サム・リーが音楽やってて、いい映画だという噂を聞き(文春の評価も高い!)、公開日に見てきました。
いやー こう言ってはなんですが、寂しい話ではあります。辛い。そして人間は何かに一心に夢中になっていると、いろんな雑念を忘れて、幸せな気持ちになれる。そして何かを実現しそうな気分になれる。
だけど結局奇跡は起こらず、目が覚めてみれば、人生は辛い… でもそれでも生きていく、日々の生活の中の、ちょっとした「光」を感じながら。
…といった内容です。まぁ映画のよくあるパターンよね。
こういうイングランド特有の「妙に上から目線」は、こんなに良い作品でも、やっぱり避けられるものではない。「そういうとこよ〜」と思わないでもない。だからイングランドは嫌われる。
でもそれがこの国を、世界のこんな状況の中で、ギリギリのところで良心というものに国民をしがみつかせてきた力でもあるのかもしれない。妙にチャリティ好きな国民性とかね。
この作品は、本来は概して暗い映画だとは思うんだよね。だからこんなにポップなポスター見せられると、また「日本の映画配給会社は観客を舐めている」とか言われちゃいそうだけど、どうなんでしょう。
でもこうしないと売れないのよ、それはわかるのだわ。ちなみにヨーロッパ版のデザインの元のポスターも、それほど暗くない。(ドイツ語?のポスター)犬がいいよねぇ〜
私だったら、たとえばこのトレイラーのサムネイルで使っている写真(ボロボロになって汚れたハロルドの写真)に、明朝体とかで「父の懺悔」とか「父の後悔」とかそういう日本語タイトルをつけてしまいそうだが、まぁ、それじゃあ売れないってことだよね。
★
先日高校で素敵な授業をしてくれた吉原真里先生の著作『親愛なるレニー』をみなさんに強烈にご紹介したくTHE MUSIC PLANT初の「本」のイベントを行います。
北とぴあ音楽と本祭 第1弾は『親愛なるレニー バーンスタインと戦後日本の物語』吉原真里さんの講演、広上淳一先生との対談、若手ミュージシャンによるミニコンサートの他に、ホワイエには音楽の本が大集合。レニーゆかりのユダヤの焼き菓子やパン、ジャム、そして楽器体験コーナー(チェロやガムラン)もあり。¥2,500 http://www.mplant.com/lenny
スコットランドのトリオLAUが10月再来日。詳細はこちら。http://www.mplant.com/lau/
今年は春のケルト市はありません。秋のケルト市は豊洲にて10月に行う予定。7月1日発表。
THE MUSIC PLANTでは本屋も運営しております(神保町&渋谷)。よかったらのぞいてくださいね。時々店長業務もやってます。http://www.mplant.com/index.html#book
THE MUSIC PLANTではアイルランド音楽名盤ガイドをリリースしております。第1弾 Paul Brady、第2弾 Mary Black、そして第3弾は10月発売。すでに制作が始まっております。www.mplant.com/books/