今日は某所でキングレコードOB/OGが集まる飲み会があり、大尊敬する川島重行さんと久しぶりにお会いする事ができて、とても嬉しかった。川島さんのことはちょっとググレばネット上でもたくさん見つけることができる。こんなのとか……こんなのとか、こんなのとか。とにかく日本のジャズ界を代表する大プロデューサーなのです。
川島さんみたいな人をみていると真の音楽プロデューサーだと心から思う。レコード会社の洋楽部でアーティストの顔も見たことないのに出来上がった音源だけ海外の本社から指示されるまま発売している洋楽ディレクターたちがバカらしく見えるね。川島さんはアーティストときっちり交渉し、企画をゼロから立ち上げ、日本の資本で海外ミュージシャンを使って音源を作る。スタジオ内でも自分でディレクションをきっちり行う。だから本当にアーティストからも大尊敬されているのだ。
そして川島さんはまったく音楽業界ド素人の私を拾ってくれた人でもある。キングレコードの入社時、倍率は50倍だったそうで、応募してきた女は私一人だったのだけど、ホントによく取ってもらったよなぁ。面接でその後の直属の上司となる人が「この業界は厳しいよ、夜も遅くなるし毎日残業だったらどうする?」と質問してきた。まだ23だか24だったかの若かった私は「頑張ります」としか答えるしかなかったのだが、川島さんはそこでも「毎日そんな風になる事はないからね」などと言って助け舟を出してくれた。ま、でも今、思い返せば、実際業務が始まってみれば、その直属上司なんかよりも私の方がずっと会社にいる時間は長かったんだけどね(笑)
しかも、その面接で私はなんと川島大プロデューサーの前で「音楽は何でも聞きます、ジャズ以外は」と言ったのだから、ひどいもんだ。実際洋楽邦楽はそれぞれなんとなく聴いていたしクラシックもコンサートに何度もいったりした経験はあったのだが、ジャズのことはまるで知らなかった。
私が会社に入ってしばらくたったある日、川島さんは私を来日したマンハッタン・ジャズ・クインテットの地方公演に連れて行ってくれた。あの日のみんなの演奏はそりゃあもう非常に素晴らしかった。私が真剣に聴いていたら、川島さんが「ほら、今、ルーちゃん(トランペット)の音にウェックルさん(ドラム)が反応しただろ。よく聴いてみろ。本当に面白いんだから」と耳打ちしてくれた。そして「本当に面白い音楽は素人が聴いても面白いのだから、面白くなかったらそれは悪いのだと思え」とも言ってくれた。あの時、私は初めてインストルメンタルの音楽のおもしさを学んだのだと思う。
あの体験は本当に今でも鮮明に覚えている。懐かしいなぁ。終わった直後、ものすごい演奏をみせたデイヴ・ウェックルさんが、みんなが「良かった、良かった」と言うにもかかわらず、一人「今日の自分の演奏はなってなかった。また練習しないと」と悩んでいたのが印象的だった。デイヴ・ウェックルとジョン・パティトゥーチ。チック・コリアの黄金のリズム隊である。
とにかく川島さんは何枚もCDを制作/プロデュースし、グラミー賞まで受賞しているすごいプロデューサーだが、私が一番すごいなと思うのは、やはりマシューズさんとの強力タッグだと思う。あんなに長く同じアーティストをずっと来日させてCDを出すことが出来るなんて本当に素晴らしいよ。私もヴェーセンやルナサやラウーやアラマーイルマン・ヴァサラットと、あんな風に一緒に長くやっていけるんだろうか。
川島さんにはアーティストを大事にしろということを徹底的に教えられた。実はレコード会社に勤務していると、それとは真逆なことを教えられる。それはまた機会があったらここに書きたいと思うのだけど。とにかくアーティストが飲みたいといったら先に帰ってはいけない(笑)。そんな今では当たり前のことも川島さんしか教えてくれなかった。そして、そんな川島遺伝子は、今の私の仕事の中に脈々と息づいている。アーティストは大事だよ。ついて来てくれるアーティストがいなかったら、今の私はない。
そういう川島さんの笑顔をパチリ! ありがとう、川島さん。私も頑張ります!
川島さんみたいな人をみていると真の音楽プロデューサーだと心から思う。レコード会社の洋楽部でアーティストの顔も見たことないのに出来上がった音源だけ海外の本社から指示されるまま発売している洋楽ディレクターたちがバカらしく見えるね。川島さんはアーティストときっちり交渉し、企画をゼロから立ち上げ、日本の資本で海外ミュージシャンを使って音源を作る。スタジオ内でも自分でディレクションをきっちり行う。だから本当にアーティストからも大尊敬されているのだ。
そして川島さんはまったく音楽業界ド素人の私を拾ってくれた人でもある。キングレコードの入社時、倍率は50倍だったそうで、応募してきた女は私一人だったのだけど、ホントによく取ってもらったよなぁ。面接でその後の直属の上司となる人が「この業界は厳しいよ、夜も遅くなるし毎日残業だったらどうする?」と質問してきた。まだ23だか24だったかの若かった私は「頑張ります」としか答えるしかなかったのだが、川島さんはそこでも「毎日そんな風になる事はないからね」などと言って助け舟を出してくれた。ま、でも今、思い返せば、実際業務が始まってみれば、その直属上司なんかよりも私の方がずっと会社にいる時間は長かったんだけどね(笑)
しかも、その面接で私はなんと川島大プロデューサーの前で「音楽は何でも聞きます、ジャズ以外は」と言ったのだから、ひどいもんだ。実際洋楽邦楽はそれぞれなんとなく聴いていたしクラシックもコンサートに何度もいったりした経験はあったのだが、ジャズのことはまるで知らなかった。
私が会社に入ってしばらくたったある日、川島さんは私を来日したマンハッタン・ジャズ・クインテットの地方公演に連れて行ってくれた。あの日のみんなの演奏はそりゃあもう非常に素晴らしかった。私が真剣に聴いていたら、川島さんが「ほら、今、ルーちゃん(トランペット)の音にウェックルさん(ドラム)が反応しただろ。よく聴いてみろ。本当に面白いんだから」と耳打ちしてくれた。そして「本当に面白い音楽は素人が聴いても面白いのだから、面白くなかったらそれは悪いのだと思え」とも言ってくれた。あの時、私は初めてインストルメンタルの音楽のおもしさを学んだのだと思う。
あの体験は本当に今でも鮮明に覚えている。懐かしいなぁ。終わった直後、ものすごい演奏をみせたデイヴ・ウェックルさんが、みんなが「良かった、良かった」と言うにもかかわらず、一人「今日の自分の演奏はなってなかった。また練習しないと」と悩んでいたのが印象的だった。デイヴ・ウェックルとジョン・パティトゥーチ。チック・コリアの黄金のリズム隊である。
とにかく川島さんは何枚もCDを制作/プロデュースし、グラミー賞まで受賞しているすごいプロデューサーだが、私が一番すごいなと思うのは、やはりマシューズさんとの強力タッグだと思う。あんなに長く同じアーティストをずっと来日させてCDを出すことが出来るなんて本当に素晴らしいよ。私もヴェーセンやルナサやラウーやアラマーイルマン・ヴァサラットと、あんな風に一緒に長くやっていけるんだろうか。
川島さんにはアーティストを大事にしろということを徹底的に教えられた。実はレコード会社に勤務していると、それとは真逆なことを教えられる。それはまた機会があったらここに書きたいと思うのだけど。とにかくアーティストが飲みたいといったら先に帰ってはいけない(笑)。そんな今では当たり前のことも川島さんしか教えてくれなかった。そして、そんな川島遺伝子は、今の私の仕事の中に脈々と息づいている。アーティストは大事だよ。ついて来てくれるアーティストがいなかったら、今の私はない。
そういう川島さんの笑顔をパチリ! ありがとう、川島さん。私も頑張ります!