自分で書いた文章なのに何度も読み返しているのが、大好きなカズオ・イシグロに関するこの投稿。NHKのドキュメンタリーをまとめたもの。

この時、番組内でホストをつとめられた福岡先生に私はとても興味を持ったのだが、先生の文章は週刊文春での連載を読む以外、買った著作はひたすら積読状態に…(笑)

その後、福岡先生と、ケルト/装飾美術の巨匠、鶴岡真弓先生との対談をまとめたりして、これはケルトの思想を化学的に理解するためにも、福岡先生本を読まなくちゃな…とずっと思っていたのだが…… で、やっと読んだ!

そしたら、もうーーーー最高に面白い!! っていうか、この本、めちゃくちゃ売れたんだよね? 今ならその理由も分かる。これはホントに面白いわ。ホントすごい本だと思った。ここ数年読んだ中では圧倒的に面白いかも。

1ページ目のプロローグで、もう掴みがすごい。福岡先生が紹介する大学時代の生物学の先生の質問…。

「人は瞬時に生物と無生物を見分けるけど、それは生物の何を見ているのでしょう。そもそも生命とは何かみなさん定義できますか?」私はかなりワクワクして続きに期待したが、結局、その講義では明確な答えは示されなかった。

夏休み、海辺を歩いて小石をみつける。その石とほとんど同じような形,色の貝殻も見つける。貝殻は、もう死んではいるけれど、私たちはそこに確実に生命の営みによってもたらされたものであることを見る。小石と貝殻の決定的な違いは何か? 

そして先生はグイグイこの本に読者を引き込んで行く。先生,文章が上手いんだよね。内容は正直、かなり難しい部分もあった。この本にあったことを人に説明せよ、と言われても、私なんぞはバカだからアウアウ言っちゃいそうだ。でも… すごい。すごいね! 生命ってすごいよ!!ということだけは、もう強烈に分かる。ものすごいわ、生きてるって!

とにかく、先生をはじめとする歴代の科学者は「生きている」ということを定義するために必死に実検を重ねる。それはホントにミステリー。仮説をたてては実検するの繰り返し。論文発表に向けての大変な競争、そして苦労も分かる。例のなんとか細胞の彼女もきっとこういう世界にいるんだろうね。「ネイチャー」に載るか「サイエンス」に載るかのせめぎ合い…同じような実検をしている他のグループに抜くか抜かれるかのせめぎ合い。

1つ1つのエピソードもすごい。意外なNYでの野口英世像。DNAをめぐる科学者たちの攻防。忘れ去られた女性科学者。DNAのラセン階段の発見。内側の内側は外側? 原子はなんでこんなに小さいのか…いや、原子に比べてなんで我々の身体はこんなに巨大なのか? そして生命は流動的であり常に動いている。その動きは一方方向で二度と戻ることは出来ない。

あぁ、もう想像すればするほど頭の中がいっぱいになっていくよ。すごい。科学ってここまで行くと哲学みたいだ。とにかく読んでいる間はずっとワクワクドキドキ…

そして!! 興味深いことに、これってケルトなんだわ。ケルトが本当に人間の本来の考え方だというのが分かる。人間が生み出した考え方だって分かる。これ何度か書いているんだけど、ケルトって歴史じゃなくって、哲学なんだよね。歴史/哲学? いや、よく分からない。でもいろんな事が不確かな今の時代、これこそが人間が知りたがっている事なんだよ、というのが分かる。

それにしても福岡先生や鶴岡先生を知ると学問ってすごいと思う。生物のことを研究しているようでいて、過去の歴史を研究しているようでいて、実は勉強しているのは「今、人間はどう生きるべきか」ということを教えてくれているのだ。(あ、また「べき」とか言っちゃった/笑)これは昨日のヴィクターの「音楽について語る」もそうなんだけど。

おすすめです。これ。実はもう1回、最初から読んでみようかなと思っている。でもここはぐっと我慢して福岡本の次に控えている「動的平衡」に進もうと思うのだ。もおっっ、最高だよ。福岡先生。福岡先生マイブーム到来!! 次の感想を待て! 


写真はこの本に載ってた写真よりロザリンド・フランクリン。紹介されているストーリーが本当なら、ちょっと可哀想な立場。でもすっごい偏見だけど、理科系の女って私はあんまり好きじゃない。自分のこと「僕」とか言っちゃって、男子の目を気にしていないようでいて、めちゃくちゃ気にしている。独特の美意識があり、うっとおしい。マンガが大好きである。頭がいいのを鼻にかけている。服装や音楽のセンスも悪く、とにかく同性から見て格好いいタイプはいない…などなど(すごい偏見/理科系女子からの反論を求むw)






「内部の内部は外部」という図解。すごいよー すごいよータンパク質。すごいよー すごいよー 細胞(笑) すごい良く出来てる! これなんかでやろうったって出来るもんじゃないよー 驚異!!!!


参考リンク