Time Dance! ビル・ウィーラン75歳、おめでとうございます。

 


好きなんだよなぁ、ビル・ウィーランの、リバーダンス前のリバーダンスっぽい曲。この曲も、「リバーダンス」みたいに、ユーロヴィジョンのホスト国による幕間の曲じゃなかったっけ。

ユーロヴィジョン、日本ではほとんど認知されていませんが、欧州では大変な音楽コンテストで、全欧州で放送され、優勝したバンドには欧州ツアーが約束され、未来の成功も(ほぼ)約束されています。

まぁ、バンドっていうか、「ソング」に与えられるコンテストなんだよね。作詞作曲者に与えられる賞、という。

が、日本で知られている当該コンテストの優勝者はアバくらいじゃないかな… 知らんけど。

で、前年度の優勝国を出した国が、翌年のコンテストをホストするという決まりが確かあって(今でもそうなのかな?)一時アイルランドが連続して優勝していた時期があった。これが結構(当時の)貧乏国には負担になっているという議論も確かあったのですが…

しかし、そんなわけでその時のそのホスト国の音楽のすべてを集結したのが、この幕間の7分間(8分間だったか?)なわけです。

ユーロヴィジョンで優勝する曲は、微妙にダサいという評価と、いわゆるポピュラーソング(笑)。あれだけ世界的なヒット曲を出している英国は絶対にふるわないという、このアンビバレントな感じがなんともいい。

でも大衆がテレビに出ているものを喜ぶという現象は、どこの国も一緒なんですね。

ちなみに私の大好きなファーザー・テッドが、このユーロヴィジョンをおちょくったエピソードもある。この感じ!! この感じがユーロヴィジョンなんです。

 

わかります?(笑)

しかし!! 幕間の曲は違った。これ、本当にかっこよくないですか? 本編と全然違う。ビル・ウィーラン作曲の「Time Dance」組曲。

特に3曲メドレーの最後の曲は、違うリズムが2つ同時に走っていて、すっごく面白い。

そして、こちらは似たような感じといってしまえば安直な92年のEast Wind。これも何度もここでも紹介しているけど、かっこいいよね。 こちらも先生作曲です。
 


そしてこちらが1994年。ユーロビジョンのコンテストの幕間としてのリバーダンス。

ここからアイルランド音楽のバブルが始まった(笑) しかしジーンのダンスはすごいなぁ。ソフトシューズでヒラヒラ踊る時の彼女、最高にかっこいい!! 

そしてマイケル「のちにトランプの就任式で踊った」フラッタリーの跳躍とステップの力強さよ。 90年代、いい時代だったな。いかん… 昔を懐かしむようじゃ、年寄りになった証拠だ。

 

 マウロ・パガーニのこれにも似てるけど…


でもやっぱりアイルランドの人たちの演奏は、もっとリズムにダンスの揺れがあって、それが面白いとは思う。ロックの人のまっすぐなビートとは、ちょっと違うのかも? 

はっ、すみません、素人意見です。それにしても、どっちもびっくりしちゃうくらいかっこいい。

ところで、なんでこの話題かというと、ビル・ウィーランの75歳の誕生日コンサートが先日あって、ゾーイ・コンウェイや、ダミアン・ムレーンみたいな超若い(っていっても40近いだろう、彼らも)ミュージシャンが同じ曲をオケと演奏したことがニュースになってたから。

なんか感動しちゃった。音楽が年取ってないし、こんな若い子たちに(当時の演奏者からしたら40年年下くらいか?)再現してもらえるだなんて幸せな曲だよ。すごいよね!!


もう一回貼る。かっこいい。超かっこいい! ほんとかっこいい。3:21からが特に!!


そして、この名曲の演奏における、リズムの要を握るドーナル・ラニーですが、最近大きな病気をしてちょっと心配だったけど、こちらに最新の写真が。

ポール・ブレイディやリアム・オメンリィ、トリーナ・ニゴーナルらもかけつけたようです。友情❤️



そして、やっぱりアイルランド音楽をこんなふうに進化させたのは、この人だよなぁ、と改めて。アンディ・アーヴァイン。実はイギリス人。アイルランド音楽にこういうリズムを持ち込んだ。

このアルバムの特に「Romanian Songs」から「Paidushko Horo」の流れを聞いてみて。ゾクゾクしちゃう! 

違う民族が出会う時、多様性を内包する時、そこに新しいイノベイティブなものが生まれる。すごい。日本でもそういう音楽の発展が起こらないかなぁと期待している。今の時代を生きるミュージシャンの皆さん、こうやって長く聞かれる音楽を作っていきましょう。

それにしてもいいアルバム! タイトル曲もかっこいいんだ。「Rainy Sundays Windy Dreams, Cloudy memories, fading scenes..」

今度の北とぴあ「音楽と本祭」第2回のテーマは、佐野史郎さんと山本恭司さんの小泉八雲の朗読公演です。2007年から続いてるこのプロジェクト。佐野さんによれば、これは「バンド」だそう。そして、八雲のひ孫、小泉凡先生の講演もあり。

特設サイトはここです


◎ポール・ブレイディが12月にケルティック・クリスマスで来日します。チケットは予定枚数終了。当日券は未定。

◎そのポールが出演するマシュー・バーニーの傑作「クレマスター3」。ポールの来日にあわせて急遽上映が決まりました。よかったら、ぜひお越しくだっさい。詳細はここ。が、こちらも売り切れました。

◎もうポールを見るならここしかありません。ケルティック・クリスマス 12月6日(土)すみだトリフォニーホール。詳細はここ


◎野崎は、現在作曲家:日向敏文さんのマネジメントおよび宣伝をお手伝いしております。
6月25日に新作「the Dark Night Rhapsodies」がリリース。こちらが特設ページ(Sony Music Labels)。アナログ盤と、ピアノ小品集の楽譜は日向さんのサイトで通販中


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