「ジャズのインプロビゼーションは好きだけど、僕自身の音楽とは別ものだと思っている。でも自分もいろいろ自由に表現したいんだ。メロディっぽいインプロが好きだ。アイルランド音楽は長い期間演奏されてきてプレイヤーによっては、それなりに偏った演奏もされてきている。それをセッティングと呼ぶ。これはトミー・ポッツのセッティングしたリールだ、とか、ジョニー・ドハティのセッティングだ、とか、そういう言い方さ。音楽を演奏するものとして、どんなレベルであっても、それは皆が持つ自然な傾向だと思う。でなければ、その人自身の人生にはなっていないわけだから。でないと、それが生きていると、呼吸している、とか言えないわけさ」
「アイルランド音楽は変わらないといけない存在なんだ。いつも“成長している”、そういう存在だと思っている」「あなた自身も成長しないといけないし、曲も成長しないといけない」
「ちょっとした音を入れて自分らしい演奏にするということはあるけれど、曲のストーリーラインやメッセージを壊さないように注意しているんだ。曲の中には必ず“呼びかけ”があり、そしてそれに対して“答える”パートもある。時々僕は何なんでも呼びかけたくなる事もあるんだよ。つまりコードやバリエーションはいろんな可能性がある。1つのメロディに本当に多くの可能性があるんだ」
「アイルランド人はとてもエモーショナルな人たちだと考える。もっとも僕らはあまりそういうことを表現するのが得意ではないけれど。でもとても感受性が敏感で、たくさんの深い感情があるんだよね。多くのアイルランドの音楽家たちにとって表現することは簡単なことではないかもしれない。でもいったん表に出してしまえば、失うものは何もないんだ。だから僕は今こうして、ここにいる(笑)」
<マーティン・ヘイズ来日公演>
11/3(土)トッパンホール with 田辺冽山
11/5(月)小諸高原美術館 白鳥映雪館
11/6(火)名古屋 秀葉院
11/8(木)京都 永運院
11/10(土)松江 洞光寺
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