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2016年8月11日木曜日

ニッケルハルパのスイング感

最近よく考える。楽器が上手いってどういうことなのかなーと。先日も某コンサートに行き、歌なしのインストルメンタルだったのだが、どうもすべてがノッペリ聞こえるんだ。決して演奏しているミュージシャンが下手なのではない。みんな超一流のミュージシャンなんだけど、なんかヴェーセン聞いている時みたいに細胞が喜ぶような、そんな感覚がないんだよね。

で、これってどういう事なのか、って思って、どうしたらメロディが鮮やかに聞こえるのかな、と思って久々にヴェーセン聞いたら、「スイング感」という言葉が思い浮かんだ。

ヴェーセン、特にウーロフのメロディの圧倒的なスイング感よ! ウーロフがなんかのインタビューで答えてた。ヴェーセンのリズム感はメロディから来てるんだって。まぁ,普通、インスト演奏をウワ物、下半身とか分ければ、ギターがリズムとパワー担当なのは、よくあるバンドの形なわけ。でも、ヴェーセンにおいては、そうじゃないんだ、と。ヴェーセンに関しても、よくギターがパーカッション=リズム的役割もするものと思われがちだけど、そうじゃないんだ、と。ギターはあくまで全体をリフトアップするためのもので、リズムはウーロフのメロディ演奏から来ているのだ。これ、すごいよね! でもこの音楽を聞けば分かる。



さらに万が一、バンドにパーカッションが入っていたとしても、確かにヴェーセンにおいてはリズム感はメロディから出てる! それは下記のトラックを聞けば分かるから、ちょっと聞いてみて。ヴェーセン、カルテット時代の名曲「ハンガリーでの1時間」

いや、なんて言うか、パーカッションはなんかメロディの周りで好きなことをやって遊んでいるだけで、あなたがこの音楽を聞きながら足踏みをする時、それはニッケルハルパのメロディに準じている。ほら!!



すごいよなー ヴェーセン。すごいよなー ウーロフ。やっぱりニッケルハルパはこうでなくっちゃいけないと思う。スイング感のないインスト音楽は、のっぺりと眠たい。それは激しい曲を演奏していてるとか、スローな曲を演奏していているとか、全然関係ない。メロディにスイング感! これですよ、重要なのは!

それにしてもこの演奏はすごさが分かりますか!! 他のメンバーのことも説明しておくと、下の動画で、最初ユニゾンっぽくやってたミッケ(左側のヴィオラ)が、1:30くらいからいろいろヘンなセカンドメロディをやり出すんだけど、そこで一気に全体が加速するのが分かるでしょう? そこでローゲル(右側のギター)がニヤッとミッケの方をみて笑うのがいい。

ローゲルのギターもものすごい。途中ものすごいコード挿入してくる。1:51とか、2:56とか、3:09とか、注意深く聞いてみて。それがなんか全体の起爆剤みたいになってたりするから面白いんだ。どうしたらこんな演奏が出来るんだろ。ホント奇跡みたいなバンドだわ… すごいよなぁ! あとついでにバラしちゃうと、1:42くらいのところでウーロフが珍しくつまずいているのも面白い。この収録、朝早かったからね。おつかれさん!(笑)



ヴェーセン来日公演は11月。詳細はここ

PS
そういえば面白いんだけど、すぐれたシンガー(メアリー・ブラックやエディ・リーダー、ポール・ブレイディ)も音楽のリズム感は本人たちから出ている! ドラムからじゃないんだよね!(だから彼らをバックアップするドラマーはホントに大変である) 

あとウォリスも言ってた。人間を高揚させるのはメロディではなく、リズムなんだって。(アルバム「アーキテクト」を作った時のコメント)