ポール・ブレイディ 東京滞在記 DAY 1

まだ来日レポートを書いていなかったというこのすごい事実。ツアー終わったのいつ? 12月9日だよね。ありえないー。もう三ヶ月たったというのに。

でもBetter than neverということで、書きます。というか、実はこのブログ、グリーンランドの連中が来日する前に書きはじめていた。

というのも、また別のツアーをやると記憶が上書きされて忘れちゃうから、と思って、書いておいたのだ。でもブログの更新順に、素直に私がブログを書いている、と思っている人も驚くほど多い。そんなわけないだろ!(笑)

急いだ方がいいブログは先に出す。じっくり書きたいやつはゆっくり出す…というのを調整しているのだ。

ブックレビューや映画のレビューは明らかに書いてから数日寝かせることが多いし、忙しい時ほどブログは書き溜めていたりもするのだった。

これ毎日のようにブログ書いている人じゃないと理解されないかも。でも前回のブログ同様、見えているものと実態は違うというのを常に思っていていただけると嬉しいです。

というわけで、ポールのツアー日記です。

ポールはヘルシンキ経由でやってきた。JALとフィンエアーの共同運行便。一応ビジネスクラスなので早く降りてくるだろうと思ったのに、なぜか出口に出てくるまで、すごく時間がかかった。

普通、どんなアーティストも(エコノミーでも)1時間あれば出てくると思うんだけど、1時間半くらいかかったかも。

何度も待たせているドライバーさんに携帯電話で連絡を取る。それでも無事出てくれば嬉しいもんで、再会を喜んだ。私はなんだか笑いが止まらない。ポールも笑いが止まらない。

そうそう、こんな感じだったっけ。自分で言うのもなんだけど、ポールと私は仲良しではあると思う。会うのは2年ぶりくらいだけど、ツアーは10年ぶりだ。

車で移動して溜池のホテルにチェックインして、しばし休んでもらう。いつも行く溜池のお寿司屋さんのカウンターを予約してある。

ここは隣がワイン屋で、隣の店のワインであれば持ち込みできるのだ。しかもワインにぴったりのグラスも持ち込んでもらえるという素敵な演出も。

ポール先生といえば、ワイン。ワインが重要。ワイン・ルールズ(笑)。

私はといえば、正直ワインなんて見てもよくわからない。判断材料があるとすれば値段しかない。ポールを部屋に入れて、夕飯の時間まで休んでもらっている間、私はワイン屋に走り、先にラインアップをのぞいてみる。

なんとなく10,000円くらいの白ワインでよかろうと思っていたのだけれど、どうも中途半端。何を買っていいかもよくわからない。3,000円くらいなのはいいとして、その次の高いワインは、すごく高い。1本、3万とかするのね。すごいわぁ。

悩んでいると、お店のお姉さんが気をきかせて1本奥から出してきてくれた。「これアウトレットなんですけど…」とラベルがなぜか2枚貼ってあるボトル。

ラベルを貼る工程でのミスで、普段は3万以上するワインが18,000円くらいで購入できるという。「うーん、なるほど」

予算オーバーで、悩むところだけれど、とりあえずあと1時間くらいキープしてください、とお姉さんにお願いしてワイン屋を出る。

ポールに見せて、判断してもらおう…と。ホテルのロビーで待ち合わせすると、ポールは時間通りに降りてきた。

このホテルはショッピングモールの端っこにワイン屋もあるのだ。それを見せつつも、お寿司屋の隣のワイン屋なら持ち込めるからとポールをまずはお鮨屋の隣のワイン屋につれていった。

ポールは「いいよ、いいよ、店のハウスとかで」とか言うのだけど、せっかくお姉さんが選んでくれたんだし…と言って、お姉さん選出のボトルを奥から出してもらい見せると、ポールの顔がぱあぁーーーっと明るくなった。

全くワインの前では嘘をつけない御大(笑)

良かった、気に入ったのね、と言うわけで、その笑顔がサインとなり、そのワインを購入。ポールは最後まで「そんなに高いもの買わなくていいよ」と言っていた。

私もちょっとだけいただいたけど、正直ワインの味はわからない。隣のワイン店は、グラスも素敵なものを持ってきてくれて、なんだかとっても良い気分だった。

私が「ワインとかわかると楽しいでしょう、いいわね」というと、ポールは「でもそうとうな量を飲まないといけないよ」とかいう。

お寿司は、まぁまぁ。はっきり言って、私が普段サントリーホールに行くのに一人で入ったりするような店だから、高級店ではない。それでも結構な散財をしたのだがポールはどうも知らない人が目の前にいると食べずらいと思うらしい。それについて文句を言っていた。

ロックスターは難しいな。そういやパディ(チーフタンズ)もカウンター嫌いだったっけ。戦う男は後方が守られていないと不安に思うらしい。なるほどねぇ…

それでも持ち込んだワインが多少余って、そのまま瓶を素敵なバックにいれて持ち帰えることができるからポールは超機嫌だった。そして部屋に戻るとどうやらその日の夜に全部飲んだらしい。本当にワイン屋のお姉さんに感謝。

翌日はパフォーマンスがある日ではない。翌朝眠れたかと聞いたら、割と眠れた、と話していた。

よく人にびっくりされるんだけど、ポールはいつも一人で来日してくれる。それは信頼あってこそ。本当にありがたい。マネージャーはいるんだけど、日本はいつも私が直でやっている。

実際ポールいわくマネージャー氏が同行する場合のマネージャーのギャラも、彼は(ジョンという名前なんだけど)「スター・オブ・マネジメント」だそうで、安くはないらしい。となると日本の安いギャラではまかなえない、というわけか。

まぁ、でも何度も言うけど、こちらを信頼してくれているというか、そこは本当に助かる。信頼というのは金額にすると、大変なコストがかかるもの。逆に信頼があれば、大抵のことは乗り越えられる。

でもって、ポールったら、なんとなくポツリと言うんだよね。「もう海外公演はいいかな、って思ってるんだ」とか。

いや、私も正直、これ以上続けるパワーはないよ。確かにポールといえどもアメリカ公演とか、決して楽ではない。英国ツアーはまだまだ可能だと思うのだけど。どうなんだろう、やるのかしら。





   

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