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2016年7月20日水曜日

酒井順子さんの「子の無い人生」を読みました。最高!!!

来た。酒井順子。やるなぁ。彼女の本に面白くない本は1つもない。これもあっという間に読めてしまった。

「負け犬の遠吠え」は本当に素晴らしい本だった。いや〜、何がなくても私たちには酒井順子がいる。彼女は私と同じ歳(学年は1コ下)。彼女には、このまま私たちと一緒に歳を取り、気ままな子ナシ独身女の道をズンズンと進んでいってもらいたい。そして歳をとるごとに、私たちにその都度必要な言葉を与えてもらえたらと思う。

彼女がこういう本を書いてくれるおかげで、私たちは結婚していないことや、子供がいないという「負け犬」人生を最高に謳歌できるわけだ。(あ、いかん、あんまり人生の自由を楽しんでいると酒井さんの言う「イヤ汁」が出てしまい、世間に対して嫌味な存在になってしまう! イヤ汁が分からない人はググってください)

酒井順子は私たちの気持ちを代弁し、そして私たちの人生を肯定してくれる。この本も読みながら、膝を打つ事がなんどあったことか。「そうそう、そうそう!」「まったく共感!」とにかく共感しまくりだった〜

でもそれでも今回は違和感を感じたところが2ケ所ほどあった。そのうちの1つは「2種類の年賀状」というくだり。なんと世間では、子持ちマダムたちは子ナシ族を哀れに思っており、年賀状も子供が写っているものと、写っていないものの2種類作るというではないか!? それにまずビックリ。というのも、私も友達の子供の成長は見たいし、ペットの成長も見たい(笑)。私はもう年賀状を書かなくなって、おそらく20年どころじゃないので(でもいただくのは嬉しいです。皆様,本当にありがとうございます)、あまり意識していなかったのだが、世間のスタンダードはなんと2種類の年賀状なのだという。驚愕。それって、なんか不自然じゃありませんか? その事実にもビックリだが、私はここでの酒井さんの反応にちょっと違和感を覚えた。酒井さんはそのことについて「子ナシ族のことを下に見ているのはいいとして、それを子ナシ族の目の前で言わないでほしい」と発言している。うーん、以前の酒井さんなら、そんな事もユーモアではねのけてなかった? 酒井節、パワーダウン? というのは、私だったら「えーーーっっ、そうなの? 信じられなーい」「ありえなーい、面倒くさー」「そんなのいいよ、無視して全部同じの送りなよー」と子持ちマダムたちに鈍感に言ってしまいそうだからだ。

あと「子供が嫌い」という部分も。というのは、私は実は子供、大好きなんですよ。友達に子供がいればぜったいに積極的にお家に行って遊ぶし、住んでいるのが足立区なんで近所に子供が多いんですわ。住んでるマンションのエレベーターの中で一緒になれば必ず話しかけるし、バスの中でも遭遇すれば嬉しいし。子供というのはいいもんです。そりゃー、たまに区民プールで必要以上に水しぶきをあげる悪ガキ(小学生のくせに夜8時になってもプールに入ってる親子、あいつらだ!)に怒鳴りつけてやりたくもなるが、それも可愛いじゃありませんか。それに人の子供は、その時だけ無責任に可愛がり、自分には一切責任がないときている。友達の家にいって、子供やペットと数時間遊ぶ時ほど最高なヒーリングタイムはございません。(あ、酒井順子みたいな口調になってきたな、私も…)

そしてウチは自慢じゃないけど、ミュージシャンの子連れツアーも奨励しており、何度も実行しています。ミュージシャンの馬鹿女連れは大嫌いですが(それでも仕事だから頑張るけど)、子連れツアーは大好き。帰られちゃうと、大人よりも子供の方が恋しかったりして……でも一方の酒井さんはでも子供は積極的には好きじゃないみたい。子供好きをアピールする女は…みたいな事も書いていらっしゃる。うーん。

そういう小さな違和感が実はこの本のかなり最初の方に2ケ所も出て来たので、いよいよ私も酒井順子と別の道を行くのか…と思った……のは、一瞬。そのあとはもう共感,共感、共感の嵐でした。ホント、酒井順子は分かってるよ!!!!

「嫁がキャリアウーマンだと息子が可哀想」「男と女が平等とかとんでもない。女は子育てに専念すべき」的なことを言う年配の恵まれた専業主婦の方々を「子育て右翼」とかネーミングしちゃって、もう最高! 「あのおばあさん、老後の面倒を見てくれる子供がいないんですって」「じゃあバブル時代から調子にのってちゃらちゃら生きてきて、女としてもっとも重要な子産み、子育てもせず生きて来たのね! なんでそんな人たちのことを税金で面倒みなくちゃいけないの」等々、酒井さんはこれからも子育て右翼の発言はさらに増えていくだろう、と予測しています(笑) あー、面白すぎる!

あとやはり親には孫の顔を見せてやりたいという意識から、兄弟に子供が生まれてホッとするというくだりも笑いました。「お兄ちゃん、でかした、よくやった!」あの時ほど兄を尊敬したことはなかった、と酒井さんは言います。で、「じゃあ、もう私はいいよね」と思う……など! あぁ、爆笑すぎる。酒井さんにはお兄ちゃんがいて、ちゃんと子供がいるそうですが、私にも実は性格のまったく違う妹がおり、彼女はしっかり2人の子供の母親なんですよ。ホントに助かった! ありがとう、妹よ!! 本当にでかした! 偉い!

そして最近出生率が微妙に登り坂なのは、SNSが影響しているのではないかと酒井さんはするどく指摘しています。何はなくても子供の写真をアップ、子供の弁当作りなどをアップすれば、友達は「いいね」と褒めてくれる。芸能人の子育て写真が広く出回ることも大きく影響しているでしょう、と。そして最後に爆笑なのが、「日本人を動かすのに、刃物は必要ありません。「皆と一緒でありたい」とさえ思わせればいいのです」というひと言。まったくもって、私はホントに「うん、うん、うん」と頷いてしまうわけです。

他も既婚子ナシ族の大変さとか、あと最近の女性政治家は土井たか子さんや市川房枝さんのように独身子ナシではまったく足りない、プロフィールに積極的に〜児の母と書けるようでなければダメだ、という指摘。確かに仕事のプロフィールに子育てが影響してくる時代になったのは私も感じています。もう遅いけど!! あと沖縄および地方に残るトートーメーという恐い風習(独身女は実家の墓に入れない、って知ってました? 皆さん? 私は初めて知りましたよ!!)、欧米に比べるとまったく独身女に門が開かれていない日本の養子事情(両親が揃ってないと養子はもらえない)、あと子ナシ男性のケース、TVで流行った大家族ドキュメンタリーは実は出生率低下に貢献していたとか、まぁ、とにかく共感,共感,共感。共感の嵐(笑)

私たち子ナシ族は、人生を左右するのは「結婚しているか、いないか」ではなく、「子供がいるか、いないか」なのだ、と言う圧倒的な事実をホントに噛み締めないといけない。そして私はだからこそ「全国のお母さん,頑張って! 野崎は全国のお母さんの味方です!」と声高く叫びたいのだ。

全然関係ないけど、Amazonのレビューはひどいねぇ… このレビューを書いた人たち、ほんとに読んで書いているのかしら。私は酒井さんの文章を読んでいて気分が悪くなったことは一度もありませんよ。すっごく元気になれます。あ、あとこの本の冒頭部分はここで読めるので、良かったら読んでみてください。