今日から新年度

朝からヤマト運輸に激怒。何時に取りにこれるのか、とか聞くと「うーん、お昼は無理ですね」と言う。

あのねぇ。こういう質問にはドライに「何時〜何時」と答えればよろし。ダメならコンビニへでも持っていくのだから。まったく板橋のヤマトさんと大違い。板橋のヤマトさんは私が電話すると会話なんて2往復くらいで済んだものだ。

板橋のヤマトさんは何を聞いても適格に答えてくれたよ。

足立区のヤマト運輸よ。他にも言いたいことはたくさんあるが、一つ一つのクライアントが何を望んでいるかくらい、見極めて、ちゃんと対処してほしいよなー。

まぁたぶん担当者個人の問題だと思われる。ホントにヤマトじゃないところに変えたいのだけど、今、弊社から一番多く宅配便を受けている相手先がヤマトじゃないといやだという。まぁ、これも少し検討だな。

昨日見ていたTVでも野球部(だったかな)の指導の先生が「お母さんがお弁当付くってくれました、じゃダメなんだ」と話していた。

「まずそれを当然と受け止めてはいけない」「感謝しないといけない」「それをするためにお母さんは何時に起きているのかとか、お弁当がなかったら本当は何時まで寝れるのにとか、買い物やメニューを工夫したり、そういうのが分からないといけない」と言っていた。

これは学歴云々ではなく,センスの問題だな。それにしても板橋のヤマトチームが恋しい。板橋のヤマトにはセンスがあった。

荒川土手に越して来て、まったく文句はないのだが、足立区にはビジネスインフラがまるでなってない。郵便局も都市銀も。同じ東京でこうも違うものか。ま、素敵な荒川に免じて許すとするか…

…と、まぁ新年度早々、グチになりました。

それにしても新年度、今日から社会人という人もいるかもしれないな。というわけで、今日はそういう人たちに向けて、ちょっと長めに書いてみたい。

私が最初に就職した会社はとても小さく、株式だったとは思うけど、社長、副社長、私というすごい構成だった。全員女性でスタッフは私だけだったので、スパルタ式ですごく鍛えられた。愛情をもって育てていただいたと言ってよい。

とはいえ今、冷静に考えてみれば、私も純粋だったから(笑)当時の社長&副社長にある意味洗脳されてダマされたな感もある。私は残業代もなしで手取り15万くらいで本当によく働いた。ほんとに献身的に。

テレックス(ファックスより前に存在していた海外と連絡をとるための機械)の下でよく寝たなぁ。でも褒めるときは徹底的に褒めてくれたし、ありがたくも怒鳴りつけてしかられる事もたくさんあった。最初の2年をすごすには最高の会社だったと思う。

一度ひどく何かでミスをして怒られた時、副社長は最初「まぁ、仕方ないわね」的に許してくれていたのに、たぶんその日の夜にでも社長から「あれは洋子ちゃんのためにならない」「こんなミスをされたんじゃウチはつぶれてしまう」とでも言われたのだろう。

翌日からきちんとした説明もなくムッとされ、私にろくに口をきいてくれなくなった。今,思えば、これ女性特有だね(笑)。そういう態度は随所に多くあった。

私は落ち込んだが,翌日からとにかく見つけられる仕事は何でもやった。自分にできることはなんだろうと探した。台所が汚れていれば徹底的に掃除をする、言われた事は最優先できちんとこなす。

2週間もすると「お怒り」もとけたのだけど… あの頃からだな、人に言われた事は先に片付ける、ってのが身に付いたの。自分の仕事は後でゆっくりやればいいもんね。人から言われたものは、今やっている仕事を脇においてでも、先に片付ける。新人のうちはこれ大事だよ。

それから何度かここに書いているけど「正しい人に出会う」って言う言葉をぜひ覚えていてほしい。世の中には自分は力がないのに会社の立場を利用して威張りくさったり、あなたにイヤな態度をとる人がたくさんいる。

そしてズルい奴もいっぱいいる。(そういうイヤな奴は家族の中でも邪見にされている事が多い)例を1つあげると、私がその後に就職したキングレコード時代、まだバブルの名残だったこともあって、ほんとにラジオ制作の中には宣伝の連中にひどい態度をとる連中が多かった。

大レーベルの宣伝部長とかもヘコヘコ若いラジオ制作者にへつらう時代だったから、若い奴は勘違いしちゃうのだ。そういう若い奴をしかる先輩もいない。というか先輩方もレコード会社の接待漬けだ。

もっとも私も当時は自分が好きで責任が持てるものをプロモートしているわけでないから「わけわかんないものを持ってくるバカなレコード会社」の代表だったけどね。

でも! そういう中でも本当に素敵な人たちにも出会うことができたし、そういう人の中には今でも付き合いが続いている人がいる。そういう人は出会えば分かる。この世にはほんとに正しくない人がたくさんいる。

そういう人にイライラしても物事は進まないので(というか、そういう人も悪い人というわけではなく、単にあなたとウマがあわないのだ、それだけだ)、それは適当にあしらい、そして正しい人に会えたと思ったら、その人の期待には目一杯答える事が本当に大事だ。

そういう出会いは滅多にない。私がキングを辞めた時、名刺は1000枚近くあったが、そのなかで本当にお世話になったなと思った人は30枚もいなかった。でもそういう人脈を大事にすれば、おのずと道は開けると思う。

その相手の人が本当にクリエイティブであれば、きっと新人のあなたにおいても、あなたの隠れた才能に気づき、その才能を生かして絶対にお互いが幸せになれるようなプロジェクトをもたらしてくれる。そういう時、本当に仕事の醍醐味を感じるのだ。すごいよ、仕事って!

それにしても最初に勤めた会社がとても新入社員とは思えない責任重大事項を扱っていたのに反して、キングレコードで最初やらされる仕事はひどかった。

当時は売れないのに数字を作るためのバカなリリースが多く、そのサンプルカセット(カセットですよ)や紙資料を月に2、3度、ライターや雑誌社などに発送するという仕事をやらされていた。

作業は深夜におよび誰も手伝ってくれなくて、若かったから悔しくて泣きながら封入作業してたこともある。(でも今思えば,その仕事しなかったら、私の存在意義なんて一つもないのだから、仕方ないよね)でもある日気がついた。

悔しいから封筒のキングレコードの住所の脇に自分の名前を書こう、と。

そんな事を続けていたある日。ピーター・バラカンさんからペーペーの私あてに電話がかかってきた事があって、あの時は本当に嬉しかった。周りの仕事をしないおじさんたちは「なんで野崎にバラカン先生が」みたいなリアクションだった。とても気持ちよかった。

そうやって、見ていてくれる人は、ちゃんと見ていてくれるのだ。

それにしてもつい最近までレコード会社って立場がひどかったね。ラジオなどの媒体だけじゃない。店に対してもそうだ。HMV渋谷の閉店の時、最近ではツタヤの新宿店だっけ。「ほんとはやりたかった」って言い訳。いったいなんなんだよと思った。

そりゃそうだよな。タイアップでメーカーに看板のお金ださせて、売れれば商品を欲しがるくせに、売れないものを頑張って売ろうなんて気概はまったくない。(そういう素敵なバイヤーさんたちはとっくに辞めてしまった)

自分たちが信じるものを世の中に押してきましたがダメでした、とは言えない連中。今まで支えてきてくれたお客さんに、あんたは何を売ってたの?と言いたい。

だから若い人たち。こういう事やってちゃダメだ。君たちは自分のやることに責任をもとう。私のレコード会社時代は会社もひどかったが、私も大バカだった。すごく反省している。

自分の信じるものは、もしかしたら、あなたに最大利益をもたらすものではないかもしれない。でもきっとそれはあなたの血となり、肉となり、あなたを一生支えてくれる。そして、だからこそ。

だからこそ絶対に終わったり,倒れたりしてはいけないのだ。自分で責任をもてば,簡単には倒れるわけにはいかない、という事も分かるだろう。自分が仕事が出来ないことを時代のせいにしてはいけない。

どんなものにでも必ず絶対に道はあるからだ。人間関係でも仕事でも、何が大切なのかというのを見極めて、その期待に絶対に答える。そうしていければ、あなたは絶対に大丈夫。仕事をするというのは世の中に居場所を見つける、ということだからだ。

最初の会社勤めというのは大変だ。私も何度か転職経験があるのだけど、新しいオフィスに来たら電話の取り方一つとっても違うし、何一つうまくいかないと思うことも多い。

最初の1ケ月はまず朝起きるのが起きれない。身体が重い。でも頑張って会社に行く。そうこうしているうちに、だいたい3ケ月もすると慣れてくる。

そこからが勝負だ。1年もたつと会社内の矛盾がいろいろ見えてイライラしてくるだろう。そこからが、これまた勝負なのだ。フリーになることはもしかしたらいつでも出来るかもしれない。でも私も10年かかった。フリーになること=正しい事では絶対にない。

ただ。ただ絶対に覚えていてほしいのは、会社でやっていくのであれば、会社内で自分の企画をきちんと通せる人間になること。

会社の看板をしょいつつ、外にたいして責任を持つこと。そして絶対にいつか役員になることを目指す事。でないと貴方の存在意義は何一つない。会社にいるなら会社を動かせる人間になろう。それがダメなら独立して自分だけの事業をもとう。

(ただ私の経験からするに、自分の好きなことを仕事にしたいのなら、やっぱりフリーの方が簡単だな。会社勤めでそれをやるには強靭な精神力が要求される)

若いうちは失敗しても、それが肥やしになる。歳とってからの失敗は痛いし、大きくなる。今なら何でもできる。

「頑張って」と声をかけるのは良くないという人がいるが、東京は今日もこんなに天気がよくて爽やかだ。とりあえず地震も今日は大丈夫そうだ。今がんばらなくて、どうするのだ。とにかく頑張れ。君の未来は明るい!


種からコリアンダー育ててますが、芽が出るまで時間がかかった。2週間ちょっと…かな。