映画「アンコール!!」に号泣。最高に素敵な映画でした。



もう〜〜〜めっっちゃくちゃ良い!!! この空気感、この英語(笑)、この不器用感、この「人生楽しむのは大変」感… 最近フランス人づいてた私だけど、やっぱり人生を楽しむのが上手なフランス人よりも、私は不器用なイギリス人が大好きだ。そうだ、私はイギリス人だったのだ!!! 映画「アンコール!!」を見てきました。

ストーリーは、よくある話。街で一番の頑固者のアーサー72歳と、明るくて社交的な奥さんマリオン。マリオンは癌が再発し、もう余命がない。が、それでもアーサーに合唱サークルに送り迎えしてくれ、と言う。アーサーはそんな明るいマリオンや合唱団の連中にはついていけない。息子ともなぜか上手くいってない。合唱団「年金ズ」はコンクールにエントリーし練習を重ねる。オーディションである無料コンサートでソロを歌うマリオン。マリオンが亡くなり、残されたアーサーだが、しだいに周りに心を開いて行くアーサー。

なんといっても脚本がホントによくできてる。台詞の一つ一つがいい。そして俳優陣が圧巻!!!! 私はホント俳優の名前おぼえられないんで、良く認識してなかったけど、頑固&不器用親父アーサーを演じる俳優さんも、素敵な奥さん、マリオン役の女優さんも、めっちゃハマリ役で素敵だった。

周りの女性陣もいい。合唱の先生で明るくしてるけど実は孤独なエリザベス。キュートでおじいちゃんにも素直に心を開いている孫娘。

そして…アーサーとマリオン、二人が歌うシーンがそれぞれ最高に素晴らしい。実はアーサー役の俳優さんは以前歌うシーンがある、ということで某脚本を断ったことがあるそうだ(パンフレットに書いてあった)。でも今回は自分と同じ年配のアーサーを演じるにあたり、勇気をもって取り組んでみようと思った、とのこと。そして奥さんのマリオンが「True Colours」を歌うシーンが、これまた号泣もの。これは物語の中盤で出てくるのだが、そっから先、もうずーーーーーっと私は泣いてた。最後の展開は、ちょっと出来過ぎの感はあるけど、そんなこと関係ないよね。アーサーが歌うシーンは、名画「サウンド・オブ・ミュージック」でトラップ大佐が歌うシーンをちょっと思い出した。あれに匹敵する感動(褒め過ぎか)。下手なんだけど、意外に上手いというところも聞き所(笑)。いや、ホントに素敵だった。

それと、脚本にスペースがあるのがいい。なぜかだ息子の娘(アーサーにとっては孫娘)はかなり頻繁に出てくるのに、息子の奥さんはまったく出てこない。そんな風に、こちらが想像を働かせる余地もたくさん出てくる。そういうの、ホント大好き!!!

あと合唱団が練習しているコミュニティセンターみたいな場所の外でサッカーをする子供二人の悪ガキぶりとか…もう細部にもイチイチ反応しちゃう! いや、この監督、すごいわ。

あぁ! なんて我々イギリス人は、人生を生きるのが下手なんだろう!!

ところでアーサーの話し方、視線の流し方が、ウチの誰かにそっくりなんだけど、この感じ、誰だったかなー 誰だったかなーって、私はずっと映画を見ながら考えていて、映画観終わって、だいぶたってから気づいた。それは意外に皆さん思うかもしれないけど、グレン・ティルブルックだった。グレンも自分の気持ちを正直に話すとき、あんな風になる。そして、そこがとてもチャーミングだと思う。グレンにちょっと会いたくなったのでした。

枕カバーがモリス柄なんだよね〜 もう響きまくり!

奥さんのマリオンを始めとして、女性陣が素晴らしい。

パンフレットなんて久々に買っちゃったかも。いいよ〜(涙)