Japanese women demand right to wear glasses at work https://t.co/XjKFFTDRZg— 野崎洋子 (@mplantyoko) November 11, 2019
小学校6年からメガネかけてる私は車運転時の時用にコンタクトレンズも持ってるけど(そして教習所を卒業してからハンドルをにぎったことがない。運転免許書はただのID)、基本ずーっっとメガネ。でも、こんな私でもいっとき女性はスカートじゃないとダメという会社にいて、普通のOLみたいな格好して働いてた。しかもその会社、市ヶ谷にあってソニーマガジンズと同じビルに入っていたので昔の知り合いとエレベーターで一緒になることもしばしば。出会うとびっくりされていた。私はOLの格好しても、どこか垢抜けなく、かつ似合わないのは、皆さんも想像できるだろう。また何かの時に来社してもらった昔からの音楽業界で働く知り合いのデザイナーが自分の上司と言葉をかわし「弊社って言葉、はじめてリアルで聞いた!」とびっくりしてたっけ。音楽業界はこのように一般の業界とは価値観がだいぶ違っていた。会社は市ヶ谷、その後広尾に移転し、私は3年ももたずにその会社をやめた。広尾に移ってからは朝礼があって、それが苦痛で苦痛で仕方なかった。いや、勤めたのは2年だったかな。もう覚えていないが。
その会社は今、東京オリンピックで元大臣だったとある人物との癒着も激しいと騒がれている某人材派遣会社系の会社の系列だった。もっとも実際の仕事の方は旅行代理店のヨーロッパの営業担当という、普通ならオペレーター2年やって、ハワイかグアムの営業を2年やらないとつけないような花型ポジションだったので、おかげで楽しくやらせてもらってた。でもスカート履きながらガニ股でガッシガッシと垢抜けた社内を私は歩いていた私はあきらかに浮いており、取引先との電話で「えーーっっ、がっちょーん!」みたいな会話をしてたら、私の斜め後ろのデスクに座った超・仕事のできないおっさんから「のざきぃー 今の言葉はビジネス上ではありえないぞ」と叱られた。それもいい思い出。あのおっさんは今は何をしているのだろう。今でも窓際で意味のない仕事してるんだろうな。
とはいえ、それ以外の職場において私はラッキーで服装などで何かを強制されることはなかった。私のあとの世代だともう少し価値観もまともになっているかもしれないが、私の世代には男女差別で仕事上、苦労した女性も多い。でも私には仕事の神様がついているのか、会社で「お茶をいれてください」と言われたことがなかった。初めて行った派遣のバイト先(1日のみ)で「お茶をいれてください」と言われ、どうやっていれりゃーいいの?と思ったことすらある(笑)。いや、もちろん美味しく煎れたけど。私の世代だとまだまだ女性だというだけで営業職につけなかったり、給料が低かったりすることもあるのが標準だった。
私たちがこんなふうにのびのびと仕事ができるのも、先輩であるワーキングウーマンの女性たちが頑張ってきてくれたおかげである。
でも先日までやっていた5週間にわたるゴサード姉妹のツアーで普段行かないような日本の地方都市に行くと、そこでの価値観の古さにびっくりしてしまう。まぁ、年配のおっさんたちが必要以上にシスターズの外見をネタにするのはしょうがないとして、女性たちまでもが外見のことばかりを言う。「今、外見のことをメンションすれば、たとえそれが褒め言葉であったとしてもセクハラになりうるんですよ」という私の発言は、彼らの外見を褒める声にかき消せされていくのであった。シスターズたちは頭がよく「きれい」とか「可愛い」とかいう日本語をすっかり覚えてしまったので、ごまかして訳すこともできず。「ごめんね、ほんと外見のことばっかり言うよね…」と言うと「アメリカの田舎なんかもっとひどいから」とさっぱりしたもんだった。
それにしても、いつも思うことだけど日本では女性が社会のことに責任を持ちなさすぎる。自分の身の回りさえよければいい、自分の家族さえよければいい。だから日本には原発や死刑がいつまでたってもなくならない。男にこびることでしか出世しない右翼女たちが政治家として成功するなどなど… 思うところはたくさんあるが、まぁ、今日も私は自分の仕事をしよう。自分の仕事があるというのはありがたいことなのだ。