北区パン講座:英国/アイルランドのパン

さて第3回になりました、北区パン講座。今週は諸事情あって私がしゃべらせていただきました。皆さんありがとうございます! かなり森さんの北欧編、森本さんのドイツ編に比べるとかなりラフな感じの内容になりました(笑)  でもそんなアイルランドが私は好きです。

(1)日本のごはんにあたる主食は[じゃがいも]パンではない。中華料理のカレーを頼んでチップス(フライドポテト)にするか、ライスにするか聞かれた時はびっくりした。英国人、アイルランド人、じゃがいもは大好物。じゃがいもを巡るお話を少し…

♪ Mary Black and Black Family"Colcannon"(アイルランドの伝統歌)



歌詞にじゃがいも料理がでてきます。「コルカノン」「ボクスティ」「ポテトケーキ」 どれも懐かしいお母さんの味…というのを歌っています。

(2)トーストはとても重要
日本だと1斤340g。向こうは大きな800gで売られていることが多い。

 朝食では非常に重要なアイテム。 ジャムはたくさんある。一般的なのはイチゴ、ブラックカレント、オレンジマーマレイド、ルパーブなど。 そして英国魂の味!が、この真っ黒いマーマイト。しょっぱい。バターと一緒につけて食べると激ウマ。成城石井に小瓶で700円くらいで売っているのを発見しました。勇気がある方は試してください。
トーストはトースターかオーブンで焼く。日本のようなオーブントースターは現地では見た事なし…









こういうトーストラックは良く見ますね。

英国のトーストはなぜ薄いのか。それはジャムやバターを食べるものだから。「イギリスはおいしい」の林望先生の説。私もそれに同意します。英国人はクロワッサンにもバターやジャムをぬりたくって食べている!?



ホテルの朝食の場によくあるトースト・セルフ・マシーン。上から入れて、下に両面やけたトーストが出て来る。


(3)スープや汁物、煮物のあてによく出て来るソーダブレッド

私も簡単に出来ちゃう。超簡単レシピ。誰が作っても失敗はない

粉類まぜる   液体類まぜる → 全部あわせてオーブンに突っ込む(1時間)

オーブンに入れるまで10分かからない。粉類もふるう必要なし。来週の料理教室で作りますので、お楽しみに!

(4)サンドイッチ文化

 

北欧のようにオープン・サンドではなく、食パンで挟むもの。
賭博好きのサンドイッチ伯爵の話は史実ではないという説が強い。
通常は耳は残しておく事が多い。耳がないのは上品なヴァージョン。
具が種類がたくさんあって美味しい。エッグマヨにはかならずチャイブや葱が入っている。
写真はダブリンの空港にて。ちょっと高い。ロールサンドも時々ある。

ブリティッシュ・サンドイッチ協会
オブライエン・サンドイッチ(アイルランド)

(5)ジャンクフード系
 

スパゲッティ・オン・トースト
ビーンズ・オン・トースト
両方ともハインツの物を載せるのがコツ。
 

エッグ・オン・トースト
エッグ・ベネディクトはニューヨークで生まれた気取ったもの。半熟のポーチドエッグをトーストの上にのさたもの。

 
クリスプス・サンド(ポテトチップス/クリスプスを挟んだもの)

チップス・バティー(フライドポテトを挟んだもの)

数年前に期間限定でオープンしたTAYTOポテトチップスのサンドイッチの店は大流行。






参考映像。ビーンズ・オン・トーストを食べたアメリカ人の反応。




(6)アップマーケット アフタヌーンティー
重要なアイテムはきゅうりのサンドイッチ。かならず入る。ハムとか入れれば美味しいだろうに…と思うが、こればっかりはシンプルに「きゅうりだけ」というのが上品で、アフタヌーンティー的。基本きゅうりとバターのみ。クリームチーズを入れることもある。あと正式なレシピではビネガー(酢)できゅうりを洗う、というやり方もあるそう。



FORTNUM & MASON'S(日本にも三越日本橋本店、玉川高島屋はイートインできる)44ポンド…つまり7000円くらい、高い!
椿山荘のアフタヌーンティー 3800円

赤羽だったら一晩豪遊出来そうな金額…

(7)スコーンなどのお菓子文化 スコーンやスイーツ類は充実

クロウテッドクリーム/ジャム(いちご/ブラックカレント)
日本で作るには…: 成城石井のスコーンミックスは2パック入りで400円ほど。1パックで8コ作れるので簡単です。

(8)タルトやパイ、マフィン、コーニッシュパイ、ケリー・パイ

そして今日の試食はスコーンとアイルランドの紅茶、ビューリーズを楽しんでいただきました。

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 ★おすすめの店/現地
ケンブリッジ Aunties Tea Shop(おしくも昨年閉店!)College Lane, Cambridge
ダブリン Queen of Tarts Dame Street, Dublin
エディ・ロケッツ(ハンバーガー屋さん/アイルランド)

★日本で味わえる店/英国料理 
キャプテンクック(広尾)

アイリッシュ・パブ
大崎ゲイトシティ シャノンズ(9/13 リニューアルオープン)
代々木ソーラス(食べものも充実で美味しいです)
ダブリナーズ(渋谷、新宿、池袋、品川にあり)
Celt(あちこちにあり)
ブリティッシュパブHUB
ウェーリッシュパブWhat a dickens

★おすすめ書籍
林望「英国はおいしい」「英国は愉快だ」
松井ゆみ子「家庭で作れるアイルランド料理」「ケルトの国のごちそう巡り」
ジェーン・ベスト・クック「英国おいしい物語」

 来週は丸山礼先生のアイルランド料理。 丸山礼先生「ヨーロッパのスープ料理」(誠文堂新光社)アイルランド担当されたシェフ *エプロン、三角巾、食器拭き、台拭き、ハンドタオルを持参ください。



さ〜て、来週はいよいよ料理教室だ。頑張ろう〜