TBS Lifeを聴きました「動員とマネタイズ」

このブログの投稿の人気順位の投稿が右下に出るようなデザインにしてあるのだけど、自分では思い入れたっぷりに書いたつもりの投稿よりも、実は本のレビューとか映画とかの感想を書くとアクセス数があがるのが悲しい。

ブログは今や連続してよむ日記というより単発投稿が検索されて読まれる、というのが主なのかもしれない。

今は自分の六本木ヒルズへの引っ越し告知と無印BGMの投稿が圧倒的人気で、これを上回るものがないのが悲しいところだ。

もっともアクセス数目的だけでブログを書くと本末転倒、自分の方針を見失うからなー。気をつけないと。


昨晩は月に一度大好きなラジオ番組、TBSのLifeの放送日で途中までにしようと思っていたのに結局4時まではしっかり聞き、ipadをベットに持ち込み、うつろうつろながら最後まで聴いてしまった。おかげで睡眠時間4時間。眠い。


でも、すごく自分の仕事にとっても重要なこと、印象に残ったことも多かったので書き残しておく。(今,頭に残っているままを書くので記憶違いがあったらごめんなさい)

●有料メルマガの登録数はtwitterのフォロワーの1%。
私も一瞬考えた「THE MUSIC PLANT有料メルマガ」というビジネスの方向性。ケルトや北欧音楽の情報を有料メルマガにする…と。情報にお金を払ってもらう、と。

私のTwitterはフォロワー数を増やす努力は一切していないで、まったく放置なのだが、1,700ちょっと。ということは推定有料メルマガ数は17名かー(笑) これにコンサートの優先予約とかサービスつけたりして、30名くらい?(爆) これが100の単位になるとメルマガといえどもホントにちょっとした収入源になるんだよね。が、果たしてたった30名のためにやるのか、有料メルマガ?! でも、なんか感覚としてはお客さんとも、もっとドライで自由でありたいんだよね。ファンクラブ組織みたいなのも、なんか違うと思う…が、もっともそんな事も言ってられない状況にもあるのかもしれないんだが…

●無料の次のステップとして、最初の1円を払ってもらうのが難しい。あとは300円だろうが500円だろうが1000円だろうが、あまり変わりない。これは感覚的にすっごく理解できる。

●「ネットはバカと暇人のもの」の中川さんいわく、ネットでは最初にアイディアを実行する者にならないとダメ。後に続くんじゃだめ。最初にやる最初の一人になるのが大事。うーん、これ難しいよね。一部の天才でないとダメということか。でもこれすごく言えることなんだわ…

TENGAというものがすごいビジネスになっていることを初めてしった。うーん、やっぱりそっちの人間の欲望に忠実な方のビジネスの方がうまくいくのか? 理性や知性に訴えかけるようなウチらが紹介している音楽はダメなのか? お金儲けるんだったらいちいちきどってらんない、ということかもしれない。でも私がいわゆるアクセスやアフィリエイトの事で稼ぐようなブロガーだったら絶対にためらいなくそっちの方向に走っているかも。世の中にはそれをプロの仕事としてやっている人がたくさんいる。

●最近なくなったなんとかという放送局(ケーブル?だったけ?)にあったキンキンの番組は放送局の閉鎖にともない消滅したのだが、なんとプロデューサーがすべてをつれて独立し、各視聴者から500円お金を集め独立系インターネットTV局となってスタートする事になったのだが、それが大好評らしい。すごい! 勇気ある世の中の動き! そのニュースがこちら

なおここからは昨日のLifeでは紹介されなかったのだが、さっそくこのようなある意味可愛い?トラブルも発生している。うーん、最初をきっちりしないとダメだよね…こういうトラブルはなんとなく私もインディーで働くものとして肝に銘じておかないと。お客さんの信頼は一度失ったら返ってこない。と同時に、kinkin.tvの皆さんの苦労も想像できるだけに、「うーん」と唸るしかない。でもこういうことを視聴者も制作側も経験しながら進むしかないのかもしれない。つまり道のりは言うほど簡単ではない。新しいビジネスモデルに向けて、それはもうイバラの道だ。

●番組を聴きながら、なんかもう面倒くさくなってきた。もしかしたら私たちの世代はこのままうまく逃げ切れるかもしれない、とずるい事も考えた。でも65まで働くとしてあと20年。もしかしたら過去のビジネスモデルで自分の引退まで食べて行けるかも…とも思う。でも、それじゃいかんぜよと思う。後輩やこれからの人たちのためにも私たちの世代が頑張らなくてどうする! 多少無謀であっても頑張るしかないのだ。(でも私より若い世代はそれを暑苦しく、うっとおしく思うかもしれない/爆)

●広告のプロ(なぜか東大生)だという方がいらっしゃったのだけど、このかたの言うことにはあまり納得はしなかったな。名前を失念。このかたが言ってたのはまだお金はあるところにはある。それが見つけられていないだけだ、と。そういう話。それは確かにあるかもしれない。きっとあるだろう。でもなんかもうそういう古いビジネスから自由になりたい、っていう気持ちなんだよ。クライアントや代理店の言うことにヘラコラするよりも、自分と自分を応援してくれるお客さんと、自分に任せてくれるアーティストと、分かるもの同士だけでやりたい、って思うんだよねー。この人の話を聴いていると「代理店は必要です」「広告のプロは必要です」と言っている様に聞こえる。うーん、そうかもしれない。そうかもしれないけど、ホント間に入る人って結局何もやってくれないんだよねー。今日もディストリビューターとレコード店の話でかなりブッチ切れ。ホントやる気をそぐ人に間にはかかわってほしくないんだわ、もう。

いずれにしてもあのFacebookですら広告以外のビジネスの先を探しているのだ。そのくらい難しいのだ。マネタイズは…。

●津田さんの名言。「続いている、だけど“後がない”という感じを出す。あなたが応援してくれないとなくなっちゃうんですよというメッセージを出すのが大事」ホントそうだね! でもコンサートなんかホント、ビジネスうんぬん以前にホントにレアな偶然なんだし、いつなくなるか分からないし、実際行われてもあっという間に終わり、あっという間に記憶のかなたに消えて行くのが現実なんだから、真剣にそれはアピールしていかないとね。



この番組、あとからPot Castで聴けるのが良い。リンクはこちら。過去の番組のアーカイブもある。私もあとでもう一度聴きたい。


印象としてはTBSという郵政省から認可をおろされた公の放送局であるという縛り、そして金融庁のしばりが大きいように思った。ファンによる少額寄付については規制,規制という言葉が何度か出た。これ、ピーター・バラカンさんのインターFM「バラカン・ビート」が最初になくなるタイミングに騒いでた話だよね。少額寄付やお金を集めることについては、本当に金融庁の規制が厳しいと思う。

PAYPALについても最近は問題視されているんだか規制の問題だかで、ウチにも何やら面倒な書類が来た。もちろん審査は通過し、問題ないわけだが、ただでさえ忙しく零細事務所でスタッフも一人しかいないところに、よくもまぁ余計な仕事を増やしてくれるわ…と思う。一番スモールビジネスしている人にもユーザーにも便利だと思われるAmazon Paymentは、いまだに日本で入ってきてないし。ホントこの国は規制規制ばっかで!! レバ刺しまで規制しやがって! 食べ物の恨みはでかい。

とか書いていると何千万も投資してアサツー使って我々の発言をチェックしている政府に私もチェックされちゃうんだろうか。昨日届いた津田さんのメルマガにも2ch規制の恐ろしい現実が書かれていたし。

まったくいつの時代だ。震災以降,この国にずっといようと思っただが、やっぱり定年までに海外脱出を計画した方が良さそうだわ、こりゃ。

PS
しかしキンキンの番組、番組ごと独立って面白いと思う。LifeもプロデューサーがTBSの雇われじゃだめだ。一気に出演者を全員ひきつれて、そのマネジメントも面倒引き連れた上で立ち上がるとかしないと…と厳しいことを思ってしまう。それは実際無理だとは思うのだが、出演者がそこからNHKやTBS-TVの方に抜擢されていることを思うとホントに考える。つまり身をもって本気でリスクをかけたものでなければ、実は取れないということなのだ。また本気でリスクをかけたとしても実は取れない事は多々ある。成功しているように見える人でも実は多大なリスクをしょっている…そういう事なのだ。