出張DAY 1 ダブリン

久々の出張。見たいライブがあったので、衝動的にチケットを買ってしまい、最後まで迷ったものの、やっぱり来た。残念ながらそのチケットは来週からロンドンで始まるケイト・ブッシュではない。ケイト・ブッシュのチケットは最後の最後、出発の一週間前に800ポンドのペアチケットが会場のチケット屋で出回っていたのを発見してしまったが、買わないで踏みとどまった。もっともお金って使うことがあるとすれば、こういう目的に使わないと、とは思ったのだが。二ヶ月近くに渡るロングランコンサートの初日のホスピタリティ席で、おそらく行ったら周りはロンドンセレブばかりだっただろう。最終的には迷ってる間に売れてしまった。今でもちょっと後悔している。こういうのって仕事上の度胸にも連結しているように思える。しかしこの公演、誰か日本のメディアで書く人がいるんだろうか。

飛行機は毎度のANAのマイレージ。初めて羽田から国際線に乗った。あちこち工事中だったからあまり参考にはならないかもだけど出国審査してしまうとお店が少なく、しかも成田の時にいつも寄る寿司屋の京辰さんもないし、和食は卵かけ御飯が600円といううどん屋の朝食メニュー他、まずそうな立ち食い寿司があるのみ。正直ご飯も卵も自分で作る方が上手い。ウチは成田にも羽田にも同じくらいの時間で行けるので、これからは成田線にした方が懸命かも。だいたい羽田に行くのは普通の電車なのでスーツケース持った旅行者が通勤のただでさえ混む車両に乗るのも申し訳ない。成田線はヴァージンの機材だったりするのだろうか…

新しくなったのは東京の空港だけではなく、なんとヒースローも新しくなった。ANAをふくむスターアライアンスはターミナル3から2になった。ヒースローのターミナル2なんて学生時代にアエロフロート乗ってた以来だ!   当時は暗いターミナルだったけど、今はピッカピカ!   そしてなんとアイルランドに行くエアリンガスも、ターミナル2になった。信じられん。しかも大きな免税店にキャビア・バー。やっとイギリス人もアイルランド人のお金持ちをターゲットにし始めたのか? 前はアイルランド線は、ターミナル1の端っこに隔離されてたのに!

って言うか物事の変化が大きすぎる。ロンドン経由でアイルランドに行く行き方とか調べないで人に知ったかぶりすると大変なことになるわ。気を付けないと!    ヒースローに到着すると以前から登録してあるワイヤレスがすぐ使えるので便利だが、急にiPadにヒースローにようこそ…とか入ると本当に今の時代ってプライバシーってないなと思う。でもネットが使えてメールも出せるので本当に助かる。ダブリン空港でも同じ。本当に便利だ。

が、肝心のダブリンの携帯のSIMがロックされ使えない。うーん。まだクレジットがたっぷり残ってたはずなのに。

ダブリン到着してvodafoneの専門店がこっちのターミナルにはないため、キオスクみたいなとこで、とりあえず25ユーロのSIMを買う。番号がまたもや変わってしまった。ま、でも今後はこういうのが主流かなーとも思う。固定の番号にこだわるのもナンだよね…

最初にダブリンに来た最大の理由はもちろんポールにあうこと。ポールはこの後ホリディでダブリンにいなくなる。この後、また報告するけど、この後わたしはチューリヒに行き、またダブリンに戻ってくることになる。面倒だけどポールに会うためだけに予定を変えた。そのおかげでフライトが2本増えてお金も時間もかかるけど、ポールのためならなんのその。それこそお金ってそういう事のためにある。

で、マネージャーのジョンとやり取りの後、ポールとパブで合流。嬉しすぎる!!   あれこれ近況報告。飲みはいつものメンバーで結構アイルランド音楽界の重鎮おじさん四人くらい。ポールは娘さんが今、里帰り中でポールの家に戻って来ているのにパブに出て来てくれた!   嬉しすぎる!

しかし音楽業界のおっさんの飲み会は可愛くも不毛すぎる。中2みたいだ。みんな。同席してたおっさん(フィリップ・ベグリー、超有名エンジニア)によるとプランクシティのブラックアルバムにはUK盤と、アイルランド盤とドイツ盤とアメ盤があって、ドイツ盤が一番音がいいんだって。ドイツ盤が一番ブ厚い。ほかのはペラペラなのだそうだ……そういう話とか、ポールが京都でカラオケを歌ったのに誰も聞いてくれなかった話とか(笑)、最近出てきた新人のHOZIERはどこがいいのか、オジサンたちはさっぱり分からん、とか。「いいじゃん、若い子たち応援してあげなよ」とわたしも最後にあきれて言ったくらい。あとファーザーテッドの役者さんたちの話とか、ダーモット・モーガンは本当に嫌な奴だった、とか。不毛なんだよなーこのメンバー。まぁ、でも昔のレジェンド話が聞けるのはすごい。リアム・ウェルドンのアルバムが一枚しかないのは彼が早くに亡くなったからとか…

そんな話はともかく御大、また日本に来てくれ、とちゃんとお願いして来たので、朗報を待ちましょう。10月の手の手術次第ですが、意外と早くまた来てくれるかもしれません。

散々盛り上がって、帰宅。タクシーレーンで先にポールを車に乗せてバイバイしたらわたしが乗ったタクシーの運ちゃんが「今のポール・ブレイディ?」と聞いてくる。ロックシュターは大変だね!  

ホテルに戻ってバタンキュー。明日は走るぞ!

ところでわたしがダブリンいることはほとんどのアーティストたちには内緒なので当分の間、日本語以外のテキスト、写真は個人のfbではなしです。最後にいきなりコンサートに押しかけてびっくりさせたいアーティストがいるんだ。オチはお楽しみに。写真はターミナル2のシーフードバー。



PS   そういやおじさんたちの中で最近のコンサートのお客による写真撮影について話題になり、そのディベートが面白かった。最終的にはアーティスト次第だけど、ポールはもちろん大嫌い。こちらの基準は実はアーティストよりもホールのポリシーによることが多いみたい。で,多くのホール,会場はthey don't care。となると、やっぱり誰がか撮りはじめると、次々にみんな撮影がはじまってしまう。日本のお客は写真撮ったりしなくてみんな礼儀正しい、と言ったら、フィリップにだから食べ物の写真を撮るのか、と突っ込まれた。はい、はい、はい…   私のfacebookにおける食べ物の写真はアイルランドで有名だ。みんな日本は食べもにがすごい思っている。うるさいな、まったく。こういうマメな行動が多くのアーティストを日本に来たいと思わせるんだよ(本当か…?)