本日、試写に行ってきました。出生時、子供を取り違えられてしまったイスラエルの家族とパレスチナの家族の物語。「もうひとりの息子」いや〜超素晴らしい作品。もう、めっちゃ感動でした!!
この作品、東京国際映画祭でグランプリ取ったらしい。前に取ったのは、例の大ヒットし、私も大好きなフランス映画「最強のふたり」だったから、この作品もヒットするのか。いや、するだろう。そのくらい、めちゃくちゃいいと思った。今年見た映画の中で一番好きかも。他に今年観た映画って何があったっけ…?
イスラエルとパレスチナと聞いて、ハードな観るのが辛い映画かと思う人もいるかもしれないけど、でも大丈夫。この映画にはめちゃくちゃ希望がある。観るのが怖い、とか言ってないで、絶対に観た方がいい。とにかくすご〜く希望がある終わり方だから。あぁいう終わり方、ホントに好き!
何がいいって、もう二組の家族が最高にいい! 特にお母さんたち。お母さん二人は本当に本当に素晴らしい。お父さんたちも最初はとまどいながらも次第に出口を見つけていく。そして息子たちも…最高に素晴らしい! イスラエルの方の子はエリート軍人家庭に育ち、芸術肌で、ちょっとぐーたら息子。パレスチナ側の子が頭が良くてパリの大学に受かった性格もめっちゃ良い医者志望の優等生。でも最後の方になってきたら、なんだかグータラ息子の方もいいんだよね! とにかく、ぐいぐいとその世界に引き込まれる。
そうそう妹たちが「新しいお兄ちゃん」とか言って一瞬で仲良くなるのも笑えた(笑)
脚本のテンポもよく100分ほどの映画だがあっという間だった。俳優全員がホントに素晴らしい。このデリケートな状況を丁寧に演じている。そして、これがホントにこういう題材を扱っているのにウルトラCだと思うのだが、政治的な内容ではなく、けっしてお涙ちょうだい系に陥ることもなく、でも充分に壁の向こうと壁のこちら側の生活をしっかり見せてくれるのだ。
音楽も良かった。途中ヤエル・ナイムの歌声が聞こえたような気がしたら、最後エンドロールが流れた時、彼女の名前もそこに発見したよ。彼女はイスラエル生まれ、フランス在住だよね。元気かなぁ!
プレス資料をいただいたが、監督は女性でフランス在住のユダヤ人だそうだ。先述の東京国際映画祭では最優秀監督賞もゲットしている。掲載されていた彼女のインタビューに「私はユダヤ人ですが、イスラエル人ではありません。この2つは異なるものです」という言葉があり、印象に残った。
来月には監督が来日し取材も沢山受けるみたいなので、ぜひぜひ注目していて下さい。公開は10月になる模様です。
最後にこの映画を評してこんなコメントが資料に載っていたので紹介します。まさにこの言葉どおり。
楽観主義という人がいるかもしれない。
だが、この映画が感動的で人間的であることを誰が否定できよう。
本当に!!! 公式サイトはこちら。