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2017年6月3日土曜日

ナオコガイドこと、山下直子さんのトークイベントにお邪魔してきました。

今日は先日発売になったガイドブック「絶景とファンタジーの島、アイルランドへ」のプロモーションで来日中の山下直子さんのトークイベントにお邪魔しました! 

いや〜なんというか、アイルランドに行きたくなった。あんまり普段「行きたい」とか思わないんだけど… 特に食べもの。食べものが恋しくなったよ。ナオコさん、美味しいところ、いっぱい知ってんだもの…。あと黄色いバターとか…あぁ、TAYTOのクリスプスとか…。あぁぁぁ…。

それにしても、すごく面白かった。ナオコさんのお話を必死でメモりました。録音してたわけじゃないし、もしかしたら間違って私が理解してしまった部分もあるかもしれませんが、何はともあれレポートです。何か間違いがあれば、それは野崎のバカということで(笑)

まずナオコさんのお話を聞いて思ったのは「行きたく」なるようなお話だった、ということ。いや、当然なんだけどね、当然。でも、なんというか私にとってはアイルランドはすごくリアルな国だし、正直現実はいつも優しいわけじゃないので、いろんな風に思うところもある。でも観光旅行として行くなら、観光旅行者として学び体験してこないといけないこともあるわけで…なんかいろいろ考えました。私もこういう観光ツアーみたいなガイドさん付きの旅行に行ってみたくなった。親でも騙してお金ださせて行ってこようかしら…。ナオコさんのガイドだったら、いつも行くアイルランドもめちゃくちゃ新鮮に見えるに違いないもの。うん。

ナオコさんいわく、アイルランドはすごく北にあるのに、とにかく緯度の割にあったかい、ってこと。ナオコさんはいつも軽井沢高原に行くみたいな格好で来てくださいってお客さんに言うんだって。人口もいつのまにか南北あわせて650万人。もっと少ないと思ってた。北海道くらいのサイズの小さな島なんだけどね…

そして昨日エンダ・ケニーの後に着任する与党の党首の話題に。新しい首相はなんと38歳。若い! そしてお父さんはインドからの移民なんだって。しかも彼は同性愛者だってことをカミングアウトしてる。ちなみに世界では同性同士の結婚ってすでに結構みとめられているんだけど、アイルランドはカトリックの国でありながら昨年「世界で初めて」「国民投票で」それを決めたリベラルな国。偏見のない優しい国。それをナオコさんも強調してました。確かに私もめちゃくちゃ誇らしいよ!!

で、まずはダブリンの紹介から行くのかな〜と思いきや、いきなり絶景スポット。そう来たか!? Wild Atlantic Wayっていう湾岸道路。ちょうど暖流がぶつかるポイントで長さが2500kmもある。

そして直子さんが命名しているアイルランド三大崖(笑)1つはスリーブリーグという場所。大型バスでは近づけないのだけど、ビューポイントに行くまでの道のりがすごい。まるで天国に行っちゃうのではないか…という雰囲気。500mって言ってたかな…。圧倒的だそうです。2番めはこれは有名なモハーの断崖。200mの高さだけど、ここは大型バスでも近づけて比較的アクセスしやすい。3番目はアラン諸島のドゥンエンガス。ここは100mしかないんだけど、一番角度がすごく、柵がないので怖さはピカイチ(笑)

そしてアラン島のお話。アラン諸島は3つの離島。石灰岩でできてる。植物は生えない貧弱な土地。それを土を少しずつ集め、海藻をまぜて土を作り、やっと農作物を創った。でも出来た農作物は海藻でミネラル豊富で美味しいんだって。有名なクネクネしている石の壁はもともと農地を区画するためのもの。今は必要ないんだけど景観上、アラン島っぽいということで、そのまま残されているんだそうです。アラン島の中で1番大きなイニシュモアは現在900名くらい住んでるんだけど、19世紀の半ばはその3倍がいたそう。ここでナオコさん得意のアランセーターのお話も。編み込みが複雑で編み手によってまったく模様が違うので、漁師が海難事故にあっても、死体が着ているセーターでどこの誰かが選別できたとか… ってのは実はまったくどっこい伝説で(笑)本当のアランセーターはおしゃれ着で、とても漁には着ていけないのだそうです。男の人にとっては、どちらかというと晴れ着。 ちなみにセーターは男性のもので、女の人は着ない。ショールらしい。(そういや、おばあちゃんがアランセーター着てるのとか見た事ないわ…)でもって、もう地元では、あんな大変なものは編みたくない。という声も多くて、編み手が少なくなっているそう。

そしてファーザー・テッドのプレッシーの話もあり(笑)。(すみません、ナオコさん、気を使っていただきまして…。いつか一緒にFather Tedフェスに行きましょう)1960年に難破した船のプレッシー。沈む船に乗っていた乗組員は全員島の人たちが助けた、という武勇伝になっているらしい。

あとセントジョンズ・イブのお話も。6月24日   聖ヨハネの日。夏至のお祭りで魔除けに薪をたいたり、シャーン・ノスを歌ったりするそう。これもアラン島ならではのお祭り。

あとナオコさん得意の花のお話も(直子さん、花の名前たくさん知ってる。日本語の名前、英語の名前。そして名前にまつわるお話もたくさん)。アイルランドというと荒涼としたイメージがあるかもだけど、本当は緑は真冬でも緑だし、3月から10月にかけて花は何かしらが咲いていて、とっても綺麗なんだそうです。

ここでやっと話題はダブリンに。トリニティ・カレッジの図書館の話。設置されているのは有名な「ケルズの書」。もともとアイルランドではなくスコットランドのアイオナ島で書かれたもの。ページには子牛の皮が使われていて、まずはそれをページ数分用意するのが大変だったらしい。近くで観ると金色ではなく黄色がとても綺麗(これは鉱石の粉を使ったらしい)。赤もすごいし、ブルーもすごい。ブルーはつい最近までラピスラズリと言われていたのだけど、現在では研究がすすみ植物、インディゴ(藍)だという説が正しいとされ、いろんな本や情報が書き換えられている最中だそう。 まだまだミステリーは現在進行中なんですね。渦巻きがとても綺麗で、ちょっと東洋風なケルト紋様は、お土産にぴったりなアクセサリーのデザインなどになったりもしている。

ケルト民族は東ヨーロッパから来た、と言われているけど中央アジア説も優力。アイルランド、スコットランドにはローマが上陸しなかったため、ケルトの文化が色濃く残ったのだそう。ケルト人の特徴=精霊信仰、固有の文字はもたない。すでにヨーロッパにはアルファベットはあったのだけど、ケルト人は言霊を信じていて、言葉を発するとそこに魂がやどる、と思われていた。だから書くとそれが失われちゃう、と思われていたらしい。もともとは日本と同じ、八百万(やおろず)の神を信仰。でもキリスト教が入ってきて、精霊は妖精になった。そこからアイルランドは妖精の島と言われるようになる。キリスト教が平和に混じり合った、その集大成が、このケルズの書なんだとか。

ちなみにこのケルズの書のことが良く分かる映画「ブレンダンとケルズの秘密」もうすぐ映画が公開になるので、チェックしてみてください。ナオコさんは号泣だったそうです(笑)


 
そしてここでイエーツの話。イエーツといえばスライゴ。アイルランドはノーベル文学賞を4人輩出しているんだけど、 その最初の1人がイエーツ。イギリス支配下のアイルランドでイェーツはメンタル面からアイリッシュ・ルネッサンスを牽引した。日本の「能」にも興味があって「鷹の井戸」という作品を作った。日本でも2月に上演されたんですよね、というナオコさんのお話に会場からアヌーナの公演に行った!という声もあがりました(笑)

そして、ベンブルベン(スライゴのランドマークというかゆるやかな山)は石灰岩で出来ていて、another world=異界(死後の世界)への入り口がそこにある、と言われている。ちなみにナオコさんのガイドブックでは「妖精はどこに行ったらあえるのか」ということについても2ページに渡って説明があります。

そして古代遺跡の話。なぜこれほどアイルランドに密集しているのか。紀元前の遺跡がヨーロッパでもっとも密集しているのはアイルランド。貧しさのため、そのまま放置されていたという事もあるけれど、精霊が宿るとかそういった信仰もあって、誰も触れなかった、という説も有力。不思議なことにアイルランドの4つの巨大古墳は1本の線の上に並んでいて、その延長線上にはストーンヘンジも存在している。例えばニューグレンジでは冬至の朝に光が入る等、それぞれの遺跡は天文学的にも意味あがるみたい。この辺はホントにミステリー。そそられますね!

一方でリアルなアイルランド(笑)には、食べものたくさん美味しいものがあってグルメの島ですよ、と言い切る直子さん。確かにナオコさんだったら食べものネタだけで同じくらいの厚さの本を今すぐ出せそう…。まず牧草地が多いから、牧畜がさかん。しかも生の草をずっと食べてる。草のカロチンが豊富。だからアイルランドのバターは黄色が濃い美味しいバター。(私も!!! 私もアイルランドで美味しいものは何かと聞かれたらバターって絶対に答える。ホントにホントに美味しい)肉も肉で赤身が上手い。コーンとか喰ってるアメリカの牛とはわけがちがう(笑)。島国だからもちろんシーフードも美味い。美味しい牡蠣は1年中食べられる。

じゃがいもは中南米から1500年くらいに来たものだそうで、映画「エリザベス」でクライヴ・オーエン(❤)が演じていたあの素敵な軍人さん(ウォルター・ローリー)がイギリスに持ち込んだものらしい。それがアイルランドに伝わった。ジャガイモはアイルランドではルースターとよばれる品種が人気。赤い皮をしているんだけど、さつまいもほど黄色くなくホクホクした芋なんだそうです。(しかしナオコさん、何でも知ってるなぁ! ガイドさんだから当然なんだけど…)またジャガイモの病気で飢饉や移民も。今やアイルランドの移民の子孫は全世界に8000万人と言われている。

そしてテイトー(TAYTO)の紹介。これは最重要。外せないですよね。アイルランドでもっとも人気のあるポテトチップスメーカー。あともう1つ、最近ではシャムロック味のポテチを出している高級メーカーもあるのだとか。すごいね!

 飲み物としてはアイルランドは実はウイスキー発祥の地。アイリッシュ・コーヒーは寒い寒い極寒のシャノン空港で飛行機が遅れ、乗客が凍えている時にコーヒーにウィスキーを入れたのが始まり…らしい?

あと忘れてならないギネス。麦芽を焙煎するスタウトという種類のビールで製造工場はアイルランドのみ。半分が国内で消化され半分が国外へ。でも日本へはまだまだ出荷量が足りず船便で1ケ月かかって到着しているのだそうです。アイルランド国内で消費される分はちなみに通常48時間以内消化。すごいね。

最後に旅行っていのは行くまでも楽しい。準備したり資料を読んだり。ナオコさんのお客さまには準備万端な人もいれば、まったく勉強してきてない人もいるんだそうです。でもどちらも楽しい。そのどちらの人にも役だってほしい、という事でこのガイドブックを作ったのだそうです。パラパラ写真を見るだけでもいい。そして実際に来てみれば2次元で見ていたものが3次元になって体験できる。日本に帰ったあとも「また行きたいな」とか思い出し終ったあとも続く旅は4次元(良い事言うねぇ〜)。そんなことを意識して作ったガイドブックなんですよ、とのこと。

会場からの質問。ベストなギネスはどこで飲めますか? 
ギネス   ホテルのバーとかよりもパブで飲むのが一番。ホテルのバーだとお客が他の飲み物を頼んじゃうので、回転率がパブより悪い。なので、特に回転率の良いパブで飲むのがいい。つぐのが上手い人がいるパブ。(ギネスをつぐのには2分かかるので、辛抱強く待ちましょう)

ベストは時期はいつ?という質問には「6、7、8月はいいんだけど、混むんですよね」とナオコさん。4、5月、9月、10月前半、クリスマスの前なんかもいいですよ、と。寒さも日本の寒冷地ほどではないし、町の電飾とかも温かくて良い。教会のコンサートとか。都市滞在に静かな冬はおすすめ。(断崖とかは、ちょっと冬には寂しすぎるけど…とのこと)

あと星が綺麗な場所の世界ランキングで有名になった場所があるそうですが…。アイルランドの夏は明るいので真っ黒な夜空にならない。だから冬に行く方がいいのかもしれないけど、冬は概して天気が悪い。(ちなみにオーロラも時々見えるのだそうです)なので、星空は普通の場所で観るのが一番おすすめですよ、とのこと。

そしてスター・ウォーズですっかり有名になったスケリグ・マイケルについても質問が飛びました。あそこはもう予約が大変。ナオコさんは11名のお客をつれて奇跡的に入れたけど、場合によってはスタン・バイで待ち構えていて乗るしかない、とのこと。また次のスター・ウォーズにも出て来ちゃうし、そもそも保護されている地域なので、将来的にはどんどん行くのが難しくなるかも、ということでした。

うーん、なるほど! ナオコさん、ありがとうございました。ホントにアイルランドに行きたくなった! 一度ちゃんと観光で行ってみようかしら… ナオコさんにガイドしてもらったら、きっと新たな発見があるはず。

以上、すべてのお話はこの新しいガイドブック「絶景とファンタジーの島アイルランドへ」に詳しく載っていますからね。皆さん、ぜひ買ってください〜!!!

あ、それから今回のトークイベント、ユーラシア旅行社さんの主催だったようです。素敵な旅のパンフレットたくさんいただいて帰りました。アイルランド周遊の旅はこちら