今朝、「シンディとトモダチとハーディングが示したこと」というブログを読んで感動するとともに、ちょっと冷静に自分で書いたブログを思い出した。あの時の自分の考えをまとめてあるのだが、読み返すと我ながら良いことが書いてある。いろんな意味で私らしいなーと思う。何度も書くがやっぱり震災がおころうが、何がおころうが、やっぱり自分は自分である。
あの時ウチも4月のマーティン&デニスの公演をどうするかという事になり大変だった。私は、あの二人とはもうこれだけ長くやっているのだからマーティンたちに「来てくれ」と言ったら、逆に彼等は断れないだろう。だからこっちからキャンセルを提案してあげた方が彼等に対して親切なんじゃないかと思い、私からキャンセルを提案した方がいいのではないかと思った時期もあった。
ちなみにその年,マーティンたちが11月にヴェーセンとの共演のために再び日本に来ることは当然内部シナリオでは決定済みだった。4月に来て取材いっぱいやって、それを11月の来日のときに速攻で載せる。それがシナリオだった。だから4月の来日が飛ぶと、11月のことも大きくシナリオを書き直さなくてはいけなくなる。
でもって、最終的には悩みに悩んで「お客さんは待っている。だからぜひ来てほしい」と伝えた。その間、なんとか科学的な根拠やデータをもとめて何度もアメリカのマネージャーともメールをやりとりしていた。当時海外での報道は加熱の一途をたどるばかりであった。
最終的な返事までに1週間くらい猶予をあげたように記憶しているが、マーティンとデニスは速攻で決断してくれた。マーティンいわく、マーティンが行くよと言ったら、デニスはオッケーとたった一言だったそう。まったく二人に迷いはなかったらしい。あの時はマーティンとスカイプしていて本当に久々に仕事のことで涙がちっと出た。ありがとう、ありがとう、と。
でもって、その数時間後、たまたまグレンもスカイプしてくれていて、グレンとその話題になった。「実は二人が来てくれることになったのよ、私だったらこんな状態の日本には行かないと思う。だから本当に嬉しい」と言ったらグレンはさらりと「行くのは当然だよ。俺なら行くよ。お前だって行くだろ?」とさらりと言った。そこで私も最初は「なぬ?」と思ったけど、よく考えて、そうだね、私も行くわ、きっと、と答えた。親や友達に黙って行くとかそういうのはあるだろうが、そうね。確かにそうだわ。よく考えたら私も行ったわと思う。それが私たちの仕事であり、使命だからだ。お客さんのため、ということもあるけど、それだけじゃない。それ以上に自分自身のためなのだ。だって仕事なんだから。
だからそれをことさら英雄視する必要はまったくない、と私は思う。以前のブログにも書いたけど、林田直樹さんがブルーレイディオで紹介してらした、どこかのクラシックの先生の「来ないというのは当たり前のことなんです。なにせ被曝する可能性があるわけですから」「でも来るというのをことさら英雄視するのも間違っています。だって仕事なんですから」という言葉が一番腑に落ちた。
もちろんお客さんの受け止め方は自由だ。だからお客さん視点で感動したのであれば、それはもう最高に素晴らしい。
それにしてもシンディ・ローパーといえど、被災地ではコートきたまま体育館で、あんなひどいマイクで歌わないといけないんだから、大変だよね(笑)。シンディが日本にあたえたパワーはすごかったと思う。でも彼女自身もきっとそれに勇気づけられたという事が私はわかる。すごいよね。地震が起こった日に来日して、縁があったのだろうね。シンディはもちろん、それをささえた名もなきスタッフの皆さんにも大感謝。
ラウーが震災の時に演奏してくれた「ガロウヒル」。震災から1年ということで彼等が自分たちのFB Pageに再掲していた。懐かしいね。この曲聞くと初来日公演を思い出す。みんな元気かな〜。このArtists Support Japanの企画を聞いたときは正直抵抗があった。世界には日本よりもずっと悲惨な状況下にいる人たちがたくさんいる。そんな中で自分たちから海外のアーティストに「協力してくれないか」と言うのはヘンじゃないか。向こうから手をさしのべてくれるのはありがたいと思うけど。その気持ちは今も変わらないが、この演奏は心を打つわ。
同じことが海外でのチャリティイベントでも言えた。某アーティストから相談を受けた。実はあのアルタンやリアムが企画した日本のためのチャリティコンサートについて。
「誘われたんだけど、どうしようかと思っている。自分たちがやったところで経費さっぴいたら雀の涙だし、そんなお金送っても意味ないだろう。それよりか自分で赤十字にでも寄付した方がいいんじゃないか」とその人は言う。私は「実は私も海外からお金をもらうことには抵抗がある。被災地は悲惨な状況だけど、東京には物があふれている。日本は実際ものすごく豊かな国だし、世界にはもっと苦労している人がたくさんいる」と言ったら、その人は「その気持ち、Facebookに書いてくれないかなー」だって(笑) でもこの人の気持ちはめっちゃ分かる。私もどっちかというと感情的な事よりも合理的に考える人間だからだ。
そしてアヌーナのマイケルのように「こんなのあんまり意味があるとは思えないけど、でも黙って座っているのも苦痛なんだ」と言って、速攻でイベントに協力した人たちもホント素晴らしいし、最高だと思う。うん、いろんな人がいる。そしてみんなが自分らしくあったということだろう。
昨日の夜は友達と久々に飲んで楽しかった。いわゆる「飲み仲間」は私はほとんどいないのだけど(そもそもあんまり飲まないし)、このメンバーであの時は毎週のように集まったね。仲が良い人たちとはさらに仲良くなれたと思う。良い夜だった。
あの時ウチも4月のマーティン&デニスの公演をどうするかという事になり大変だった。私は、あの二人とはもうこれだけ長くやっているのだからマーティンたちに「来てくれ」と言ったら、逆に彼等は断れないだろう。だからこっちからキャンセルを提案してあげた方が彼等に対して親切なんじゃないかと思い、私からキャンセルを提案した方がいいのではないかと思った時期もあった。
ちなみにその年,マーティンたちが11月にヴェーセンとの共演のために再び日本に来ることは当然内部シナリオでは決定済みだった。4月に来て取材いっぱいやって、それを11月の来日のときに速攻で載せる。それがシナリオだった。だから4月の来日が飛ぶと、11月のことも大きくシナリオを書き直さなくてはいけなくなる。
でもって、最終的には悩みに悩んで「お客さんは待っている。だからぜひ来てほしい」と伝えた。その間、なんとか科学的な根拠やデータをもとめて何度もアメリカのマネージャーともメールをやりとりしていた。当時海外での報道は加熱の一途をたどるばかりであった。
最終的な返事までに1週間くらい猶予をあげたように記憶しているが、マーティンとデニスは速攻で決断してくれた。マーティンいわく、マーティンが行くよと言ったら、デニスはオッケーとたった一言だったそう。まったく二人に迷いはなかったらしい。あの時はマーティンとスカイプしていて本当に久々に仕事のことで涙がちっと出た。ありがとう、ありがとう、と。
でもって、その数時間後、たまたまグレンもスカイプしてくれていて、グレンとその話題になった。「実は二人が来てくれることになったのよ、私だったらこんな状態の日本には行かないと思う。だから本当に嬉しい」と言ったらグレンはさらりと「行くのは当然だよ。俺なら行くよ。お前だって行くだろ?」とさらりと言った。そこで私も最初は「なぬ?」と思ったけど、よく考えて、そうだね、私も行くわ、きっと、と答えた。親や友達に黙って行くとかそういうのはあるだろうが、そうね。確かにそうだわ。よく考えたら私も行ったわと思う。それが私たちの仕事であり、使命だからだ。お客さんのため、ということもあるけど、それだけじゃない。それ以上に自分自身のためなのだ。だって仕事なんだから。
だからそれをことさら英雄視する必要はまったくない、と私は思う。以前のブログにも書いたけど、林田直樹さんがブルーレイディオで紹介してらした、どこかのクラシックの先生の「来ないというのは当たり前のことなんです。なにせ被曝する可能性があるわけですから」「でも来るというのをことさら英雄視するのも間違っています。だって仕事なんですから」という言葉が一番腑に落ちた。
もちろんお客さんの受け止め方は自由だ。だからお客さん視点で感動したのであれば、それはもう最高に素晴らしい。
それにしてもシンディ・ローパーといえど、被災地ではコートきたまま体育館で、あんなひどいマイクで歌わないといけないんだから、大変だよね(笑)。シンディが日本にあたえたパワーはすごかったと思う。でも彼女自身もきっとそれに勇気づけられたという事が私はわかる。すごいよね。地震が起こった日に来日して、縁があったのだろうね。シンディはもちろん、それをささえた名もなきスタッフの皆さんにも大感謝。
ラウーが震災の時に演奏してくれた「ガロウヒル」。震災から1年ということで彼等が自分たちのFB Pageに再掲していた。懐かしいね。この曲聞くと初来日公演を思い出す。みんな元気かな〜。このArtists Support Japanの企画を聞いたときは正直抵抗があった。世界には日本よりもずっと悲惨な状況下にいる人たちがたくさんいる。そんな中で自分たちから海外のアーティストに「協力してくれないか」と言うのはヘンじゃないか。向こうから手をさしのべてくれるのはありがたいと思うけど。その気持ちは今も変わらないが、この演奏は心を打つわ。
同じことが海外でのチャリティイベントでも言えた。某アーティストから相談を受けた。実はあのアルタンやリアムが企画した日本のためのチャリティコンサートについて。
「誘われたんだけど、どうしようかと思っている。自分たちがやったところで経費さっぴいたら雀の涙だし、そんなお金送っても意味ないだろう。それよりか自分で赤十字にでも寄付した方がいいんじゃないか」とその人は言う。私は「実は私も海外からお金をもらうことには抵抗がある。被災地は悲惨な状況だけど、東京には物があふれている。日本は実際ものすごく豊かな国だし、世界にはもっと苦労している人がたくさんいる」と言ったら、その人は「その気持ち、Facebookに書いてくれないかなー」だって(笑) でもこの人の気持ちはめっちゃ分かる。私もどっちかというと感情的な事よりも合理的に考える人間だからだ。
そしてアヌーナのマイケルのように「こんなのあんまり意味があるとは思えないけど、でも黙って座っているのも苦痛なんだ」と言って、速攻でイベントに協力した人たちもホント素晴らしいし、最高だと思う。うん、いろんな人がいる。そしてみんなが自分らしくあったということだろう。
昨日の夜は友達と久々に飲んで楽しかった。いわゆる「飲み仲間」は私はほとんどいないのだけど(そもそもあんまり飲まないし)、このメンバーであの時は毎週のように集まったね。仲が良い人たちとはさらに仲良くなれたと思う。良い夜だった。