いや〜このブリティッシュネスが最高にいいですな。面白いしワクワク感もあるし長さもちょうどいい感じで、良い映画でした。
一応サスペンス風に話は進んでいくんだけど、緊迫感はあまりなくホームズの老いの悲しみや、回想シーンの美しさ、そんな中で映画は流れていきます。
ワトソンが結婚してホームズのもとを去ったあと、ホームズはとある事件にかかわるが、謝って対象者を自殺へと追いやってしまう。それがきっかけで、この仕事を引退。南イングランドで蜂を育てながら、のんびり暮らしているのだが…
住み込みの家政婦さんと、彼女の息子。ホームズさんはいずれなくなるのだから、という家政婦は、ホームズと距離を置き街で新たな仕事を見つけようとするが、頭が良くホームズの仕事にも興味がある少年はホームズとどんどん親しくなっていく。
ホームズはそんな少年に助けられて、老いの恐怖とも向き合いながら、かつてのカンと記憶を取り戻し未解決事件を解決するとともに、自分の居場所を発見していく、という物語。
確かに、人はそうやって外部と接触する中で成長していく。それが90の爺さんだったとしても。世の中に役に立つ仕事をすることで自分も幸せになれるし、自分の存在意義も確認できる。
俳優の皆さん、全員素晴らしいし適役。亡くなった妻役の彼女が、これまた美人で素敵。少年のお母さん役の人も「イングランドの田舎のおっかさん」って感じで良かった。少年役の子はとにかく抜群で、利発そうな目がいい。英語の発音も、ホントこういうの大好き。ドーバーの白い壁が見える素敵なイングランド南部の村。あぁ、いいわぁ〜、最高のブリティシュネス。
かつてはイギリス・オタクであった私ですが、実はホームズはあまり詳しくない。でも充分楽しめました。なんであれホームズは、間違いなく英国を代表するキャラクターではありますな。「Mr.ホームズ」３月18日公開。英国ファンは見逃すな！