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2011年10月16日日曜日

ヴェーセン、2年ぶりの来日。間をあけすぎちゃったな。



ヴェーセンは初めて日本に来日して5年目で5回目の来日を迎え、外タレにしてはちょっと来日が多すぎるかなと思って今回は2年間をあけた。そしたらすごく長く感じられたよ、この2年間。長かったね,長かったねぇ! 

CDが売れない時代に突入してから、もう新譜にともなう来日とかそういう感じでツアーを作る事はなくなってしまった。なので自分とアーティストと、そしてちょっとした周りの事とか、そういう要素が関係していく中で自由にツアーを作ることが出来る。それはそれで非常にありがたい。理由の1つに多くのワールドミュージックのミュージシャンが、リリースなどのスケジュールを守る事が非常に不得手だということが上げられるからだ。あ、ワールドに限らんか。グレンなんかその良い例だし。でも、当初はリリースがあって、少ない数ながらもCDが出回れば、新しいファンも取り込むことが出来て,数枚でもチケットが多く売れるとかあったわけで、そういう意味では、ビジネスは小さくなったが、ある意味、自由があって、こういう状況の方がみんなで幸せなのかもしれないと思う。なんかノビノビとしてて、さ。私も「アルバムはいつ?」「マスターのあがりは?アートワークは?」とかプレッシャーかけずに済むし。日本先行発売とかやってた時代が懐かしいわ(笑)。が、自由度が増えた分、それはそれで、きちんと「今回はこの方針」というのを打ち出していかないと、ちゃんと来日が盛り上がっていかないと思うし、ヴェーセンみたいに何度も来日している中で、ちゃんと1つ1つの来日が記憶に残るものになっていかないのではないか、と思っている。そういう意味ではプロデューサーの役割は非常に大きい。

今回の来日はマーティンとデニスとの共演という、すごいアイディアを持ち出した。自分でもすごいと思うが、実は言い出しっぺはヴェーセン側。ヴェーセンはとにかくマーティンとデニスの大ファンなのである。マーティンとデニスも、もちろんヴェーセンのファンだ。というか、ヴェーセンと共演したいアーティストはたくさんいる。ラウーだって、ルナサだって、ヴェーセンとやらせてあげると言ったら涙を流して喜ぶだろう。ただヴェーセン側で興味があるバンドとなると、これはもうグッと絞られる。太刀打ちできるのはマーティンとデニスくらいじゃないか。ヴェーセン、そしてマーティン&デニス。ウチのアーティスト連の中でも、もっともすごい2組である。

ミュージシャンを観ていると下手な人でも上手い人でも、自分より上手い人と一緒にやりたがる。(自分の才能は棚にあげて/笑)そりゃ、そうだよね。上手い人とやれば、それだけで楽しいし、自分のプロフィールにもなっていく。でも、私の立場では、それをニコニコ眺めていてはダメなんですよ。そんな事じゃ公演を作るプロデユーサーとしてはね、ダメなんですよ。

せっかくだから、ちゃんと音楽的に面白いものをクリエイトしたい。で、おそらくこの2組をしっかり結びつけることが出来るプロデユーサーは、自慢じゃないが、世界にそんなにたくさんいるとは思えない。もちろんカリフォルニアの終わっちゃたフェス(なんて言ったけ)、あそこのプロデューサーなんか2組が大好きで毎年のように招聘してたけど、あちらの現場をみていないからなんとも言えないが、いわゆるフェスティバルでやる「COME ALL YA」的な共演(はい、みなさんご一緒に,というユニゾンで演奏するだけの共演)に、私はあきあきしているのだ。

でも現実問題リハーサルの時間をしっかり取るなんて贅沢もいいところで、ワールドミュージックの世界ではとても難しい。リハをすれば1泊増えて,その分食費や交通費もかかる。だからリハがやれないのは仕方ないのだ。が、私はこの共演に非常に期待しているので、ちゃんとスケジュールを1日取り、前日にしっかり5時間もリハをやる。このリハの場所というのが面白くて、高級居酒屋さんのワンフロアを昼間借り切る。彼らの泊まっているホテルの近くなのでお値段も相当する。でもホテルに近いし、ここなら移動も楽で、ソファとか素敵だし、盛り上がりそうだから。ここで面白いものが作れるのなら、それで良し! とにかくチケットを買ってくれたお客さんには、このすごい共演をぜひ体験してほしいと思っているのだ。

彼らにあたえたお題は、45分x2セットの公演を作ること。公演はあまり長くなってはいけない。(ミュージシャンって、これまたほおっておくとコンサートが長くなりがちなんだよね)アンコールがくれば、それプラスアンコール。時間以外はまったく自由。そこにどうやってお互いが絡んで行くか。ヴェーセンだけのパートも欲しいしマーティン&デニスだけのパートもほしいけど、そこは私は口はださないで、まったく彼らに自由にやってもらうことにしている。なので音楽的なことはすべて彼らの責任だ(笑)。つまらなかったら、承知しないぞっっ!(笑)

映像の曲は「ジョセフィンズ・ワルツ」。こういうシンプルな曲をやらせるとヴェーセンはいいね。シンプルだからこそインテリジェンスが感じられる。本当に素晴らしい。この曲なんか共演候補じゃないかしら(と勝手に思っているが、もしかすると意外な楽曲で共演することになるかも)。

そして、果たしてヴェーセンの次の来日はいつ? 2年後? 実はすでに日程の調整に入っているのだが、実はまた2年以上あいちゃいそうな雰囲気なのである。トホホ。つーか、スケジュール全然取れない。こんなことは彼らと一緒に7年近くやっているが、初めてである。彼らも人気が出て来ちゃったからなぁ。

ま、いずれにしても今回の来日。ヴェーセン、マーティン&デニスと共演なんて神業はこれが最初で最後ですから……っていうか、また再び出来るのかもしれないけど、同じネタでツアーまた作るのは制作者として相当格好悪いですから、たぶん日本では二度とないです……だから皆さんお見逃しなく。トッパンホールの指定席、また売れて、あと7枚になりました。