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2018年7月7日土曜日

ライコー・フェーリックス主演映画「DELTA」(2008年)を観ました。

この映画はフェリックスにオファーを出した昨年7月ごろにDVDを取り寄せて英語字幕で観ました。いや〜、素敵な世界でした。

フェーリックス・ライコーがなんと「主演」した映画「DELTA」。もう10年前の作品です。

なんというか不思議な空気感の作品で、これもまた「万引き家族」同様、監督がブレてないのがすごいです。しかもカンヌで賞ももらってるんですよ。国際批評家連盟賞。

もともとこの作品はLajos Bertokという俳優さんが主演で作られたのでした。ところが、その方が「悲劇的な死」(40歳の若さで亡くなったそうですが、原因などは調べても分りませんでした)を遂げたあと、監督は音楽を担当することになっていたフェリックスを主演にしようと決めたんだって。フェリックスがそういう雰囲気にぴったりだったから。しかも最初は復讐劇だったのを、フェリックスにはそういうのが似合わないとストーリーも書き換えたのだそうです。すごいですね。

そしてこの作品の仕上がりですよ。まさに! フェリックスのシャイな感じがすごく良く出ていて、セリフ少なめ(笑)まさに彼にぴったりの作品に仕上がりました。でもビョークの映画よろしく、彼もこの後は主演映画がないし、カンヌの記者会見でもだんまりだったようで、俳優業はもうこりごりだと思ったのでしょうか…(笑)

そして、この女優さんもめっちゃ素敵なんですよね。雰囲気があって。

しかし雰囲気とか世界観で押して来る映画です。まず情報がほとんどない。兄(フェリックス/映画では名前がない)は、どこか海外で出てお金を稼いで故郷に戻ってきます。(海外にいたと言う根拠はハンガリーが、フェリックスが差し出すユーロの圏内ではないから)お母さんを訪ねて実家に戻るとそこには(おそらく)腹違いの妹、そして母のボーイフレンドがいて「お前が住むところはないよ」と言われるわけです。

父が遺したほったて小屋を拠点に自分の家を建てようとするフェリックス。そしてそれを手伝う妹。妹はついに兄と住むと言って実家を出るのですが、まぁ、簡単に言えばそれを家族も周囲のみんなも、まったくもって面白くないわけですよ。最後にはそんな連中によって悲劇がもたらされてしまう。

それにしても画面の光の感じとか、静かに流れるフェリックスのヴァイオリンや弦楽四重奏や、バーで流れている音楽はなんだかカウルスマキ風だし、極端に少ないセリフとか、とにかく素晴らしい作品であることに間違いはありません。いつか日本で上映出来たらいいなぁ。この監督はこのあとも作品を発表し続けていて、最近の作品は日本でも公開されています。コーネル・ムルンドルッツォ監督。

ところで未公開映画を紹介したこんなブログを発見。参考にさせていただきました。また監督のインタビューの訳まである。素晴らしい! 是非リンク先も読んでくださいね。

トレイラーからも雰囲気が十分伝わりますよ。なんて素敵!!



一応レッドカーペットの写真も貼っておきましょうね…

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DVDで手に入るんだけど、現在在庫切れ。



Amazon UKで買うといいかもしれません。(リージョンコードに注意。またおそらくPALだと思われます)
 
ライコー・フェリックスと田中泯さんの公演は、こちら。まだだいぶ先の公演ですが、現在6列目くらいまで埋まっております。良い席をご希望の方はお早めに。詳細はここ。