出張DAY7 キャリックオンシャノンでヴェーセンに敗北

とても良く寝た後、朝スティーブンスグリーンを5周して5km。レッグマジック・エクササイズのレッグマジック無しをやって、すっきり。なんか久しぶりに走ることに集中したいいランだったと思う。知らない街を走るのは楽しいが、町走りはやはり走ることに集中できない。信号があれば止まるし、小さな路地があれば注意しないと。何より道に迷わないようにしないと。なので公園をひたすら回るのは気分が良かった。グリーンは一周ちょうど1km。が、他のランナーに周回遅れで追い抜かれるのは気分が悪い…しかも逆周りで。この日もでかいお兄さんが私が一周する間に2周以上してくるのでヒーコラ。思わず自分も頑張って走ったら、なんかラン後の身体の感じが全然違った。よく走りは走ってる時間が問題で速さは関係ないと言われるが、やはりちゃんとスピードをあげて走った時は後の気分がまるで違う。朝ごはんはホテルの下。ここはフレンチカフェで、すごく素敵。


ヘルシー!!    毎日こんな感じだったらすごく健康になれるかも!

そして少しメールなど書いて仕事を片付け歩いて今日の電車が到着するコノリー駅へ。結構距離があるが、スーツケースは軽いし街を知っているから、徒歩20分ほどの道のりも何も問題なし。なんか本当に気分がいい!   ダブリンはいいなぁ〜

そして電車のチケットを買って、やっとブログを書く。アイルランドの国鉄はwifiも無料だし(重量制限があるので重いけど)本当に便利。電源も足元から取れてテーブルはでかいし快適なオフィスみたい。これは電車で食べた昼ごはん。バナナなどフルーツ3種で1.5ユーロ。安い。今日の夕飯こそちゃんとしたものを食べよう。カップに入っているのは紅茶ではなく、Spiced Apple Warmerという代物。甘くてアップルパイのドリンク版って感じでした。


2時間半ほどの旅で目的地に到着。ここでも直前までGoogleマップで行き先を確認できるので本当に助かる。英国と一緒でアイルランドもバス駅は町の真ん中に、鉄道駅は街の外れにあることが多い。なのでまたもや小さいケースを引きずりながら徒歩15分ほどで今日滞在のホテルへ。町は小さく90年代前半のダブリンみたい。このいけてない感がすごくいい!   予約したホテルはかわいい古いホテル。でも部屋は新しく近代的でした。

ここでも少し仕事。結構タフな内容の交渉も幾つかあるが、iPadだとどうもメールを打つのが慣れないんだよなー。このブログもiPadで書くと間違い誤字だらけ。それは後で訂正するとして、とにかく慣れないとね。きっとiPad miniは持てないだろうと思う。

しかし遠くまで来たぞ。今日はヴェーセンの公演なのだが、もちろん彼らには内緒にしてあるのだ。私の出張日記を時々見てくれている人はご存知だろうけど、私は絶対に内緒で行く。内緒にしないと先方に気を使かわせちゃうからね。でも今はアイルランドのマーケットに集中している彼らに迷惑かけたくないし、よほどしっかりミーティングしたいことがない限りは事前には言わない。だからFbの個人のアカウントには自分がヨーロッパにいることは書かないでおいた。今回の彼らのアイルランドツアー日程は、ダブリンの郊外で1公演、そのあとベルファーストで1公演、そしてここキャリックオーシャノンで1公演。なんでこんなマイナーな街でやるかというと、ここにはThe Dockというアートセンターがあるから。ヴェーセンのダブリンの公演の日はちょうどダミアンと重なってたし、あれこれ悩んだ結果ここに彼らを訪ねることにした。The Dockのセンター長とも知り合いだというのもあった。ヴェーセンは、もしかしたら私のことをダブリンで、ちらっと思い出すかもしれない。私のダブリン好きは彼らもよく知っているし、そういや私がダブリンで借りていた部屋にミッケを泊めてあげたこともあったな…。そんなダブリンに私が来なければ、まさかこんな田舎に来るとは思わないだろう。そういう狙いもあった。

で、公演は8:30から。ということは開場は8:00ちょい前かな…ということで、その前に今日こそはアイリッシュなものを食べたい、と思ったのだ。で、たくさん食べるためにちょっと走ってこようと思ったのだ。会場の場所も確認したいし…

で、走りに出た。六時ごろかな。まだ全然明るい。会場の場所を確認し、10分ほど川に向かって走っていたら、クラクションの音が…   なんと彼らに見つかってしまったのだった!! あまりのあっけなさに、がっくし…

今日は二列目のチケットを確保してたし、ステージに出て来たら奴らが客席に私がいるのを見つけてくれて超受けると思ってたのに...  彼らの注意力、すごすぎる!!!    普通こんな田舎町で私を見つけるか?!

敗因はこの街は90年代前半のダブリンのようで東洋人がいないこと。中国人ですら歩いていない。そしてハイストリートが一本しかない小さな街であること。…と、こうして理由を書いてみてもまだ納得いかない……とはいえ、普通見つけるか???   それにしても、それにしても彼らの注意力は凄すぎやしないか?    でも凄く喜んでもらえたから良かったんだけどさ…あーあ。私が地団駄を踏んで悔しがるのを彼らは楽しそうに見てた。あぁ、もぉっっっ!!

彼らによると私の後ろ姿が見えたんだって、で、「あれ、ヨーコじゃないか」ってローゲルがまずみつけたらしい。「違うだろー」「まさかー」と言いつつ、しばらく観察していると動きがいかにも私みたいに見える。これはときっとそうに違いない、と確信を持った彼らはわざわざ車をユータンし正面から車をつけて、私の顔を確認したのだった…

がーーーっ!!   ま、いいや。とにかく時間なんだろうから早く行け、小屋はその坂を登ったところだ、私は川の方に走りに行くから、と言って彼らとは別れたが笑いが止まらない。

なんだかんだで3kmは走ったと思う。がっくりしながらも、ここで早速ちゃんとしたアイリッシュなご飯。やっと肉!!!


アイルランドってね、何がうまいってバターがすごくうまいと思うんですよ。今日もすごく美味しい!!


そして会場へ。


珍しくニッケルハルパは一台だけ。セットは2部構成。内容は日本公演ともかぶるだろうから内緒。でも最後にダーヴィッシュのキャシーとリアムがゲストで出て良かった。

が、ゲストより何より…… 何よりとにかく彼らの音の凄さだよね!   この圧倒的な音圧。なんでこうなんなんだろう、っていつも思う。本当にすごい。

いつも思うんだけど、なんでこんなにお互いに遠慮なく突進できるんだろう、って思う。本当に彼らは爆発して全速力で走って行く。3人が同じくらい強くなかったら、振り飛ばされるよ、ほんと。

あとはやっぱり音楽のヴィヴィドさ。なんて鮮やかなんだろうと思う。いい音楽って明らかに全然違う。最初の音が出た時から、その鮮やかさにやられてしまう。それにしても三つの音が一つの生き物になる、ってよく出来た表現だと思う。最初に言ってくれたのは茂木健さんだったかな。とにかくエクランドのNO3とか、また別の生き物になってた。なんであんなにすごいんだろう………!!!

とにかく驚愕で、改めて彼らの凄さに感心した。ヴェーセン、本当に長くやって来て日本に初来日から10年目たって、こんなに長くやれるとは思わなかったけど、毎回毎回驚かされる。なんかねー、ここにもよく書くことだけど、他のアンサンブルはね、ものすごく練習すれば真似できると思うんですよ。でもこれは…これは絶対に真似できないっていうか、そもそも音の成り立ちが違うんだよね。他のバンドみたいに「ワンツースリー、はいご一緒に」って感じじゃないんだもの…   この有機的なサウンドはヴェーセンならではだと思う。本当にすばらしい!!!

終わったあとはパブへ。写真を撮ろう、となったのだけど暗い!!ということになり…


明かりをつけろーとなって…



クイーンごっこが始まってしまい…

ボヘミアンラプソディの大合唱!   動画も撮ったんだけどキャシーが公開禁止だって、残念。でもヴェーセン実はすごく歌がうまいんですよ。コーラスがすごかったですよ。


はい、これが一応ちゃんとした写真。

でもってなんだかんだで12時くらいにはお開きになったかな。ヴェーセン、いつものことだけど最高の音楽をありがとう!!   次はすぐ日本で会いましょう!