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2014年5月27日火曜日

「図書室の魔法」を読みました

読んだ。上下巻。結構長かったけど一気に読めちゃいました。

普段SFとかファンタジーはどうも苦手。読んでいても「んなわけねーだろ」とすぐつっこみたくなる。村上春樹が嫌いなのも簡単に死が突然訪れたり、登場人物の頭の中がセックスと死でいっぱいだったりと現実離れしてるから。普段、そういうの私は全然付き合いきれないからなのであるが…なんにせよ久しぶりにこういうの読んだよ。

ファンタジー苦手な私ですら違和感なく読めるのは、ファンタジーというより、すべてはこの女の子の妄想でしょ、と片付けられるからだ。15歳の彼女は、なんだかおタクっぽくって、まるでウチの姪っ子みたいだ。

双子の片割れは死んでしまい、自分は足を痛め、発狂したお母さんから逃れるために会ったこともないお父さんに預けられ、そこから寄宿舎学校に入れられた少女。読書が好きで頭が良く、本の世界に逃げ込む。周りをみる冷ややかな視線がたまらなく面白い。SFとかが好きな人だったらたくさんの本が出てくるから最高に面白いかもしれない。私が分かる作家はシェイクスピアやトルーキン以外、ほとんどいなかったが、本のことを大人にまじって偉そうに批評する読書会みたいなのに楽しみを見いだすところなど、実際に自分の近くにいたらイヤ味な可愛げのない子だと思っちゃいそうな、そういう子。そういう子たちは頭の中はすっごくクールで(というか,少なくともその子たち自身はクールと思い込んでいて)私のようなダサい大人は「えらい子供っぽいおばさんやな」くらい思われてたりするのだ。ま,少なくとも彼女はお勉強はできるみたいだし… でもお勉強が出来る=頭が良い 訳ではないのだよ。ふっふっふ…

またイングランドの寄宿舎学校のくらーい陰湿なところの空気や、ウェールズの自然の美しさ、電車の旅、バスにのる様子、町に出た時に出てくるお店の数々など、英国の香りがぷんぷんして好きな人にはたまらない魅力がある。

ただ最後のほうでいよいよお母さんと対決したり、彼女以外の人間がフェアリーを見れるようになると、やっぱり私はひいちゃったかな… もっともそこが一番面白い部分なのかもしれないけれど。

何はともあれ最後はハッピーに終わるので、ご安心を。翻訳を英国トラッドファンにはおなじみの茂木健さんが手がけている。それも私たちには読みやすいポイントのひとつ。お薦めです。