安田寛『バイエルの謎』を読みました


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皆さん、私と同じ世代なら、みんな「バイエル」習ってましたよね。私もバイエル弾いてました。赤バイエル、そして青バイエル。二冊を10年ちかくかかって終わったのですから、いかに私がレッスンを嫌いだったかわかります。

まぁ、でも習っていてよかったのかな。私たちの世代の女性は、みんな習ってました、ピアノ。今、パソコンのキーボードが早く打てるもの、ピアノを習っていたおかげでしょう。それは感謝している。

しかしこのバイエル、人物に対する情報がまったくない。というか、バイエルって「人の名前」だってことも初めて知りました。単なる教則本のブランド、タイトルかと思ってた。

しかも私が習っていたのは「赤バイエル」と「青バイエル」。しかし私以外の多くの人が「赤バイエル」と「黄バイエル」だというのです。「青」はどこっっっっ?? っていうかネットでググっても出てきません。

ってなわけで、最近ピアノを再びはじめた私に勧めてくれる人もいたので、こちらの本を買ってみました。こういう謎を追うノン・フィクションっていろいろあると思うんだけど、著者(調査する人)が、自分の物語を軸に語るパターンは、なかなか興味を煽る。

謎が謎を呼び、一つ解決されたと思ったら次の謎へ。

最後の最後は「母の愛」「ふるさとに対する愛」などにまとめられていて、まぁ、それが感動作っぽいオチになるのかなと思う。そういう意味では、調査報道っぽいのに、もやもやなままではなく、一応あれこれの裏付けに支えられた、かなり有力な一つの仮説に辿り着く。

その裏付けをもって音楽を聞けば、確かに音楽は素晴らしいものに聞こえてくる…

…のかもしれない。とはいえ、バイエルがどんな曲だったか、見事にまったく記憶がない。しかし指が動かすのも難儀している今、またバイエル買ってみようかな…と思ったり。それこそ出版社に踊らされているよなぁ。


圧巻のノン・フィクションといえば、こちら。北とぴあで音楽と本祭。7月6日にイベントをやります。著者による講演、指揮者の広上先生との対談、そして先生の生徒さんたちによるミニコンサートなどもりだくさん。

ホワイエではたくさんの音楽本の著者や出版社、そしてバーンスタインにちなんだジャムやベーカリーも出展。楽器体験も計画していますよ。

東京音大の民族音楽研究所の皆さんの出展も決まったので珍しい楽器が見られたり、楽器体験もできるかもしれません。あ、そうそう、チェロの体験コーナーも予定されています。

正式に決定し次第、特設サイトをアップデートしていく予定です。






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