いつもの自分で勝負する

グリーンランドのショウケースですが、昨夜から受付開始しており、無名のバンドなのに、たくさんの人に申込いただき感激しております。

それにしても楽しみだよね。グリーンランド人っていうだけでも、なんかすごいのにさ、音楽も演奏してくれるんだよ。しかも無料。本当に遠くからやってきてくれる彼らのために、ぜひぜひ皆さんかけつけてください。

なんというか普段から小さい国の変わった音楽を紹介しているTHE MUSIC PLANTですが、例えば地方のホールさんとかにケルトのバンド持っていくと言われるわけですよ、「ダニーボーイやってもらえませんかね」とか。

うちのバンドにいわゆる万人が知っているような、そのテの楽曲を演奏するバンドは1つもないんです。「ダニーボーイ」とか、その曲のなりたちをちょっと調べれば分かることだけど、あれは(少なくとも現在は)アイリッシュトラッドではない。(でも分からない、200年後にはトラッドになっているかもしれない)

でも地方の主催者がそれを希望するのはすごく理解できる。まったくバンドのことを知らないお客さんに多少でも安心感を与えるためだからだ。確かにそういう曲を演奏すれば、まったく分からないでコンサートにやってきた人も楽しめるようなプログラムになるのだろう。それはそれで1つの意味がある。

が、バンドにとっては……バンドの本当の、日本のお客さんとの心の交流をのぞむのであれば、いつもの自分たちで勝負しないとダメだと思う。東北にリアム・オメンリィとか、アヌーナとかと一緒に行った時だって、どちらも小学生の前だというのに普段とまったく変わらない演奏/歌を聴かせてくれた。素晴らしい。普段やっていることを彼らは信じているからね。

恋愛みたいなもんだよね。本当に心を通わせたいなら、本当の自分で勝負するしかない。

お客さんたちにとってもチャレンジだと思う。私がよく考える事に「素人は楽曲に反応する。玄人は演奏に反応する」ってのがあるんだけど、意味わかるかな? 音楽の素人は聞き慣れたメロディや歌詞であれば、誰が歌っていても楽しんでくれる。でも演奏が良いか悪いかは、やはり普段から音楽をたくさん聴いてる人じゃないと判断できないってこと。

今回、24日に聞く曲は、お客の皆さんにとっては、全部新曲だ。知ってる曲なんて、おそらく何も演奏されない。それでもライブを楽しめるかは、お客さんの「聴く才能」にもかかってくる。

私は日本向けになんかやってくれ、とか言う主催者じゃないからね。彼らにも普段の自分のままで勝負してもらいますよ。果たして、バンドとお客さんの間に心の交流は生まれるのだろうか。

でも良かったら、これは聞いておくといいかも。ナヌークの方なんだけど、ヒット曲らしい。確かにキャッチーでいい。あい、あい〜っっ♪ あいあいで、くーぽぉー♪



そしてこれ…「日本語みたい」と言う人も何人かいたりして…ナヌークの連中はグリーンランド語で歌うってのが素晴らしい。まさに「いつもの自分で勝負する」



グリーンランドの音楽のショウケース。無料ですが、事前登録制です。こちらからどうぞ。