名曲「The Plains of Kildare」

数日前、Facebookで、ジョン・ドイルがこんな映像シェアしてた。「The Plains of Kildare」アイルランドの伝統音楽史上、名曲中の名曲。ポール・ブレイディとアンディ・アーヴァインが76年出したアルバム「Andy Irvine / Paul Brady」のトップに収録されている。



このセクシーにブズーキ2台がからむ音がたまらない。円熟度の極地。いいよなぁ〜。

今,聞いても相当かっこいいけど、しかし残念ながらやはりレコーディングのヴィヴィドさにはかなわない。こうやって、この曲は曲途中のリズムチェンジがクリアなところがいちばんの売りなのだ(と、私は思う)。途中バルカンのリズムが入ったり、歌いだし前の、なんというかこう転げ落ちて行くようなリズム・チェンジ。あそこがシャープに決まってこそ、だと思うのだが…。こちらがレコーディング時の音。



70年代のライブ。スタジオ録音からは若干甘いものの、それでもリズムがはっきりしている。いいねぇ〜 アンディがちょっと「ンコ座り」しているように見えるのが笑えるんだけど…(テレビ局のDさん、なにも考えなかったんだろうか…)



最近のアンディとかドーナルの演奏では、リズムの変化がキマってないのが、私的にはちょっち残念なのよ。巨匠といえども「本当に旬の時期」は短い。でももちろん弦がからみあうセクシー度は充分なので、名曲であることに間違いはないのだけど。

こちらはポールにケヴィン・バークも入ったスーパー・ユニット。こっちも相当すごいけど、やっぱり私的ツボであるキメの部分が甘いんだよな… というか、単純に人数が多くなれば,多くなるほどキメるのは難しくなっていくわけだから、ポールが入って解決する問題ではない。巨匠たちといえども、ことアンサンブルのシャープさについていえば年間200本やってます、みたいな旬な若いバンドにはかなわない。そして「旬の時期」はバンドにとってとても短い。



しかしこのテのバルカンのリズムってホントに演奏が難しいらしく、ポールが「Welcome Here Kind Stranger」に入っているバルカンの曲を最近になってライブで復活させ、ソロブズーキで弾きだした当初、私はそれをアイルランドで聞いて「うーん、こりゃ、ちょっとキビしいかも」と正直思ったのだった。やはりリズムがふらつくというか、危なっかしいというか。

もっともそこはさすがにポール。その後、数回ライブを重ね、数ヶ月後に来日した頃までには、しっかり昔のシャープさも取り戻し、このバルカンの曲もしっかりステージで弾いていた。だから私は思ったのだった。巨匠といえども、この曲は難しいんだな、と。そして練習は大事だな、と。

ポール・ブレイディのアメリカツアーに同行した時、とある楽器屋に立ちよった。そこにはブズーキがおいてあったので、ポールはおもむろにそれを手に取り、あの「Welcome here〜」のバルカンの曲を演奏しはじめたのだった。アメリカ人の黒人の店員さんが「その曲、かっこいいですよね、アンディ・アーヴァインの」。私は心の中で爆笑した。ポールもニコニコしながら無言で店を立ち去った。それもいい思い出。

プレイヤーの皆さん、練習しましょうね!

では今日も張り切って参りますか…

「Andy Irvine / Paul Brady」ないけれど、ほぼ同じくらいすごい内容のPaul Bradyの「Welcome Here Kind Stranger」はポールが自身のレーベルで再発させたので、こちらで通販いただけます。


そして「旬なバンド」の演奏を聞き逃さないでね、って事では、こっちの公演も大事。

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