LAU名曲への誘い:Hinba

「Hinba」はエイダンの作曲でラウー初期の名曲。今でもライブの終わりはこの曲なんじゃないかな。いわゆるデビュー曲みたいなもんだよね、ラウーにとっては。

もともとはエイダンのソロアルバム「SIRIUS」に収録されていた。そのときはもっとクールなアレンジで、良くも悪くも分りにくかったように思う。それがラウーがアンレジしなおしてファーストアルバムに収録したら、妙に明るい分りやすい曲になった。ラウーのアレンジとエイダンのソロの方ではコードも違うし雰囲気も違う。ラウーのファースト全体に言えることだけど、ラウーのヴァージョンの方が明るくて、いろんな意味で分りやすい。

この楽曲で特に言っておきたいのは、マーティンの左手だ。初来日の時はエイダンが真ん中でマーティンはステージの観客から見て右がわ、クリスはステージの左がわにいた。どうしてもメンバーはお互いを観ながら演奏することになるので、お客からはマーティンの左手がよく見えた。もちろん音はPAを通しているから、本人がどっち向いているかなんて関係ないのだけど、視覚の威力はやはり強くて、目で演奏が見えると実は音もよりクリアに聴こえるだ。

だから私は初来日の時はずっとマーティンの左手ばかり観ていた。アコーディオンはやっぱり左手だと思う。左手のじゃばら使いのセンスと、音の選び方だ。マーティンのじゃばらの使い方はいわゆる鍵盤アコだからよくわからないけど、音の選び方がホントにすごい。マーティンの左手はまるで4人目のメンバーみたいに自由自在に動き回る。マーティンの左手の音をおいかけながら聞くとこの曲の素晴らしさがわかる。

それにしてもラウーの楽曲はどれもドラマチックにアレンジされている。でも分るんだよねー、なんつーの、こうノッペリして淡々と終わるようなライブじゃ、今みてくれているお客さんはリピートしないよ、って事なんだよ。

ホント、たま〜に、ヒトん家のライブに行くと思う。やっぱりウチの連中はみんなレベルが高い。今みているお客さんは、こんなライブでいいんだろうか、って。特に手作りの小さい小屋でのライブは良くも悪くも、そういうレベルのものが多い。クアトロ・クラスだって、そういうライブが半分以上だと思う。一方ある程度の規模のライブになると、演出があったり脚本があったりで、一応音楽が薄っぺらだったとしてドラマチック、非日常な体験をお客さんが出来るように、みたいな構成にはなっている。

それをラウーはホントに3人だけで、音楽だけでやってしまうのがすごい。この臨場感,ドラマチック度は、大きなコンサートに匹敵するパワーだ。いや、もちろん淡々と、しっとりと終わるライブが悪いとは言わないよ。そういうライブもあるだろう。でもラウーのライブはホントによく考えられていると思う。



ところでこんなのを見つけた。エイダンが「ハゲ」、クリスが「デブちゃん」とか呼ばれているのが爆笑。まぁ、なんでもいいんですけどね、聞いてもらえればね(笑) でもこんなのを見ているとお客さんもよく音を聴いてるなーと思う。

ラウー来日公演はもうすぐ!!

6月17日 梅田クラブクアトロ
6月18日 名古屋クラブクアトロ
6月19日 渋谷クラブクアトロ
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http://www.plankton.co.jp/lau/index.html