Spotifyの統計によると、私が2024年も一番よく聞いていたのは、日向敏文さんだそうで、 いや、私ってスタッフの鏡だなぁ、と思ったりしているのですが、みなさんはどうでした?
でも実際、日向さんの曲は仕事しながら聴いていても、全然気にならないだよね。
一応自分が仕事する時用の日向プレイリストを作っているのだが(2時間くらいの長さ・非公開)、逆に仕事する前にそればかり聴いているせいで、1曲目の『Little Rascal(2007年ヴァージョン)』のイントロが聞こえると、自分の「仕事やる気スイッチ」が入るようになってしまった。
これはいいかも!?(笑)
一方で、あと、30分しか時間がないけど仕事、集中したい!という時はこのアルバム『ひとつぶの海』は本当に良い。すぐに外ミーティングとかで、出かけないといけない時とか。このアルバムを流して時間を測りつつ準備をする。
83年のアルバム『Reality in Love(ひとつぶの海)』は、33分41秒の短いアルバムだけど、無駄な音がまったくなく、完璧な1枚だ。こういう音楽って、時に生まれちゃうからすごい。
制作する側、日向さんは、おそらく何も意識していないのだけど、こういう神がかったアルバムが、なんらかの偶然が重なって世の中に出る。
それにしても、いいタイトルだと思いません? ほんと愛の現実味なんて、海の中の一滴だよね。
最初の、Spotifyだけでも1億再生行ってる「Reflections」とか、本当に不思議。中西俊博さんのヴァイオリンと日向さんのピアノだけのシンプルな曲。
悲しいんだか嬉しいんだか分からない。ただこれが好きな人は狂ったようにこの曲ばかり聴いているらしい。You Tubeには勝手にキーを変えられて、延々この曲を10時間聴くという動画がたくさんある。みんな狂ったようにこの曲を聴いていて、自分の気持ちをそこに投影しているんだろう。
「Reflections」ばかりが話題になるけど、この33分全部の作る音の宇宙が私は好きだ。「Andante」とかもめっちゃ良い曲で、いつもこの曲のところに来ると、ふと仕事の手をとめて聞き入ってしまう。そして、ちょっと狂気の「Impromptu」も。
聴いたことない人、33分だけ、あなたの時間をちょうだい。よかったら、一枚通して、しっかり聴いてみてください。