映画『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』試写で拝見しました。ありがとうございます。
まぁ、テリー・ギリアム being テリー・ギリアムって感じよねぇ…。ご存知モンティ・パイソン、そして『12モンキーズ』などでお馴染み、アメリカ生まれ、イギリスが育てた鬼才テリー・ギリアム。突飛な世界観はあいかわらずだ。この作品も構想30年。2000年にクランクインし、何度も資金難や自然災害による撮影中断、病気などにより俳優の交代劇やらなにやらありながらも、完成にこぎつけた。企画頓挫9回というすごい映画。まぁ、すごいですよ(笑)
2時間以上というのが、ちょっと見てて疲れたなー 何せドタバタドタバタ盛りだくさんなんだもの。資金難に陥るのも理解できるような壮大なセットをバカバカ使い、衣装をはじめ細部にのこだわり抜き、監督のマッドな頭の中を映像化することに成功している。
ストーリーはこんな感じ。仕事への情熱をなくしたCM監督トビーが、CM撮影のために訪れたスペインの片田舎で撮影中に不思議なDVDを手渡される。そこにはなんと自分が学生時代に作った映画が記録されていた。聞けば、その時、撮影場所に使った村は、今、自分が滞在している場所にも近い。懐かしく思い訪ねていけば、そこには映画によって人生を狂わされてしまった人々が。靴職人だったドン・キホーテ役の爺さんは頭がボケていて、トビーを従者のサンチョと思いこみ、二人は大冒険の旅へ繰り出す。
Fxxkと何度もさけびながら悪態をつくトビーをアダム・ドライバーがなかなかの好演。それにしても、どこまでも夢を諦めない、(テリー・ギリアムの・笑)夢は永遠に続くのだった。普通は頭の中でどんなバカなことを想像しても、それを表現したりはしない。そこが彼の非凡なところだ。付きあわされる制作関係者、俳優、そして視聴者はたまったもんじゃない(褒めています)。1月24日より全国公開。