映画『トールキン 旅のはじまり』を観ました。良かった!


観たよー『トールキン 旅のはじまり』。トールキンって、トルーキンだと思ってた。チケット買う時、「トルーキン1枚ください」って言ったら窓口のお兄さんに訂正された(笑)

療養中の野崎ですが、本日外出リハビリで外へ出てみました。道中、調子悪くなったらどうしようと思ったけど、そろそろツアーだし外に慣れないと。本当はグリーンランドの学校の先生の映画をみたかったんだけど、自分が簡単に出やすい池袋で何か映画をみようと決意。かつ、いつも利用してる池袋のメガネドラックにもメガネを調整する用事もあったし。ということで、この映画をピックアップ。結果、なかなかの満足度。

私は学生時代から英国好きだったけど、トールキンって通って来なかった。傾倒したのはブロンテ姉妹とかディケンズあたりで『指輪物語』は、すみません、挫折。ケルト&北欧風味があるから、業務上読んだ方がいいのはわかっているのだけど、ファンタジー苦手なんだよね…。村上春樹とかもそうなんだけど、ちょっとファンタジー臭がしたとたん、読む気なくなるし…  だから映画も観てない。でも映画のサントラにはウチのミュージシャン参加してるし。かつ入院した時、友達がDVD貸してくれたけど、結局観ないで返却しちゃった… もともとDVDを見るという行為自体、苦手だったし、Again、ファンタジー苦手なんです。

でもトールキンの生涯の前半を描いたこの映画は良かった。そして私が感じ取ったテーマは「芸術って何?」ってことだと思う。

12歳で孤児となったトールキンは、牧師(コミットメンツの父さん=コルム・ミーニー=アイリッシュなんだ、これが!)の計らいで坊ちゃんボーディングスクールに入る。そこで、言語、詩、音楽、絵画… などにのめり込む若者たちが集まり、それによって世界を変えようと4人で秘密結社を結成。日々カフェに入り浸って夢を語るのだけど、一方で現実はめっちゃ厳しいという話。トールキンは奨学金を得てオックスフォードへ進むも、とうとう英国は第一次世界大戦へ突入 。やっとの思いで生き返り結婚して幸せをつかんでも生活はリアルだし、やっぱり現実は厳しい。

ずっとそんな感じだから正直、この映画では芸術は「現実逃避」ってことになっちゃってると思うけど(監督も主演女優もそう発言している)、でもそれでも夢見る若者の気持ちは痛いほどわかる。苦しい時代にお金にも食べ物にもならない芸術。でもこれがないと生きていけない。そういう感じ。監督いわく、それによって2019年を生きる我々も現実逃避できるように、という思いでこの映画を撮ったそうだ。っていうか、時代を超えて場所を超えて人間はいつもそういう存在なんだと、だから芸術が必要なんだ、ってのを言っているんだよね、きっとね。好きなテーマですよ、これは。

そして溢れるブリティッシュネスよ!! オックスフォードの「夢見る尖塔」Dreaming Spiresといい、なんといい、とにかくイングリッシュ。ああ、いいなぁ。欲をちょっと言うと、もう少し彼らの会話が坊ちゃん然としてたら、もっとハマったかも(もしかして彼らのクリーンズ・イングリッシュのアクセントが微妙だった? 詳しい人、ぜひ教えてください)

そしてトールキンって、イラストも描いたんだね。彼の作品についてはTolkien Drawingsで画像検索かけるとたくさん出てくる。すごい。そして言語オタクだったということもユニークだよね。言語作っちゃうとか、なんかハマタイ!って感じかしら(笑)。

あ、そうそう、監督はちなみにフィンランド人のドメ・カルコフスキ。恋人どうしでテーブルごしに指をからめるシーンなど、名演出箇所、多数! そして主演はなんと「アバウト・ア・ボーイ」の子供役だった俳優さんニコラス・ホルトがつとめる。(そういや、顔が同じ!!) 

でもこの映画の言い出しっぺは脚本家でアイリッシュのディヴィッド・グリーソンで、トールキンの男4人の友情にフォーカスした内容にしたのも彼のアイディアなんだそうだ。なるほどそれは成功していると思う。

それにしても、この映画、告知宣伝記事をみることが少なかったな… ネットでの宣伝弱いんじゃないかしら。パンフレットも購入したが、Foxのマガジン形式になってたりして、内容もいまいちだし、もしかしてFox内でプッシュされてない? 大手が配給だと、なかなか難しいのかしら。もっと指輪物語のオタク的ガイドみたいなものがあれば、私のような者でも「そっか、読んでみようかな」ってなるのにな…それともわざとオタク臭排除したのか。

プロモーション効果があったのは、この面白いアフタヌーン・ティーのビデオで、それでもあんまり再生されてないみたいだ(数カ所に分かれてアップされてるとはいえ…)。とはいえこの映像で、私はこの映画の存在を初めて知った。アンテナ低すぎ?(笑)ちなみにアフタヌーン・ティーの奥義については、こちらも参考にしてください。


とにかく英国好きな人、『指輪物語』のファンの人、ぜひチェックして。すごく良いですよ。ちなみに私は10月からオックスフォードに留学する姪っ子と一緒に、来週もう一度、この映画を見ることにしました。

あ、そうだ、戦闘シーンとかもすごい迫力です。他、イングリッシュな風景がとてもよくって、素晴らしい。こちらが予告編。


そして…読む勇気のある人はぜひ。