忙しい1日

 今朝は英国大使館で400年前のシェイクスピアにご対面してきました。世界に700冊しか出版されなかった「ファースト・フォリオ」。1623年出版。シェイクスピアの死後7年って感じ。約400年前の本ですよ。でも素晴らしい状態で残っています。まぁ,圧巻でした。インクとかにじみがちなのが、またリアル。

ちなみに写真を撮るのはNG。なので左の画像はいただいたパンフレットを接写したもの。こんにちは、シェイクスピア! 

追記:とか書いてたらBritish Councilさんがこんなのをアップされてました。チェキラ!
永田町のストックホルムさんに(ちょっと違うけど)フィンランド音楽の散らしをまきにいったら、もう今はランチをやってらっしゃらなくて残念なことにお店は閉まっておりました。

なので上にあるトルコ料理屋さんへ。昨晩のサラーム夫妻のトークイベントに影響されて。トルコ料理はじめて食べた。
味は微妙。いろんなところで食べないと、これが美味しいのかどうなのか判断がつけられない(笑)。音楽と一緒だなー。いろいろ知っててはじめていろいろ言える。










午後はチラシまきやら、チラシまきやら、チラシまきやらで、もう足が棒だよ。とどめがウチのメインバンクである池袋のUFJ海外送金TV窓口ボックスに80分並んだこと。前のお客さんが長くて長くて。ホント驚愕! 80分待たされた! 待ってた私も私だが、本読んでたから全然苦じゃなかったんだよね…最初の45分は。でもって、後半の35分は意地だよ、意地。信じられない。でもって出てきたのは若い男の子だった。いったい何やってんだ、こいつ、って感じ。1日9時間しかオープンしてないこのTV窓口。そんなペースでお客こなして1日8名くらい? 意味ないじゃん、こんなの。つぶした方がいいよ。

途中無印良品に寄るチャンスがあったのだけど、BGM17が流れていて感激。買った方は知っていると思うけど、ライナーも私がさっくり書かせていただきました。ちょうど流れていたのがブレンダン・オサリヴァン(ex グラーダ)のマイナーワルツ。感動的でした。ネットショップでも買えますよ〜

夜は何ヶ月かに一度ある業界の大先輩主催の勉強会(笑)。邦楽畑の皆さん中心。今回も勉強になった! 今日はコンサート会場にレセプショニストを派遣する会社の社長さん。心に残ったお話はいくつもあるが、ここに書けることはあまり多くない。でも笑ったのは伝説のレセプショニストという人がいるのだそうだ。なんとその人は入り口での散らし渡しとチケットもぎりが1人で同時に出来る(!!?)らしい。驚愕!!! 

また入口で配る散らしの束。あれは毎公演ごとに主催者がスタッフを雇ったり分担したりして折り込むわけですが、その作業の達人の話。1人で散らしを輪に並べて、がーーーーーーっとものすごいスピードで作業しちゃうらしい。職人の域だなー。

社長さんはスタッフの育成が一番大変だと言っていた。特に最近の若者のレベルがひどいとも… 最近の子は(1)挨拶ができない(2)人と会話のやり取りができない(3)きちんと立っていられない(4)手先が極端に不器用(5)言った通りにできない。つまり人の話を聞けない など… やばいよね。

またお客さまとのやり取りについてのお話は非常に勉強になった。こなしている現場の数が違うもんね! でもコンサートのサイズとしては500名くらいが一番幸せだ、とお話しされていた。500を超えると急に行き届かなくなり、1,500になるとクレームがうんと増えるのだそうだ。これはプロなら分かるのだけど、仕切りが良い悪いうんぬん以前の問題で確率として絶対にある。またやはりクラシックの名門ホールではお客様の要求が高いのだそう。今までもらったクレームで最高だったのは「私の肘掛けはどちら側でしょ?右?左?」というものだったというお話でした。なんて答えていいか困るよね(笑)

最後に参加者がため息をもらしたことの一つに「いや〜表もいろいろあるなぁ!」と。

そう、ここに集まっている人たちは皆、制作側の人間だから裏(ステージ周り)のことはみんな良く知っていたけど、今日は表(お客様周り)のこと中心だった。ホント、裏も毎回毎回大嵐の大パニック状態だが、表も聞けば聞くほど知れば知るほど大騒ぎだよね。私もいろんな仕事を経験してきたが、コンサートの制作ほど同時にいろんなことが嵐のように押し寄せる仕事はない。

現場入りたての子が来ると犯す間違い。それは目の前の事にとらわれて大きなミッションを忘れがちだということ。これやっておいてね、あれやっておいてね、というのを事前に言っておくのだが、だいたい現場が動き始めると、そりゃもう目の前に大変な事が押し寄せてきて、最初の指示なんてすべてぶっ飛んでしまう。つまり同時にいろんなことを考えられないとこの仕事はできない。それがどんなに大変なことか。経験した者でないと分からない。

他の仕事みたいに目の前に来た仕事だけをこなしていては全く使えない。また他の仕事みたいに自分がやらなくてもなんとかなるという事はなに一つもない。始まったら、絶対に終わらせないといけない。しかも定刻に。コンサート制作とは世にもものすごい仕事なのである。

いろんな事が起きるが、その1つ1つが起こってみないと事前に想像できない。どんなに準備していても、まったく想像できないことが突発する。それでも裏はプロの集団だからなんとかなる。でも表はコンサートに何度も足を運ばれているプロとは限らない。

いずれにしても心からのおもてなしの心を忘れずに、ということで。ウチなんか、本当に理解あるお客さんに応援してもらって、ほんとうにちょうどいいサイズで継続できている。ホントに幸せもんだと思う。お話しを聞いて、ホントにいろいろあるんだな〜と、とても勉強になった。