ふたたびFacebookについて考える




昨日は珍しく朝から外に出て打ち合わせの間に映画を2本も観てしまった、充実の1日でした。で、話題の映画観てきましたよ。「ソーシャル・ネットワーク」。ご存知のとおりFacebookの創設者であるザッカーバーグの物語。なかなか「青春もの」してて良かったです。映画として、とても良くできていると思います。細部も非常に良く出来ていて、ザッカーバーグが(軽度の)アスペルガー症候群として書かれているところなども、さすが。どこまで実際起こった話に近いのか、ネット上でも話題になっているようです。ちなみにアスペルガー症候群について、そして男性脳/女性脳についての本を読みましたが、私もかなり「人の気持ちを読むのが下手」な「男性脳」のようです。でも女性脳とのバランスが非常に良いらしく、これは仕事で積み重ねた経験値!と自慢したいのですが、まぁ、そのヘンはまたゆっくり別に書きたいと思いますので省くとして……

零細ながらも自営業者としては、いろいろ考えさせられる部分がありましたね。「仕事は見つけるものではなく、作るもの」というセリフにグッ!(字幕ではなんて書いてあったか忘れましたが“与えられるもの”だったかな。英語ではFindingと言っていた)それから友達とは仕事をしてはいけない、という、これまた原則中の原則の事実。友達と仕事をする場合は、お互いがすでに仕事上で自立してからに限ります。友達だからと一緒に何かやろうというのは良くない。反対に仕事仲間から親友に発展するというのは大好きです。仕事って金銭感覚にいたるまで本当に価値観がピッタリあわないとダメだから、仕事でうまく行くというのはすでに「親友のポテンシャルあり」なのですよね〜。あ、話がそれた(笑)。

親友との心のすれ違いが、ホントに辛いですよね。絶対にどちらも悪くないし、お互いを愛していると思います。でもホントにちょっとしたことからすれ違って、そのズレが大きくなってしまったとしか言えません。そういった映画の細かいエピソードも、ついつい自分の仕事と照らし合わせて、連絡は密に取らないとダメだなとか、本当にたまの愛情表現(いつもやっているアーティストを驚かすために現地にひょっこりコンサートを観に行く、みたいなもの)も大事だよなとか本当に思いました。あのヘンは本当に心が痛い。

さてすべてを見終わって、なんとなくオチもあり、悪役っぽい人はそれなりに消え、良いエンディングだったと思うのですが、果たしてザッカーバーグは幸せなのでしょうか? 映画は事実とは異なるだろうし、異論はあると思うので、あくまでも映画における彼の印象です。映画では彼は寂しい人物として描かれているようですし、それが監督の意図だと思うのですが、私の感想は違います。あんなに幸せな人はいないと思う。まず「ものすごい才能に恵まれていること」、「それが世界中に評価されたこと」。そして何をやるにも「彼自身にはブレがない」。友達に資金を止められサーバが落ちそうになった時「一人抜けたらあとは全部だめになる!」と叫んでいるシーンがありましたが、そういうビジネスの大事な部分も直感的にすべて分かっている。そして「好きなことに何時間でも打ち込める環境があること」もちろんそれによって失っている部分は大きいのですが、これはやはり普通の人から比べたら幸せとしか言いようがない。実際彼はお金持ちなわけですから、イヤだったらいつでも辞められるわけです。でも辞めない。それはやぱりこの仕事が好きだ、としか分析のしようがないのです。そして他にやりたいこともないのだ、と思います。本人のザッカーバーグは映画を作られ、いろいろ言いたいこともあるでしょうが、ビジネス上にこれだけメリットがあるから(宣伝ツールとして)承認したに違いありません。そういうセンスも含め非常に素晴らしいと思う。これからもFacebookを見守って行きたいと思います。本も何か1冊買って読んでみようかな。もっとも本も、また1つの次元を表現しているだけで、事実とはまたまったく違うものになっていることでしょうが。

そして素晴らしいなと思うのは、このザッカーバーグの精神はちゃんとFacebookの日本支社にも受け継がれているようだという事。Facebookは実際やってみれば分かりますが、新しいアプリにも非常に慎重で、これだけ使いやすいプラットフォームが出来たことはザッカバーグの天才によるところが大きいわけですが、ホントにブレていない。日本の社長さんのインタビューを読んでも「実名主義」「ユーザーにとっての使いやすさ」等、ちゃんと創始者の意志がまだそこに存在している。これが出来ていない海外/日本ビジネスは実は非常に大きいのです。日本じゃ実名主義は定着しないから……とか言ってしまうのは簡単ですよね。日本は特殊なマーケットだから、とか。そういや過去には「これじゃ売れないから」と、日本盤のジャケトを勝手に変えたりする日本のレコード会社とかたくさんありましたよね。ちなみに日本支社はまだマンションの1室、みたいなところで仕事をされているようですよ。頑張れ、Facebook!

というわけで、この映画、面白かった、絶対に観て観て!と薦めたくなるようなものでもなく、観たことをわざわざ人に話したりするような価値もあまりないとは思いますが、とりあえず思ったことを簡単にまとめました。

ちなみに映画をすでに観られた方、映画についての町山さんのTwitterが面白いですよ。そしてFacebookを始められた方、ぜひ上のページにLikeをお願いいたします〜。あ、Likeって言わないのか「いいね!」でしたっけ(笑)

PS とか書いている間にも、日本人のFacebook率が増加しているようで、毎日2、3人の友達承認が送られてきます。私はFacebookの規約通り個人ページは面識のある人にしかオープンにしていません。今日は某業界の大巨匠とフレンドになりさっそく来週ビジネスアポが! もっとも今すぐ何か一緒にできるとは思いませんが、すごく久しぶりなのでお会いできるのが楽しみです。