2011年6月8日水曜日

ICU国際基督教大学高等学校に講義に行ってきました!

なんと今日わたしは国際基督教大学高等学校に「音楽を仕事にする」というテーマで講義に行ってきました。“「好き」を仕事にしたい人はぜひ参加しましょう!”と書かれた案内のもと、あつまった生徒さんは50名弱。女の子がほとんど。嬉しいねぇ。(写真はキャンパスの正門から校舎までの道のり。まるでスウェーデンみたいでしょ!)

このレクチャーは外部から講師を呼んで話を聴く、というもの。私以外の人は刑務所の教誨師(きょうかいし)をされている方とかブラインドサッカー(視覚障害者のためのサッカー)を広めておられる方とか、パキスタンに新生児医療で行かれている方とか、そりゃあもう社会的に意味のある仕事をされている方ばかりでした。こんな人たちから話が聞けるなんて高校生、いいなぁ!

で、私はといえば、ありきたりの「人の倍以上、必死に努力すること」とかそういう精神論をいうのではなく、なるべく今の時代に音楽に関係する職業に付くには、自分の好きなことを仕事にするには…みたいな部分を伝えたく思い、お話ししたのはこんな内容。

(1)とりあえず絶対に就職して、サラリーマンとして3、4年、もしくは5、6年は頑張る。そして世の中の事を知る。あとでフリーになるとしてもここでの経験は大事。
(2)事業として物事をみる事ができるようになるのは大事。たとえばカフェに入って、このカフェは家賃はどんな感じか。コーヒーの単価はいくらか。従業員の時給はどうか…など。
(3)会社のブランド名ではなく、職種で仕事を選ぶこと。それが自分の筋肉になる。
(4)巧くレコード会社に入社、コンサートプロモーターに入社出来ても、自分が好きな音楽をやれる人はごくわずか。社長にでもならない限りほぼ不可能。かっこいいのは自分の好きなことをしている人。もしくは大ヒット飛ばしてる人。それは業界のごく一部。
(5)ウソでもいいから高尚な目的を持つこと。たとえば「ヒットを出す」という目的はなかなか達成できないが「音楽で人に世界にはこんないろんな文化があることを広めたい」という目的は割と簡単に達成できるし、挫折することがない。
(6)この講座の案内に「英語を仕事にする」というのがあったので、それについては厳しい意見を。英語がしゃべれることはたいして重要じゃない。でもしゃべれないと何も始まらない、というのはある。でももしかしたら将来は中国語が主流になっているかも。そのときに中国語を抵抗無く学べる事が大事。異文化に対する開かれた心が大事。

……と、まぁ、えらそうに(笑)。でもやりたい仕事はあるんだけど、親に反対されているんです、なんて子もいて、ちょっと可哀想だったな。せめて親は味方してあげればいいのに。世間はこんなに厳しいんだからさ…とも思うんだけど、親はきっと心配なだろうなぁ。なんか分かるよ。うん、厳しい時代になっちゃったもんね。

でもって生徒さんからの質問は「経営はどうやっているのか」とかするどい部分にまで及び「すみません、経理は年に3日集中してやっているんです」とか「ノートの右と左に支出と収入分けて書いてるだけです」とか、コンサルやっている方が聞いたら卒倒しそうなひどい答えもしてしまったり(笑) でも本当なんだもん、しょうがないよね。でも銀行からお金かりたりとかしてないし、身のたけにあった仕事をするのが大事、なんて無理矢理まとめちゃったりして(笑)。

「お客さんの信頼を裏切らないこと」「ミュージシャンの信頼を裏切らないこと」とか言いつつ……あぁやばいホームページとか工事中で放置してある私が、こんな事言ってていいんだろうか、なんて心の中で冷や汗かきつつの講義だったのでした。

いや、でも高校生の目はキラキラしてて……ほんとやばかったです。いや、ホントみんなにパワーをもらったよ!! みんなに話していたら、なんか超気合いが入った。フィンランドフェス終わってホオけてたよ、自分。私の話がちゃんと伝わったか分からないけど、でもきっと高校生には「なんか楽しそうに仕事している夢見がちなおばさんだったなぁ」と思ってもらえればいい。だって、ちょっと元気のない大人が多すぎるよね、政治家とか見ててもね。

最後に感動の感想をたくさんいただいたので、こちらにご紹介しちゃいます。涙でるよ〜くぅ〜っっ!

「野崎さんの言葉をお借りするならば、私の場合“小説家になりたい”ではなく“小説を通して何かを伝えたい”という目標を持って努力していきたいと思いました」(うわ〜分かっているよ、この子!)
「コーラス部の部長をしています。部長の仕事と野崎さんの仕事は少し似ていて、お客さんを裏切らない、という言葉を聞いて、自分たちが歌いたい曲だけをやっていて誰のため、なんのため、という目的がなかったんじゃないか、とちょっと思いました」(感動)
「自分の仕事を本当に楽しんでいる野崎さんはすごくエネルギーがあってかっこいいと思いました」(貧乏だけどね)
「“英語、英語”っていわれるのがきらいで“世界をつなぐ”みたいな仕事はなんとなくいやだなぁと思っていたのですが、野崎さんが“帰国子女には異文化を伝える義務がある”とおっしゃっていたこと、ちょっと自分の世界が広がった気がします」(うん、責任重大だよ!)
「私はトロンボーンを吹いているので、始めに映像を見たときは興味がもちやすかった」(すみません、アラマーイルマン・ヴァサラットの映像、高校で流しちゃいました/笑)
「音楽を本気で仕事にすると思えば本当にできるということを聞いて嬉しかった。自分もやってみたいと思う」(くぅ!!うれぴーっっ)
「頑張ればなれるっていわれてうれしくなりました」(そうだよ、出来る!)
「バンドを育てるのは楽しい。バンドを育てるときは(将来演奏させるべき)会場を思い浮かべるというのは興味深かった」(夢を具体化するのさ。具体化できれば実現できる)
「まだヨーロッパなどに、まだ日本に紹介されていない音楽がたくさんあるということを聞いて、そういう音楽を発掘するのは興味深いなと思った」(そうだよ、みんなで発掘してくれ! Youtubeにいっぱい流れてる! 見知らぬバンドが日本に憧れている)
「一番最初にみたバンドの映像がとてもカッコ良かった」(ヴァサラットのことだよーん!)
「私も野崎さんのように“あ〜なつかしいな、私はあのとき、苦労したな。でも今はよい思い出だ”と思えるように、また野崎さんのように人として輝いている人になりたいと思った」(きゃ〜っっ、すみません、そんなに格好いいもんじゃないです!)
「他の人に反対されても自分の意見を通したり、自分から発見しに行ったりなど、行動力には驚きました」(まあなっ/笑)
「休み時間にながれていたニッケルハルパの音色が忘れられない」(ヴェーセンですよ! よろしくね!)
「ギターを打楽器として演奏するという発想に驚いた」(ジョン・スミスですよ。よろしくね!)
「今回お話を聞いて、やっぱり私は“音楽”と一緒にいたいと思いました」(嬉しい!! 泣ける!)
「印象に残ったのは“ヒットを売ろうとするのではなく、他の文化をどれだけ日本に伝えられるか”という言葉。なんかそう考えると今までかんがえていた将来とは全然違う気がした」(そうだよ、そうやって目的を設定すれば、君は一生負けることはない!)
「私は将来何の職業につきたいか全く分からなくてこのまま好きでもない仕事に就職して平凡な人生を送るのかなとぼんやり考えていました。でも今日のお話しを聞いて、好きなことをやるためにあがいてみてもいいんじゃないか、と思いました」(うん、きっと君の将来は楽しいことがいっぱい待っているよ。平凡な人生なんかじゃないよ!)

というわけで、こういった機会を与えてくれた学校およびN先生に感謝、感謝です。FINLAND FESTでがんばったから、そのご褒美だったのかもしれない。

実はうれしいことに来月も同じような機会をいただいています。今度はなんと早稲田大学。女子限定で200名! こちらはもっと仕事に対しては深刻だろうなぁ。本当に若い人にとっては大変な時代になった。でも負けないで頑張ってほしい。私も頑張るし。そしてみんなが落ち込んだときに、ちょっとでも今日の講義を思い出してもらえるといいな。夜になって今日講義で出会った生徒さんからメールやTwitterで連絡もらって、めちゃくちゃ嬉しい熱血洋子先生でした。明日もがんばろ〜。



学食で生徒さんたち推薦の「なんとか竜田丼」を食べてみました〜。おいしかったよん!


PS 同じ日にレクチャーをされた方のブログをリンクしてみました。
NPO法人ブリッジ・フォー・ピースさん
シンガーソングライターのしらいしりょうこさん
消しゴム繁呼(はんこ)藍田留美子さん
寺田真理子さん

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