被災地救済デリバリー

被災地の悲惨な現状を知るにつけ自分には何かできないかなーと思いつつも、自分は車も運転できないし、力仕事はヘッピリ腰で役にたちそうにないし、日本国内のチャリティで頼りにしているNPOなどの宛もない無力な自分を恨んでいたのですが、先週スウェーデン語の先生が現地へ行く事になったので、その物資供給に協力することにしました。

普段、海外だったら絶対にここと決めているチャリティ組織があるのです。Concern Ie. そこの組織のメールマガジンだったら取っているし、日常的にプレゼント(Eカードを送る変わりに貧しい国の子供達にお勉強セットが送られたりするのです)に使っているので、Concernに寄付すれば良いと……だけど果たしていよいよ日本国内でとなったとき、自分の経験値が低いのに呆れました。テレビやメディア関係の主催するチャリティとか、もちろん信頼できなくはないけど、自分がよく知らないところ、ましてやその活動を今後追いかけられないところに寄付するのは納得がいかない。赤十字も一瞬考えたけど……加えて「震災チャリティ」にあちこち寄付して、いったい自分が幾ら払ったか分からなくなるのはもっとイヤというわけで、こういう結論となりました。

先生はもう一人の外国人のお友達と二人で2トントラックを運転して行ったようです。すでに1度、現地を訪ね、これは大きな車でたくさん運ばないと意味がないと考えたのでしょう。友達から寄付をつのって、物資を直接届けるということになったのです。この先生、日本語ペッラペラで、夏目漱石とか日本語で読んじゃうようなすごい人なんですよ。つーか、7、8ケ国語くらい普通にしゃべれるみたい。

今回の震災そして原発問題が発生したときも「僕はここにずっと居る」と宣言したものだから、Facebookの彼のページは帰ってこいという友達の書き込みが殺到していました。でもそんな中でも「今日、僕は渋谷で外国人、日本人の友達と重要なミーティングをした。そしてこのままここに居ることに決めたんだ。この素晴らしい日本人の社会にアダプトしてきた自分を誇りに思う」と書いてあって、ほんとに涙が出るほど嬉しかった。(一方で、確かWall Street Journalかなんかに「日本にいる外国人は自分たちのコミュニティの内部で生きていて、意外と日本人社会にとけ込んでいない」という記事が出ていたのと対象的でした)

また東京では食べ物が取り合いになっていてお店になにもないというニュースが海外で流れた時も、小麦粉の大安売りの写真をFacebookに載せ(小麦粉ってのがスウェーデン人だよな。アイリッシュならジャガイモ、日本人なら米だろー/笑)「どうだ、東京は小麦粉がこんなに安い! それにこんなにたくさんある!」とか言っちゃったり、「いとこが酔っぱらいと喧嘩して病院に運ばれた。東京は安全だ」とか……とにかく泣けるんです。

そんなわけで、この素敵な先生に自分としてはかなり勇気のある、ある程度の金額を寄付しました。孫さんの100億円にはおよばないけどSoftbankとTHE MUSIC PALNTの規模でいったら同じくらいの割合かも(笑)。でもこのお金は何せ直接物資に当てられこの日中に届けられるというのが分かっているわけだから、これは意味がある。先生の報告によると、そのほとんどがお水やフレッシュフルーツになったとのことですよ。本当に良かった。あ、あとペットフードも買ったって言ってたな。

1週間ほど前のことですが、写真をもらったのでここに掲載します。写真は10枚ほどありました。もっと観たかったけど、でも実際自分が被災地に行ったらパチパチ写真なんか撮る事は出来ないよね。あと、子供たちとか人が写ったものもあったのですけど、プライバシーもあるだろうということで建物ばかりの写真になります。でもこんな風にサポートできたのも、ウチのCD通販を利用してくれたり、コンサートに来てくれるお客さんのおかげです。なので、報告することも義務かな、と思いここに簡単に載せます。ちなみに子供の写真では、子供たちは本当に楽しそうに笑っていました。この先生が行った週末は相当寒かったと思うのだけど……子供の笑顔ってすごいね!! でもほんと金髪/青い目でいかにも外人って感じのウチの先生が田舎に行って日本語ペラペラしゃべったら、それだけできっと大受けだったろうね!




石巻の小学校だそうです。500名ほどの避難の皆さんがいらっしゃりすごく混んでいたので、プライバシーを保とうと多くの方が自家用車の中ですごしていた、と。

また石巻の一部の避難所では、まだ電気も水も来ておらず,当然暖房もなく、ほとんど物資も輸送されず、そんなところに50名のお年寄りがいらっしゃるということでした。そこに先生はかなりの物資を届けたようです。








それにしてもすごい写真ばかりで、これが本物かと思うと……信じられない。でもこれが現実。働く自衛隊の皆さん。お水を汲んでいるのかしら。




東京から5時間くらい運転しただけで、こんな世界になっているのかと思うと、どうしてすべてがもっとうまくオペレーションできないのかとイライラします。この写真はだいたい10日くらい前のものですが……もう1ケ月たっているのに。

また先生が物資輸送に行くとなったら応援したいと思います。それにしても……偉すぎるよ,スウェーデン語の先生。ちょっと見直しちゃったのでした。ちなみに先生は、ときどきウチのコンサートにも出没します。かなりかっこいい金髪/青い目のハンサムさんですので、見かけたら、ぜひ声をかけてやってください。つーか、スウェーデン語のレッスン、再開しろよ>自分(笑)ですね。