和田靜香先生、本2作。「東京ロックバー物語」「おでんの汁にウツを沈めて」

和田靜香が、また本を出した。すごいよね。売れっ子だと思うよ!! 本人ウツウツ言っているけどさ。そうなのだ。成功している人は自分の成功をあまり自覚していない事が多いが、静香なんて、その一番いい例だ。もっとも自分の社会的地位なんて、自分が一番分かってないのだろうけど。

というわけで、お祝いのブログ投稿です。

1冊目は「東京ロック・バー物語」。最近はムック本の出版社になったシンコー・ミュージックからの発売。東京のロック・バーを紹介している。正直、ここに載ってるバーもそうだが、日本の洋楽市場の、懐古主義的で、新しいミュージシャンを応援しない昨今の状況は私はあまり好きではない。でも、まぁ面白かったね。結局のところ、ロックバーと言えども飲食店。人のニーズに応えなくちゃ、どうにもはじまらない。そんな発言は複数のバーから聞かれた。でも「儲けようと思うならカラオケ置きます」みたいな骨のある女性オーナーもいたり…。それに、なんといってもみんななんだかんだいって自営業で長く生きている人たちだ。それなりに共感する部分もあったな。

そして何より。文章が良い。文章がいいから、あっという間に読めてしまう。それはさすがだと思う。

2冊目は「コンビニ店員は観た」の改編/文庫版、「おでんの汁にウツを沈めて」このタイトルといい、
なんといい、すごいよね。出版社の売る気が伝わってくる。それに本人のイラストによるポップな装丁?!書店でも目をひく。さすが幻冬社。書店展開もメジャーだ。

また改訂版と言うことで、コンビニを辞めた後の後日談、そしてその後に勤めたパン屋のネタが追加されている。さすが静香。パン屋なんてクビになったようなもんだ。でもバイトをクビになっても、ただじゃ起きない。しっかりネタにしている。

いすれにしてもとにかく読みやすいのがすごい、と思う。グイグイ読ませる。これだけ文章力のある人は、音楽業界には滅多にいない。ちょっと前に出た湯川先生の本ともども引き続き和田静香をどうぞよろしく!