川内イオ『農業新時代 ネクストファーマーズの挑戦』を読みました


いや〜、これは面白かった! あいかわらずテンポのいい文章の川内イオさんの新刊です。NewsPicks「農業は死なない」での連載をまとめ、そこに加筆したという本書。超おすすめです。連載当時から結構人気があって、ビジネスマンたちからかなりの数のPick(いいね)をもらっていたという。

面白いのは多くの人が異業種からの転職組で、考え方がとても斬新だということ。最後の数名をのぞき、みんなIT業界やら元会計士だったりやらで農業とはまったく違う業界からやってきた人たちだ。そういう人たちは従来の固定観念にしばられず自由な発想の持ち主で、ある意味壊滅的な状況の日本の農業に新しいパワーを与えてくれている。

わかるなぁ〜 音楽業界も、どちらかというと別の業界から来た人の方が実は活躍していたりするもの。

みんななんとか世の中を良くしたい、というところから始まっているのがいい。そしてそれが少しずつでも有機的に日本中に広がっていくのが本当に心強い。そしてすでに成功している彼らがさらに大成功していく可能性に溢れている。

確かに著者が言っているように、日本のお米など、世界に上手くひろがっていけば世界規模になれる可能性を秘めているし、また農業界においては農家の方たちが不得手なマネジメント業務をきっちり行うようなビジネスのニーズはこれからもどんどん増えていくことだろう。

そしてここに出てくるみなさん、超個性的。特に最後のバナナおやじ。やるなぁ!という感じで、いい味だしてる!

それにしても川内イオさんの文章はいつ読んでもキレ味がいいね。キレッキレでテンポがいいから、あっという間に読めてしまう。そんなわけで読み始めたらあっという間に終了。

それにしても読後すっきり、未来は明るいなぁとさわやかな気持ちになれること請け合い。ここには農業だけじゃなくてありとあらゆる仕事におけるヒントが隠されている。ぜひチェックしてみてください。元気になれるよ。これ、シリーズ化を期待。