巨匠たち、しみじみ 2

最近ツアーの後の後遺症がひどくって困っています。次のツアーに力をいれなくてはいけないのはプロとして当然なんだが、どうしても次のツアーに気持ちを入れることができない。どうして他のプロモーターさんはドライに次のツアーに行けるのかな、と思ふ。

いや,違うな。他のプロモーターさんは、こんな風にパーソナルなブログやってないから分からないってなだけで。いや、それを言うなら、どんな職業でも同じだ。みんなプロフェショナルに文句も言わずに仕事を続けている。私は自分の職業に狂喜乱舞したりワクワクしたり悲しんだりするのを隠さない、というだけで。

でもホントに忙しいプロモーター稼業。先日プロモーター仲間が「もう先週何やってたか、まったく思い出せません」と言っていましたが、全くその通り(笑)。

とはいえアーティスト発見から仕込みから、チケットの通販から現場のすべてから全部一人でやっているプロモーターは珍しいわけで、そんなことしてたら、やっぱりどんなツアーでも思い入れが濃くなるのは当然だよね。

それにしても、次々とスケジュールは待ってくれない。そうやって思い出の上塗りをしながら、ツアーをこなして行くわけです。それぞれに人間模様があり、絶対に普通の人よりも濃ゆくて楽しい人生を送っていると誇りに思うが… 果たしてそれが人より良い人生かというとそういうわけでもなく、静かで穏やかな幸せ(たとえば結婚とか、たとえば犬を飼うとか)が欲しいなとも思うわけです。

……ってのはウソだな。だって本当にそうしたかったら、自分は絶対に実行しているから。ま、そんな風に自分の人生を作ってきたことを誇りに思います。いろんなことがあって、本当に楽しい、毎日が! やせ我慢じゃないよ!

そして来月の今ごろはおそらく「スヴェング〜ぅ〜」と泣いていることでしょう(笑)。

それにしてもティッモのピアノがいつまでも心から離れません。先日フィンランド音楽の関係者いわく「ティッモは間違いなくフィンランドで最高の作曲家だろう。だが、彼はハリウッドとかに印税を渡さない。そんなんじゃ世界的な成功はないんだよね」

でもティッモのピアノは、まるで足立区の荒川土手に咲くシロツメ草の白い花のようだ。誰かティッモの音楽を見つけてくれ…と願う。

そして札幌の「FINLAND DAYS」のプロデューサーの高橋さんから「あぁいうティッモじゃないと、あぁいう音にはならないよね!」なんて言葉をいただくと、「分かる人にだけ分かりゃ、それでいいじゃん」とも思ったりもする。



この曲は下記のCDに収録されています…超名盤!



巨匠たちの次は、ある意味巨匠たちより100倍売りやすい、こちらのバンド。