偉大なマウノ・ヤルヴェラ。日本に再上陸!

この週末はフィンランドではカウスティネン・フォーク・フェスティバルが行われていました。1968年から行われており、ヨーロッパの音楽フェスティバルの中でももっとも古く歴史のあるフェスです。毎年7月に行われています。

もちろんフィンランド勢、ウチのスヴェングなどもよく出ていますし、アラマーイルマン・ヴァサラットも出たことあるし、ヴェーセンやルナサなどのヨーロッパ勢も。



この中心にいるのが、JPPのヤルヴェラ家であり、マウノ先生なんですよ。先生はクラシックを学びヘルシンキに出たこともあったけど、やはり伝統音楽の道を極めようと、スズキ式ならぬシスキ・メソッドという独自の教授法をあみだし地元の音楽に貢献する道を選びます。「シス」とはちなみにフィンランド人を一言で表す言葉なんだって。根性とかガッツとかそういう意味があります。いいでしょ、シスキ・メソッド。

それにしても、カウスティネンが他のフェスよりも、伝統があり、昨日今日始まったコマーシャルなものではないということは、いつもこの時期になるとYou Tubeに大量にあがってくる子供たちのこれを見るとよくわかる。

絶対にお客さんよりもステージにあがっている人数の方が多いんだよな、このコンサート。それにしても、すごい子供フィドラーの数!!



ちなみに、これなんかもすっごく感動的。ヴァルティナのアレンジですよね、これ。


こういったシーンの頂点にいるのが、マウノ先生なんですよ。いや、頂点ってちょっと違うな。先生は決して出しゃばったりしない。伝統音楽にすべてを捧げているんです。ホント面白いよね。人は声高々に何か叫ぶ人よりも、黙って自ら行動する人に付いて行く。そういう事なんです。オレも行動力は誰よりもあるんだがなー。ちょっと黙らないとマウノ先生みたいにはなれんよなぁ!(笑)

こちらはマウノ先生のドキュメンタリーっぽい映像。



なんていうかね、つまりは昨日今日始まったもんじゃない、って事なんですよ。これこそが本当の伝統音楽の力なんですよ。

マウノは数年前に健康を壊して、もう引退かな、って噂されてた時期があった。ステージで座ってヴァイオリン弾いてた時期もあった。アルコールはとっくに辞めているみたいだけど。2010年にJPPを招聘した時とかは、もしかしたらマウノじゃなくてエスコが第1ヴァイオリンで来るかも、と言う話もあった。確かにエスコは上手いかもしれないが、マウノ先生が自ら来る、という事とエスコが代打で来ることには意味がまるで違ってくる。

そうしてなんとか実現できた2010年の来日に引続き… なんと再びJPPを呼べることになったのです。しかも再びマウノ先生で! 嬉しすぎる! この奇跡の音楽が再び。

JPP。ルックスがおっさんだからカッコ良さが分からないだろうけど、この曲めっちゃすごいでしょ。1:50秒くらいから転調するんだけど、そこからがゾクゾクするほどかっこいい。ヴァイオリンは2グループに分かれてるんだけど分かるかな? 音をよく聞いてみて、すごいから。これが分からないあなたは、きっともう死んでいるに違いなーい!(笑)



カンの連中に「最高の北欧音楽のコンサートをやるとして、ヴェーセンといったい誰だと思う?」と言ったら、連中はすぐにJPPだ!って当てたね。エディ・リーダーと来日したイアン・カーもJPPを呼ぶと言ったら「それはすごいな。世界一のバンドだ」って言っくれた。そういうレベルの話。その世界一のバンドがヴェーセンのお祝いにわざわざやってきてくれる。これは最高の音楽になること請け合いですよ。

オレの責任はもう重大すぎちゃって重大すぎちゃって、今からビビリまくっている。最高の北欧の音楽を皆さんに。詳細はこちら

それにしてもカウスティネン、まだ私は一度も行ったことがない。来年あたり行ってみようか。なんかフェスって行くとあちこちから売り込みとか来ちゃうんで遠慮してたんだけど、もう私もJPPを2回呼んだんだし(って、まだ2回目は終わってないけど)、いいよね、そろそろ堂々と行っても。