映画「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」

今日は営業の合間に映画を2本も見た。まずは1本目は「鉄の女の涙」。一応アイルランドに染まる前はゴリゴリのブリティッシュ好きだった私が絶対に見ておかねばならない、と思ったので見た話題のこの映画。公式ページはここ

ただこれはわざわざ忙しい中、1800円払って見る映画ではないかも。機内でたまたまやってりゃ、多くのチョイスの中から絶対に選ぶ1本ではあるけれど。とにかく心に強く残るエピソードもセリフもなく、なんだこのまま行くのか? まだ終わらないのかという中で、そのまま終わった。サッチャーのことは自伝とかも出ていて、それを読んだ人は充分な情報もあったのかもしれない。アイルランドでは美化しすぎているとか反論も起こっているとか聞いたけど、こんなにパンチのない内容で反論も何もないわ。何も考察してなけりゃ、何も主張していない。それともこのくらいの薄い内容じゃないと、賛否両論持ち上がっちゃって大騒ぎになるから? サッチャーが嫌われながらも、なぜ12年も政権を握っていたのかとか、まったく描けていない。それはこちらの勉強不足なのか?

夫の死を受け入れられない彼女が最終的に夫の遺品の整理を決断するまでに回想を入れていくこの展開は、脚本家のすごいテクニックなのかもしれないが、私には退屈だった。へぇ〜ほんとはこんな人だったんだという感動も意外性もない。そして、ただただメリル・ストリープすごいなという事だけが残った。それが言いたかった映画なのだろうか。彼女はホントウにすごい。まったくもって今やサッチャーの正確な顔がうまく思い出せないくらいだ。ま、そういう彼女を見るだけでも価値のある映画だと思う。素晴らしい、ホントに。彼女はものすごい女優だと思う。彼女が上手い、というだけではない。作品にかける情熱や、いろんな事がこの演技に結実しているのだろう。本当にすごい。ただ映画が、作品としてそれでいいのかという事は疑問に思う。

と言うわけで、写真は六本木ヒルズで880円で売られていたヨーダのキーホルダー。フォースのともにあらんことを。地震の時とかに守ってもらえそうである。