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2013年7月27日土曜日

ポール・マッカートニー来日ですか…

AERAにポール・マッカートニー来日の裏話が掲載されている、というので、久々にAERA買ってみました。

なるほどねー なるほどねー なるほどねー

この記事を読んだファンの中には「ポールがそんなにお金に執着しているようには思えないんだけど」的感想を持った人が多いらしく、そんな感想をブログやツイッターにあげている人を何人か見つけた。

そうねー そうねー そうねー これ読むとそういう印象よね。

ただトップに君臨するものとして、世界一やり手のエージェントや、世界一上手なPAエンジニアや、世界一上手なライティングスタッフや……そしてそれぞれの家族や、すべてを維持しないといけない責任があるんだよね、マッカートニーにはね。さらには記事にあるように各会場の席数やチケットの半券をカウントする末端のスタッフまで(バカみたいな話だが)も必要だ。

そりゃそうだろうよ、という気持ちで読んでいたものの、いったんアグリーしたギャラを最後の最後(ある意味、会場やら何やらすべてを相手が押さえたあとで)ひっくりがえすとか、ありえんよなーと思った。それがこの業界の標準なんだろうか…

うーん、ジョンが生きていたら、どうだったんだろう。いろいろ考える。What ifなんて質問には意味がないのは分かっていても、ついつい想像する。ヨーコにコントロールされて、しっかり「愛と平和のジョン・レノン」をプロフェッショナルに演じていたんだろうか。いやいや、私なんぞに何が分るというのだろう。私には分らない。誰にも分らない。近くにいる人たちだって分らない。

思わずジャーニーの映画(まだ引きずっている)のエンディングの「アーネルのギャラは1/5だ。立派なメンバーだ」みたいな話をしていたマネージャーの笑顔が頭をよぎる。あそこには「こんなドキュメンタリーみたからって、すべてを分ったと思うなよ。オメーラに俺の苦労が分るかよ」って隠れたメッセージが…(あるのだろうか)。

しかし、一方で、先日のスプリングスティーンの映画の感想ブログでも書いたけど、ヴァン・モリソンが最近は小さな小屋でディナーショウみたいな公演ばかりをやっているのは、すごく理解できる。チケット代は200ユーロとか、300ユーロとかで高額だけどディナーショウだから食事もついて、ゆっくり音楽を楽しむことが出来る。またお客の絶対数が少ないということは、それだけで経費がうんと違ってくる。小さい公演なら、少なくともPAもライトも一流だったとしても、それこそ何十人もぞろぞろ人数が必要ということはない。お客にしてもスタッフにしても係る人数が少ないというのは、それだけで大変な経費節約だ。

そうそう、そういやウチなんかライブ当日以外はすべて一人で回している。だから成り立っているんだ。人数がいないというのはそれだけで自由だし、いろんなことを可能にしてくれるのだ。

先日も久しぶりにヴァンのコンサート見に行くかと思ってヴァンのHPに掲載されているメールアドレスにメールしたら、さすがお客の相手が300人程度だということもありオペレーションが丁寧だった。「日本から行く」と書いたからかもしれないけど「7月はソールドアウトだけど、まだ10月のチケットなら取れるわよ」という女性スタッフからの丁寧な返事。一人一人にチケットの受け取り方や何やら、きちんと案内をしているのが想像できる。

そんな環境だからなのか、本人もとても安定しているらしく、バックバンドのメンバーとして係った人から「最近のヴァンは珍しくリハもちゃんとやって、すごく楽しんで歌ってるよ」と言う話を聞いた。

でもあいかわらずメジャーに喧嘩売るのが大好きみたいで、現在ホームページのトップには「ムーンダンス」リイシューによせて「あのムーンダンスはまた俺から盗んだもんだ!」みたいな御大のコメントが踊っている。もっとも想像するに契約書上は、レコード会社の方が正しいんだろう。それがどんなに卑怯なものだったとしても。御大の悔しさがコメントからにじみ出ているようだ。

大好きな「ラグランロード」with チーフテンズ。ああああ、ヴァン、なんで私が観に行くとこんな風にちゃんと歌ってくれないんだ!!! 圧巻。



PS
ここまで書いて気づいた。マッカートニーとそのチームも、あれをお金が欲しくてやってるわけではないと思う。お金なら、もっと確実に儲ける方法が(不動産とか?投資とか?)あるはずだ。…と、いうか、おそらくマッカートニーもお客の人数少なくして、一人100万円のチケット!みたいな公演を打った方がいいということになるのかもしれない。

が、それをやらないのは、やはり音楽が「共感」というビジネスだからなのだ。マッカートニーは5万人の人とそれをシェアしたいという事。ヴァンは「俺のことをホントに分ってくれる少人数のファンでいい」って事かと。

オレもオレのミュージシャンのことをほんとに分ってくれるお客さんだけでいい、と思っている。あいかわらずオレはオレのミュージシャンと小さなTHE MUSIC PLANT村が良ければ、それで充分幸せだ、と思えてしまうのだ。何度も言うが、それが、オレの強みでもあり弱みでもあると思う。

PPS
Don't take me wrong! あとマッカトニーとかが来日すると、しばらく音楽聴かなくなってたようなおじさんたちとかがまた「音楽聴こう」って気持ちになってライブに行ってくれるといいよね、とは思う。そう、だからこの件については応援はしてるのだ。そういう私は実はついこないだまで、ものすごいビートルズのファンだった。というかオタクといった方が正しいだろう。おそらく今まで、一番お金をつぎこんだアーティストはビートルズだと思う。でもあるきっかけでファンをきっぱり辞めたのだった。それについては、また今度。