【ゲスト・ブログ】ティッモ・アラコティッラ


さーて、こんな企画を企画してみました。おそらく日本で一番ティッモのことに詳しい、もう一人の洋子こと(笑)廣井さん! 本当にありがとう。

下記のリンク先でプレイヤーを立ち上げて、ぜひ廣井さんの解説とともにお楽しみください。

廣井さん,本当に本当に助かります! のざき

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今回ピアニストとして来日のティモ・アラコティラは、その紹介文にいつも「フィンランドでもっとも多忙な」とつく、数多のグループのメンバー(ピアノ/ハーモニウム)、そして多作な作曲家/アレンジャー/プロデューサーでもあります。

公式サイトに音楽プレイヤーがあり
http://www.timoalakotila.net/eng.php?cmd=6

代表的な活動がここでわかるので、ティモの多彩な曲をぜひ聴いてみてください! 曲目順にご紹介します。

曲名にあるようにここの多くはティモの作曲で、またオーケストラ等以外はメンバーとしての演奏曲です。


1 スウォップとして来日したイギリスのアコーディオン奏者カレン・トウィードとのデュオ2作目『Midnight May Monday』(2007)から。最初に始まるティモの曲はお父さんに捧げられています。このレコーディングの次の晩亡くなられたのだそうです。ノルディック・トゥリー2010来日公演で演奏していた印象深い曲、Matkaもお父さんに捧げられた曲でした。

2 Hedningarnaや今はSuden Aikaなどで活躍の、キャリアの長いTellu Turkkaがヴォーカルの6人組みLuna Nova『Luna』(2009)から。
このグループとメンバーが3人共通のタンゴグループTango-Orkesteri Untoも、ピアニスト/アレンジャー/作曲家としてティモは同時に率いています(Tango-Orkesteri Untoは専用サイトからセカンドアルバムが聴けます。http://www.tangoorkesteriunto.com/)。タンゴは、今回来日のマリア・カラニエミとも、JPPでもよく手がける、ティモお得意のジャンル! かっこいいしムーディーだし染みますヨッ。

3 フィンランドのピアニスト/カンテレ奏者Anna-Karin Korhonenとのピアノ2台のアルバム『Koralli』(2010)から。

4 今回来日のアルト・ヤルヴェラとスウェーデンのハンス・ケンネマルクとのトリオ、ノルディック・トゥリー2作目『コントラダンス』(2010)から。夢のように楽しかった2010年来日公演でも聴きました。また聴きたくてたまりません!!

5 何度か来日している若手アコーディオン奏者ヨハンナ・ユホラとのデュオアルバム『Vapaassa Tilassa』(2007)から。ティモはアコーディオンとのデュオが実に多彩です。こちらは、著名ヴァイオリニストのペッカ・クーシストらゲストも豪華なアルバム、スパークするような魅力たっぷりです。

6 JPPの大名盤『ストリング・ティーズ』(2004、1998)最初を飾るマウノとの合作。JPPのすごさはもうこちらのブログで語りに語られてます!! いえ語っても語りきれず… 素晴らしすぎのあの2010年来日公演でも聴けました!

7 JPPメンバーもティモを含め3人いるバンド、Trokaの2作目『Smash』(1999)から。タイトル(Oras=sprout〜芽吹き、若枝)そのままの、今の季節のような、自然がいちばん生き生きする時の伝わる曲じゃないでしょうか?!

8 マリア・カラニエミとのデュオ名義の1作目『Ambra』(2001)から、2人のアレンジによるフィンランドのスタンダード曲。まさしく2人らしい、超絶美しい演奏です。ティモのアレンジで弦楽四重奏とコントラバスが加わっています。
こんなアコーディオンとピアノが、アルトの演奏も加わって、ふたたび生で聴ける今回!!

9 若手アコーディオン奏者Terhi Puronaho、フィドラーJuho Puronahoと。ティモとのデュオ名義の『Aatos』(2008)から。

10 50〜60年代のダンス音楽をとりあげるバンドT for Three。JPPのマウノもメンバーです。

11 マリアのアコーディオン、北欧の輝く心地よい夏にぴったりはまりそうな曲です。タイトルは英語でrayとかbeam、ほんとに光が踊っているようです。『Iho』(1995)『トーキョー・コンサート』(2004)に収録の曲。

12 Hyperboreaなどのメンバーでもある多才な演奏家Piia Kleemolaが、博士取得にあたりティモに依頼した曲(2009)。

13 室内楽団Vox Artisに書いた楽曲「Concerto Grosso」より。舘野泉さんとの共演もあった楽団だそうです。このブログで度々紹介されてきたティモの名曲「Hymn」も、この中の一楽章でした。『Alakotila, Vox Artis, Juhola, Lehtinen』(2009)から。

14 弦楽四重奏団に書いた楽曲(2010)。http://www.timoalakotila.net/eng.php?cmd=3
からも続けて聴けます。着想はイタリア・アルプス!

15 カウスティネンの重要な音楽家を家系にもつクラシックヴァイオリニスト、Kreeta-Maria Kentalaらのバロック/伝統音楽ユニットに書いた楽曲(2006)。続く楽章は http://www.timoalakotila.net/eng.php?cmd=14
に。聴衆大喜びの白熱の演奏です!

16 フィンランドの伝統曲でJPPがとりあげてきたものをオーケストラでも演奏したい、とのペッカ・クーシストの依頼で書かれた楽曲から(2009)。ペッカとオーストラリア室内管弦楽団の演奏。

17 もとは、JPPとVaasa Big Bandによる初演の楽曲(1993)で、その後も編成を変えてたびたび演奏されているようです。
http://www2.siba.fi/sibatv/index.php?id=127&la=en
ここにもビデオがあがっています。

18 アコーディオンとジャズビッグバンド(UMO Jazz Orchestra)の楽曲から(2003)。アコーディオンはマリア。

19 マリア・カラニエミ&アルダルガス名義では2作目の『Ahma』(1999)から。フルメンバーではアルトも一員の、輝かしい6人組みです。2001年まで活動し、なかにはエリザベス女王/当時のアハティサーリ大統領のレセプションでの演奏も。

20 2枚組みライブ盤、JPP『Live in Duluth』(2010)から!

21 初演は2002年Haapavesi Folk Festivalの、アコーディオンと室内楽団の楽曲。アコーディオンはヨハンナ。『Alakotila, Vox Artis, Juhola, Lehtinen』から。

22 「Hymn」のピアノバージョン。『Koralli』から。

23 BBCコンサート・オーケストラの依頼で書かれた楽曲から(2004)。JPPとマリアも加わってのロンドン公演より。

24 約1世紀前のフィンランド人作曲家トイヴォ・クーラもとりあげていたトラッド曲。

(文/廣井洋子)