あいかわらず夜ご飯を食べたら仕事をしない。編み物をする、というのを徹底しています。で、久しぶりに『リトル・ダンサー』こと『Billy Elliot』を観て、もう涙、涙。弱いんだ、あぁいう北イングランド訛りに、そして貧しい家族に。妻に死なれた不器用な父親、人生に負けた感のある兄に、少しボケてるけど優しいおばあちゃんという一家。田舎でバレエ先生を続ける夢敗れた中年の女性、そして炭鉱の街に。もうあの英語の訛りを聞いただけで悶絶。あぁいう英語が一番好き。そして最後のアダム・クーパーの最高な跳躍が好き。
そして「あぁ、いいなぁ、この子、今、どうしてるんだろ」と思いググって、エルトン・ジョンの映画『ロケットマン』のバーニー・トーピン役の彼だということを発見し、さらに悶絶! あのバーニー、いいと思ってたのよーーー っていうか、ビリィ(⤴︎)エリオくん(茨城弁風に読むべし)、まったく変わってない。
でも自分が書いた過去の『ロケットマン』の映画感想をぐぐってみたら、あのバーニー役の彼=リトル・ダンサーのビリーというのをすでにそこで発見していたのを発見。っていうか、わたし、ボケすぎる。過去の自分に驚愕。どうして、こう言う大事なことすぐ忘れるんだろうね。
それにしても『リトル・ダンサー』はいい。お隣に住んでる、のちにゲイの女装家になるマイケルも最高に可愛い。あぁ、もうこの映画のすべてがすべてがすべてが好き!! 自分の好きな映画ベスト3は『ローカル・ヒーロー』『リトル・ダンサー』『若草物語』かも(2021年2月18日時点)。
そしてその流れで再び『ロケットマン』を観てしまう。やっぱりバーニー・トーピンは最高に素敵だ。
それにしても『ロケットマン』の中で、ジョン・リードって最悪の書かれた方してるよね。ミュージックビジネスにおいて、マネージャーやレコ社を悪者にするのは常なんだけど、いったい今、本人はどうしてるんだろう…と思ってWikiってみたらまだまだ存命中で、最後はアイリッシュ・ダンサーのマイケル・フラッタリーのマネージャーやってたらしいね。びっくりだよ。トランプのために踊ったエンタテイメント界の超悪役(笑)フラッタリー。
ジョンの横柄な態度は『ボヘミアン・ラプソディ』にも出てくる。クイーンは日本で最初に火がついたとか言われているけど、ジョンが偉そうな態度でクィーンを口説き落とすときのセリフ「トップ・オブ・ザ・ポップス、そして日本のプロモツアー」って言う時のあのいや〜な感じには、最低なやつ!という印象を持たざるを得ない。もちろんわたしもアーティストを口説く時、そういう「自分のカード」を使わないでもないけれど、プロモなんて相手のあることであんな風呂敷をひろげる態度は絶対にでない。いいや、そこも日本のレコ社と俺はつながっているから広告打たせればいいやくらい思ってたのかも。あぁいうの、おじさんビジネスの典型だよね…とか書くと、がんばってるおじさんに申し訳ないか… でも「はったり」をかます人は、エンタテイメント業界に本当に多い。そんなジョン・リードにとって日本のマーケットは宣伝方法がクリアでやりやすいとバカにされ、彼のカードの一枚になっていたのかもしれない。ちょっとひどいよね。
それにしても『ロケットマン』がミュージカル仕立てなのは、このあとこれをステージにして全世界を席巻するシナリオでもあったのだろうか。(っていうか、実際そうなっていたのならすみません、知りませんでした)スクイーズみたいにユニヴァーサルに恨みつらみで昔の曲をまったく同じに再録するのよりは、よっぽど頭がいいと思う。シンガーソングライターとかってやっぱり最高の曲をかけるのは30代で、あとはタイアップの飛び道具でも無い限り大ヒットなんてのぞめない。で、過去の傑作を再度盛り上げるのだったら、自らコンサートで身を削って演奏したり再録したりするよりも、こういう映画の方が投資的にも良いという判断もあったのだろうか。さすが頭のいい人たちである。…と、あれこれ勘繰ってしまうのだけど、とにかくわたしは『ロケットマン』が大好きだし、そしてそれ以上に『リトル・ダンサー』が大好きだ。
ロイヤル・バレエスクールで「名前は?」って聞かれた時の「ビリー⤴︎・エリオ⤴︎」って訛る時感じが好き。あと「イエス」を「あー⤴︎い」って答える時の感じが好き。あぁ、やばい。