赤羽パン講座その1:森百合子先生 パン好きのための北欧ガイド 

吉祥寺のcafe moiさんから試食用のシナモン・ロールも届き、始まりました、赤羽パン講座。

野崎はたまたまこの講座のコーディネイトのお手伝いをさせていただいておりまして、これから4週間にわたり、私も土曜日の朝は早起きして赤羽に通います。

第1回は森百合子さんの「北欧パン講座」 。森さんのことは北欧好きだったら絶対に皆さんご存知ですよね。たくさん本も出されていて、私も「コーヒーとパン好きのための北欧ガイド」は読んでいた。(なんと改訂版が出たんですね)

それにしても森百合子さん、素敵だったわぁ〜。お話しされる雰囲気も可愛らしくて、そして内容がめっちゃ濃くって感動しちゃった。また何かで是非ご一緒したいわぁ〜。「ケルト市」の次は「北欧市」やってみようかしら。今回は大量のお写真を見せていただきながら、北欧のパンについて、いろいろ教えていただきました。

ちょっと内容をご紹介しちゃいますが、私が録音しないでメモったことばかりなので、もしかしたら勘違い/間違い/誤解していることがあるかもしれません。それを前提に参考にしてみてくださいね。

まずは北欧の人は基本的に「黒パンが好き」確かに真っ白なパンってあまり見たことない。ライ麦のパンが多いんですよね。そしてノルウェーでは雑穀系が多い。確かに!! 言われてみれば!! っていうか、言われてはじめて「あぁ、本当にそうだよな」って思うことが多すぎて、先生のお話は響きまくりました。普段いかに注意してみてないか…ですよね。

そして話は「どうやって食べるか」ということに進んで行きます。まずは朝。チーズと食べる事が多い。乳製品は一般的にすごくおいしい(うん、うん)。そしてシンプルに食べるのがおいしい。魚卵とかペースト類も人気で歯磨きみたいにチューブに入ってたりする。

昼はニシン(日本でもイケアで買えたりします)の酢漬けとか… ニシンは人気でホテルの朝食とかでも3種類くらいのパターンで出て来る。芋にのせたりパンに載せたり… あと特にデンマークで人気なのがオープンサンド。オープンサンドって、基本的には手巻き寿司みたいなもんで自分の好きなものをがんがん載っけていいらしいのだけど、ある程度は組み合わせに定番があるんだって…知らなかった。例えばニシンとゆで卵を組み合わせるとか、レバーパテはビーツとマッシュルームと組み合わせるとか、あとサーモンは普通白いパンの上にのせる…とか、いわゆる定番がある程度は決まっているらしい。そして具はお皿の脇ではなくパンの「上に」載せるのが一般的。(ちなみに私が食べたのは全部が全部すべてパンの上にすでに乗っているものばかりだった)そしてアクアヴィット(40度くらいの蒸留酒)をビールをチェイサーに飲むのだそうです。死ぬぅ… 私アルコールあんまり強くないんだよな…。またオープンサンドといえども手では食べないで通常はナイフとフォークで食べる。そしてスーパーにいくと売っている「オープンサンド専門のコーナー」(し、知らなかった)をPÅLEGG(ポーレグ)って言うんだって。ここにいくとオープンサンドの具がいっぺんに買えるという便利なコーナー。へぇ〜知らなかった。そして、なんとオープンサンドの具には板チョコっていうのもあって、それはパンの上に本当に板チョコを載せて食べるのもあるんだそうです。(そしてそれ用のチョコも売ってるんだって)

夜は具材もたっぷりの豪華なオープンサンドが人気。例えばレシピ本も出ているコペンハーゲンのAamannsオーマンズとかね。このお店は一種古くさいと思われているオープンサンドを一気にスタイリッシュでかっこいい文化に変えたすごい店なんだって。最近は空港にも支店があるので、皆さん、要チェックですよ。あと鰻も具材として人気で、これは蒲焼きではなく(当然だけど)薫製が多いらしい。うーん、ビールと行ったら美味そうだなぁ!! あとはイクラ、きざみたまねぎ、ディル、サワークリームなんて組み合わせも美味しい❤ 

フィンランドではじゃがいもを入れたケーキみたいなパンもあるし、カレリアンピーラッカも人気。カレリアンピーラッカはクリーム粥をつつんだパンで、卵バターをのっけて食べるのが一般的。ロシア料理の影響もあってフィンランドではピロシキも人気。

あと北欧全般に言えることなんだけどホットドックのスタンドが街に多いですね。そして忘れちゃいけないのがコーヒー。特にシナモンロールとコーヒーの組み合わせは大人気。でもこのシナモンロール、生地の撒き方が国によって違うらしく、スウェーデン、デンマークでは毛糸型が多い。一方デンマークではかたつむり型が多いんだって。またデンマークではデニッシュタイプのものも多いんだそうです。大きく作って切り分けるタイプのものもあって三つ編み型とか、リング型とか… うーん、食べたいですね!

菓子パン類にカルダモンが入っているのが北欧風で、それもけっこう粗挽きタイプの物が入っていることが多い。言われてみれば,確かに! スウェーデンにはカルダモンロールもあったり、あと忘れちゃいけないのがフィンランドのムンキ(ドーナツ)。そしてノルウェーに比較的多いワッフル(確かにノルウェー人、いつも食べてる!!!)

そして特別な日のパンのご紹介も。クリスマスのルッセカット(サフランが入った黄色いパン)。ヨウルトルットゥというプルーンが入った手裏剣(しゅりけん)パン(あーーー、食べたことある!!)。クリスマスの豚のパン。なぜ豚かというと豚は幸福のシンボルでクリスマスに豚をローストしたものを食べることが多いので、一緒に食べるパンも豚の形なんだそうです(笑)

またイースターに食べるお菓子で代表的なのがスウェーデンのセムラ。めっちゃ高カロリー。これもケーキ生地ではなくパンなんですよね。(確かにそうだ!)そしてカルダモンが効いています。イースター前の断食前に食べられてたものらしい。スウェーデンでは人気で年末から3月くらいまで食べる習慣があるんだって。あと先生が見せてくれたスウェーデンのサンドイッチケーキの写真にはびっくり。ケーキにみたてて、パンとサンドイッチの具材でケーキ状にしたもの。これ食べるんだったらケーキにすればいいのに!(笑)なんてストイックなんだ、北欧人(笑) (ぜひ詳しくは森先生の本をチェキら!)

あと大事な「何処で食べるか」パン屋さんの目印は、皆さん分かりますよね。プレッツェルの形をした目印。これに王冠が乗っていると「王室御用達パン屋」ということになるらしい。そして、先生のおすすめパン屋! おすすめなのはデンマークのMeyers Bageri。デパートにも入ってたりするような有名なお店。そしてBrødというオーガニックのパン屋さん。

いただきます❤
ストックホルムのお薦め。家族経営なんだけど、めっちゃハイスタンダード。受賞歴もすごい市庁舎からも近いカフェ(名前メモったけど、自分の字が汚くて読めず)。そしてVate-Katten(小麦猫)という名の老舗パン屋もおすすめ。昔ながらの素敵な店だそうです。

ヘルシンキには、Ekbergという一番古いパン屋さんがあって、シナモンロール、ムンキがおすすめ。かもめ食堂近くのKaniniston Leipomoはどれを食べても美味しいけど、カレリアン・ピーラッカは要チェック。

そしてオスロはもう一択!(笑)誰に聞いてもここを薦められるというÅpentbakeri。そういや鐙麻樹さんも紹介してたな…、ここ! あと森さんによれば、こういうカフェ1つ1つ回る時間がなければ、市場などに支店がいくつか入っているので、そういったところにいってあれこれ試すのも良いですよ、とのこと。なるほど!!

そしてパンにはかかせないカフェのお話も。先生の好きなカフェは、オスロのバリスタ世界1がいるお店Jave、スウェーデンのルンドにあるLove Coffee、そしてコペンハーゲンの中央図書館のカフェDemocratic Coffee barなどなど… うーん、行きたくなってきた。でも行けないという人のために。日本で食べるなら,今回シナモンロールをいただいた吉祥寺のmoi cafeさん、そして代々木八幡のイエンセン薫薫堂(クンクン堂/先生がよくコラボされてるんだって)、ミッケラー東京さんなどがお薦めなのだそうです。

しかし私も今までぼーーーーーっとしてたな、と。何度も北欧行ってましたけど、全然ダメダメでした。今度からはもっと真剣にあれこれ食べ歩きたいと思います。肥っちゃいそうだけどね!(笑)

森先生、本当にありがとうございました。それにしても勉強になったな〜。こういった情報はすべて森先生の本にくわし〜く書かれていますので、気になった人、もっと知りたい人、というか、このブログを今興味深く読んでる皆さん、森先生の本、どれもお薦めですので買ってください! 先生によれば先生の本「3日でまわるシリーズ」どれもすごく好評なんだって。なのでこれ買って時間がない方も是非行ってみましょう、北欧に。

森百合子先生、ありがとうございました〜



PS
森百合子さんのこんなトークイベント発見! お時間がある方は是非。10月12日です。