一昨日の続きです。
<JPP>
2010年にJPPと仕事をしたとき、初めて伝統音楽の音楽家と仕事をしたと実感しました。そのくらい衝撃的な出会いでした。それまでに20年以上伝統音楽と関わってきましたが、それまでの私は伝統音楽のこと何もわかってなかったな、と思いました。フィンランドの西。ヤルヴェラ村にいる小さなペリマンニ(農村楽師)たち。もうみんなおじさん、おじいちゃんですが、本当に伝統に対するピュアな彼らの態度には感動の嵐でした。なんて豊かな人たちなんだろう。なんて豊かな音楽なんだろう。ほんとうに素朴で、最高に素敵な人たち。またいつか呼びたい。でも現実問題たぶんもう呼べない。なにせ140年もののハーモニウムがあるので、これを運ぶのが大変なんです。人間3名分かかります。なおこのバンドから派生したノルディック・トゥリーというトリオも2度来日させています。こちらはJPPの音楽にさらに洗練されたスウェーデンの香りが加えられ、かなりポップに(私には)聞こえるんだけど、うーん、どちらもなかなか売れないなぁ! ま、でも別にそれでもいいんです。彼らの初来日を、私が作れたというだけで、もう最高に最高に幸せです。
<ラウー>
彼らとはロンドンの汚いライブハウスで出会いました。音のひどいその小屋は本当に最悪でしたが、音楽がはじまって30秒後にはこのバンドを日本に紹介すると決意しました。まだBBCの賞を取るうんと前の話です。スコットランドのエジンバラで結成されたユニークなトリオ。そのボロボロのロンドン公演からなんと半年で来日させ、その後立て続けに招聘し、短期間のうちに、ウチでもっとも動員力のあるバンドに成長しました。彼らの音楽は本当にパワフルで美しく、バンドアンサンブルの強さをまざまざと見せつけてくれます。普通の伝統音楽バンドと違い、ロックバンド的なバンド内の人間関係も非常に気に入っています。昨年はプランクトンさんのおかげでケルティック・クリスマスに出演することが出来て、本当に嬉しかった。ケルクリまで最短で行ったバンドは彼らじゃないかしら。とにかく彼らの成長や、目をキラキラさせて音楽をやっているところなど、ほんとに可愛くて仕方ないです。
<アラマーイルマン・ヴァサラット>
このバンドに出会う1年前、フィンランドのハーモニカ・カルテット、スヴェングの成功により私はフィンランドに招待されました。こういう仕事をしていれば珍しい事ではないのですが、こういう人にお膳だてされたバンドとの「お見合い」は私は大嫌い。バンドとの出会いって恋に落ちるようなもんだと思うから。でも、仕事仲間に「まぁ、こういうのに顔を出しておくと、自分のやりたいことにもサポートがもらえるようになるんだから」となだめられ、しぶしぶ参加。それこそ1日4バンドとか見学しましたが、なんだかんだ文句を言ってた割には、そこで出会ったバンドを結果4組招聘することになったのですから、まぁ、人生とはそんなもんです。その中で圧倒的に良かったのがこのバンド。ちょうど彼らが以前のプロモーターから離れるという時期だったのが重なって、結果一緒に仕事をすることが出来ました。音楽はもちろんだけどバンドのコンセプトから音作りから本当にこだわりがあり、一緒に仕事をしていると面白いアイディアが次々浮かんで本当に楽しいしワクワクします。まだまだ赤字続きのツアーですが、とにかく頑張れる限りやっていきたいと思っています。
<ジョン・スミス>
ウチでもっとも若いアーティストの一人であるジョンは、ものすごい天才ギタリストであり、天才シンガー/ソングライターだと思います。ジョンとの出会いはひどかった。グラスゴーのバーで、たまたま彼との共通の友人であるブー・ヒュワディーンと私は飲んでいたのですが、ジョンがそこにやってきたのです。日本に行きたいと言って私にサンプルCDをくれようとするジョンに「いや、大丈夫、自分で買うから。ウチは忙しいから新しいアーティストは出来ないと思うんで」と私は正直に言いました。紹介してくれたブーは「馬鹿だな、お前。この俺がこんなに薦めてるだろー」と、その場でiPhoneでジョンの演奏をYou Tubeで見せてくれたので「ふーん」と思い、いずれにしてもジョンとの約束だったので、AMAZON UKに、さっそくジョンのCDを届けてもらいました。ちょうどフェスティバルウィークだったグラスゴーのそのホテルに私は2週間ほど滞在していたから、そんな事が出来たんですけどね。で、部屋で聞いて、その作品の力強さにぶっとびました。とにかくアルバムが本当に素晴らしかったのです。この作品はなんとアメリカのスワンプ地帯をドライヴしながらゲリラ的に野外録音していく、というコンセプトのものでした。いや、本当に素晴らしい! ジョンはすごく才能がある。あわててホテルの部屋から、彼あてに速攻でプロモ来日のオファーを出しました。ジョンの事務所は大きいところなので、たぶんそのうちメジャーに持っていかれちゃうと思うけど、彼と一緒に仕事が出来て,私はすごくラッキーだと思いました。そのCDはこちらで販売しています。
番外編<ケンソー>
日本のプログレバンド。リーダーは横浜在住の歯医者さん。キングコレード時代からのつきあいです。彼らの代表作「夢の丘」はこの世でもっともすぐれたインストルメンタル・アルバムだと思っています。私はこのバンドの初代マネージャーをつとめ、4、5年の間にバンドをシルバーエレファントから、ON AIR EAST(当時)まで育てました。MUSIC PLANTの仕事が忙しくなってしまったので、今はもうマネージャー職は離れてしまいましたが、今でもケンソーの元マネの名に恥じないような音楽を紹介していこうといつもいつも思っています。10月にフレアークというオランダのグループを招聘していますが、リーダーの清水さんにはゲスト参加していただくことになっています。本当に楽しみ!(というわけで、この文章は10月前に書かれたことがバレちゃいますが、ま、そういう事です)
<JPP>
2010年にJPPと仕事をしたとき、初めて伝統音楽の音楽家と仕事をしたと実感しました。そのくらい衝撃的な出会いでした。それまでに20年以上伝統音楽と関わってきましたが、それまでの私は伝統音楽のこと何もわかってなかったな、と思いました。フィンランドの西。ヤルヴェラ村にいる小さなペリマンニ(農村楽師)たち。もうみんなおじさん、おじいちゃんですが、本当に伝統に対するピュアな彼らの態度には感動の嵐でした。なんて豊かな人たちなんだろう。なんて豊かな音楽なんだろう。ほんとうに素朴で、最高に素敵な人たち。またいつか呼びたい。でも現実問題たぶんもう呼べない。なにせ140年もののハーモニウムがあるので、これを運ぶのが大変なんです。人間3名分かかります。なおこのバンドから派生したノルディック・トゥリーというトリオも2度来日させています。こちらはJPPの音楽にさらに洗練されたスウェーデンの香りが加えられ、かなりポップに(私には)聞こえるんだけど、うーん、どちらもなかなか売れないなぁ! ま、でも別にそれでもいいんです。彼らの初来日を、私が作れたというだけで、もう最高に最高に幸せです。
<ラウー>
彼らとはロンドンの汚いライブハウスで出会いました。音のひどいその小屋は本当に最悪でしたが、音楽がはじまって30秒後にはこのバンドを日本に紹介すると決意しました。まだBBCの賞を取るうんと前の話です。スコットランドのエジンバラで結成されたユニークなトリオ。そのボロボロのロンドン公演からなんと半年で来日させ、その後立て続けに招聘し、短期間のうちに、ウチでもっとも動員力のあるバンドに成長しました。彼らの音楽は本当にパワフルで美しく、バンドアンサンブルの強さをまざまざと見せつけてくれます。普通の伝統音楽バンドと違い、ロックバンド的なバンド内の人間関係も非常に気に入っています。昨年はプランクトンさんのおかげでケルティック・クリスマスに出演することが出来て、本当に嬉しかった。ケルクリまで最短で行ったバンドは彼らじゃないかしら。とにかく彼らの成長や、目をキラキラさせて音楽をやっているところなど、ほんとに可愛くて仕方ないです。
<アラマーイルマン・ヴァサラット>
このバンドに出会う1年前、フィンランドのハーモニカ・カルテット、スヴェングの成功により私はフィンランドに招待されました。こういう仕事をしていれば珍しい事ではないのですが、こういう人にお膳だてされたバンドとの「お見合い」は私は大嫌い。バンドとの出会いって恋に落ちるようなもんだと思うから。でも、仕事仲間に「まぁ、こういうのに顔を出しておくと、自分のやりたいことにもサポートがもらえるようになるんだから」となだめられ、しぶしぶ参加。それこそ1日4バンドとか見学しましたが、なんだかんだ文句を言ってた割には、そこで出会ったバンドを結果4組招聘することになったのですから、まぁ、人生とはそんなもんです。その中で圧倒的に良かったのがこのバンド。ちょうど彼らが以前のプロモーターから離れるという時期だったのが重なって、結果一緒に仕事をすることが出来ました。音楽はもちろんだけどバンドのコンセプトから音作りから本当にこだわりがあり、一緒に仕事をしていると面白いアイディアが次々浮かんで本当に楽しいしワクワクします。まだまだ赤字続きのツアーですが、とにかく頑張れる限りやっていきたいと思っています。
<ジョン・スミス>
ウチでもっとも若いアーティストの一人であるジョンは、ものすごい天才ギタリストであり、天才シンガー/ソングライターだと思います。ジョンとの出会いはひどかった。グラスゴーのバーで、たまたま彼との共通の友人であるブー・ヒュワディーンと私は飲んでいたのですが、ジョンがそこにやってきたのです。日本に行きたいと言って私にサンプルCDをくれようとするジョンに「いや、大丈夫、自分で買うから。ウチは忙しいから新しいアーティストは出来ないと思うんで」と私は正直に言いました。紹介してくれたブーは「馬鹿だな、お前。この俺がこんなに薦めてるだろー」と、その場でiPhoneでジョンの演奏をYou Tubeで見せてくれたので「ふーん」と思い、いずれにしてもジョンとの約束だったので、AMAZON UKに、さっそくジョンのCDを届けてもらいました。ちょうどフェスティバルウィークだったグラスゴーのそのホテルに私は2週間ほど滞在していたから、そんな事が出来たんですけどね。で、部屋で聞いて、その作品の力強さにぶっとびました。とにかくアルバムが本当に素晴らしかったのです。この作品はなんとアメリカのスワンプ地帯をドライヴしながらゲリラ的に野外録音していく、というコンセプトのものでした。いや、本当に素晴らしい! ジョンはすごく才能がある。あわててホテルの部屋から、彼あてに速攻でプロモ来日のオファーを出しました。ジョンの事務所は大きいところなので、たぶんそのうちメジャーに持っていかれちゃうと思うけど、彼と一緒に仕事が出来て,私はすごくラッキーだと思いました。そのCDはこちらで販売しています。
番外編<ケンソー>
日本のプログレバンド。リーダーは横浜在住の歯医者さん。キングコレード時代からのつきあいです。彼らの代表作「夢の丘」はこの世でもっともすぐれたインストルメンタル・アルバムだと思っています。私はこのバンドの初代マネージャーをつとめ、4、5年の間にバンドをシルバーエレファントから、ON AIR EAST(当時)まで育てました。MUSIC PLANTの仕事が忙しくなってしまったので、今はもうマネージャー職は離れてしまいましたが、今でもケンソーの元マネの名に恥じないような音楽を紹介していこうといつもいつも思っています。10月にフレアークというオランダのグループを招聘していますが、リーダーの清水さんにはゲスト参加していただくことになっています。本当に楽しみ!(というわけで、この文章は10月前に書かれたことがバレちゃいますが、ま、そういう事です)