町山智浩さんの映画解説が本当に好きである。今回もこんな投稿を見てしまい、思わず「風たちぬ」を見に行こうかと思ってしまった。ものすごく良いので是非読んでみて。
町山智浩さんの『風立ちぬ』の解説が深かったので書き起こしました。
自慢してしまうと、私はジブリ映画はお金を使ってみたことがない。「ナウシカ」「紅の豚」はTVで見た。でもトトロですらも最近まで見たことがなかった。そのくらい観ていない。でも文春で連載されてる「見習い日記」とかは大好きだし、鈴木プロデューサーの言葉にはいつも本当に感動させられる。宮崎監督の脱原発デモとか、熱風での憲法特集とか本当に素晴らしいと思う。でも作品については、正直あまりピンときていない。
そもそもTVが絡んでいる映画は嫌いである。公共の電波を使ってCMの時間でもないのに自分がからんでいる映画やコンサートを宣伝するっていうのは、なぜ許されるのだろうか。日本は放送局が音楽出版社(ソングライティングの権利を管理する会社)を持っているという、非常にアンフェアな国である。他の国なら独禁法にふれる。放送局はみな自社の傘下の音楽出版社がからんでいる楽曲リストから選んでON AIRする。そうしてヒット曲は作られる。そしてその分け前を関係各社で分け合う。
ま、そのことは、いろいろ書いているとキリがないので、このくらいにしておくが、日本テレビとジブリの関係はよく知らないが、とにかく公開前になると日テレでは宣伝に宣伝。もっとも日テレなんぞ滅多に観ないけど、たまに間違って付けてしまった日には、その凄まじさに圧倒される。
だからジブリ以外でも日本のこういうメインストリームの映画は観ない。
ところがフィンランドではジブリは、クールなものとして認知されている。おかげでウチのバンド連中はみんなジブリが大好きだ。アラマーイルマン・ヴァサラットのスタクラにうながされて、たまたまTVでやっていた「トトロ」をやっと見た。ほんのりいい映画だとは思ったけど、これよりいい映画なら100本くらい知っていると思ったのも事実。
…という、まぁ、超ひねくれ者の私だが、この町山レビューは、そんな私でも説得してしまうくらい、パワーがあった。思わず観ようかな、と思ってしまった。やばい!(笑)
しばらくはマジメに「風たちぬ」を見に行こうと思っていたのだが、荒川土手を走っていて気づいた。待てよ、と思った。「男の喰えない妄想」…これなんか思い出さないか?
例えば「星守る犬」。社会からも家族からも見捨てられた中年男が、無垢な犬を道連れに落ちて行くストーリー。あと私の苦手な村上春樹。あの、ずーっっと「愛」だの「死」ばっかり考えている登場人物たち。そして、あの、妙に「死」を美化する感覚。あれも男の妄想の一例だ。あと私の苦手なゲンズブール。あいつはブ男なのに「いい女はみんなオレに夢中」と妄想している。そしてブ女は女じゃないと思っている。ホントに許せん!と思う。
その点、女はもっともっと現実的だ。先日のスウェーデンでも思ったが、スウェーデンの音楽業界,少なくとも伝統音楽業界には、女のプロデューサーが多い。アーティストの男どもは、みんな金銭的責任を女におわせ、自分はノビノビと演奏する事に集中している。これはある意味、ものすごく正しい!(笑)
私はそういう北欧の女性たちのように、男のデリケートな妄想をズケズケと踏みつけ「何、夢みたいなこと言ってんの、あんた」とバシッと男の肩をたたき、現実を押し進める格好いい女になりたいといつも思っている。だから私は結婚できないんだろーな(笑) だけど、おかげ様で私の周りにいる男友達は皆おおらかな人が多く、こういう私をニコニコと受け止めてくれている。女友達は女友達ではっきりした格好いい性格の人が多い。
そして確かにそういう妄想男にはすぐれたアーティストが多い。これは認めよう。ウチのアーティスト連中も芸術家タイプというか、うっとおしい妄想野郎が多いのは事実だが、そういう人は、それこそ私がホントに才能があると認めた数少ない連中だけだからね。こんな私でさえも、うんと我慢して、1週間程度のツアーなら、ということで、なんとか奴らとはディールしているのだが、例えば実生活であぁいうのが周りにいたら、たまらんだろうと正直思う。彼らの奥さんやガールフレンドたちに本当に心から同情する!
アベノミクスだか何だかで女の登用が注目されているようだけど、当然だよ。っていうか、もう遅すぎるくらいだ。社会は女がルールした方が、絶対にいいのだ。男の喰えない妄想などにつきあっている余裕なんて、今の日本にはないんじゃないの? そもそもそういう妄想がゼロ戦作って、原発作ったんじゃないの?と思う。
昨日は引退宣言が出たとやらで、やたら話題の宮崎監督だけど、きっとマスコミの報道をみながら「他の人には分からない〜(ひこうき雲)」と思っているに違いない。そして、その心境を若くて生意気だったころのユーミンに代弁されてしまうわけだ、これが。
それにしても町山さんの解説にはいつもホントに感銘を受ける。今でもこう思いながら、もしかしたら間違って映画館に入ってしまう、かもしれない、と思う。
PS
どうでもいいけど、東京オリンピックだけは絶対にいやだ。東京で開催されるのであれば,そのときは東京を離れてどこかに旅行に出かけようと思う。
町山智浩さんの『風立ちぬ』の解説が深かったので書き起こしました。
自慢してしまうと、私はジブリ映画はお金を使ってみたことがない。「ナウシカ」「紅の豚」はTVで見た。でもトトロですらも最近まで見たことがなかった。そのくらい観ていない。でも文春で連載されてる「見習い日記」とかは大好きだし、鈴木プロデューサーの言葉にはいつも本当に感動させられる。宮崎監督の脱原発デモとか、熱風での憲法特集とか本当に素晴らしいと思う。でも作品については、正直あまりピンときていない。
そもそもTVが絡んでいる映画は嫌いである。公共の電波を使ってCMの時間でもないのに自分がからんでいる映画やコンサートを宣伝するっていうのは、なぜ許されるのだろうか。日本は放送局が音楽出版社(ソングライティングの権利を管理する会社)を持っているという、非常にアンフェアな国である。他の国なら独禁法にふれる。放送局はみな自社の傘下の音楽出版社がからんでいる楽曲リストから選んでON AIRする。そうしてヒット曲は作られる。そしてその分け前を関係各社で分け合う。
ま、そのことは、いろいろ書いているとキリがないので、このくらいにしておくが、日本テレビとジブリの関係はよく知らないが、とにかく公開前になると日テレでは宣伝に宣伝。もっとも日テレなんぞ滅多に観ないけど、たまに間違って付けてしまった日には、その凄まじさに圧倒される。
だからジブリ以外でも日本のこういうメインストリームの映画は観ない。
ところがフィンランドではジブリは、クールなものとして認知されている。おかげでウチのバンド連中はみんなジブリが大好きだ。アラマーイルマン・ヴァサラットのスタクラにうながされて、たまたまTVでやっていた「トトロ」をやっと見た。ほんのりいい映画だとは思ったけど、これよりいい映画なら100本くらい知っていると思ったのも事実。
…という、まぁ、超ひねくれ者の私だが、この町山レビューは、そんな私でも説得してしまうくらい、パワーがあった。思わず観ようかな、と思ってしまった。やばい!(笑)
しばらくはマジメに「風たちぬ」を見に行こうと思っていたのだが、荒川土手を走っていて気づいた。待てよ、と思った。「男の喰えない妄想」…これなんか思い出さないか?
例えば「星守る犬」。社会からも家族からも見捨てられた中年男が、無垢な犬を道連れに落ちて行くストーリー。あと私の苦手な村上春樹。あの、ずーっっと「愛」だの「死」ばっかり考えている登場人物たち。そして、あの、妙に「死」を美化する感覚。あれも男の妄想の一例だ。あと私の苦手なゲンズブール。あいつはブ男なのに「いい女はみんなオレに夢中」と妄想している。そしてブ女は女じゃないと思っている。ホントに許せん!と思う。
その点、女はもっともっと現実的だ。先日のスウェーデンでも思ったが、スウェーデンの音楽業界,少なくとも伝統音楽業界には、女のプロデューサーが多い。アーティストの男どもは、みんな金銭的責任を女におわせ、自分はノビノビと演奏する事に集中している。これはある意味、ものすごく正しい!(笑)
私はそういう北欧の女性たちのように、男のデリケートな妄想をズケズケと踏みつけ「何、夢みたいなこと言ってんの、あんた」とバシッと男の肩をたたき、現実を押し進める格好いい女になりたいといつも思っている。だから私は結婚できないんだろーな(笑) だけど、おかげ様で私の周りにいる男友達は皆おおらかな人が多く、こういう私をニコニコと受け止めてくれている。女友達は女友達ではっきりした格好いい性格の人が多い。
そして確かにそういう妄想男にはすぐれたアーティストが多い。これは認めよう。ウチのアーティスト連中も芸術家タイプというか、うっとおしい妄想野郎が多いのは事実だが、そういう人は、それこそ私がホントに才能があると認めた数少ない連中だけだからね。こんな私でさえも、うんと我慢して、1週間程度のツアーなら、ということで、なんとか奴らとはディールしているのだが、例えば実生活であぁいうのが周りにいたら、たまらんだろうと正直思う。彼らの奥さんやガールフレンドたちに本当に心から同情する!
アベノミクスだか何だかで女の登用が注目されているようだけど、当然だよ。っていうか、もう遅すぎるくらいだ。社会は女がルールした方が、絶対にいいのだ。男の喰えない妄想などにつきあっている余裕なんて、今の日本にはないんじゃないの? そもそもそういう妄想がゼロ戦作って、原発作ったんじゃないの?と思う。
昨日は引退宣言が出たとやらで、やたら話題の宮崎監督だけど、きっとマスコミの報道をみながら「他の人には分からない〜(ひこうき雲)」と思っているに違いない。そして、その心境を若くて生意気だったころのユーミンに代弁されてしまうわけだ、これが。
それにしても町山さんの解説にはいつもホントに感銘を受ける。今でもこう思いながら、もしかしたら間違って映画館に入ってしまう、かもしれない、と思う。
PS
どうでもいいけど、東京オリンピックだけは絶対にいやだ。東京で開催されるのであれば,そのときは東京を離れてどこかに旅行に出かけようと思う。