強制終了

友人の奥様が60歳と言う若さで亡くなった。名前を出さなければ、詳細を書いても構わないだろう…というか、これは多くの人に知ってもらいたいことだと思うので、書く。

ご夫婦で結婚何周年記念か何かのヨーロッパ旅行から帰国したところ、奥様は東京の空港で具合が悪くなり、飛行機位の着陸時間から2時間半後、亡くなったという。エコノミー症候群だったそうで、最初「だるくて歩けない」と車椅子で移動することになり、荷物は親切な日系の航空会社が面倒をみつつも、空港内のクリニックに運ばれていった。付き添うった旦那さんは「点滴で打たれてるかな」と病室の外でまっていたら、部屋に呼ばれ、その時はすでに心臓マッサージ状態。奥様は救急車で大病院に運ばれたそうだが、残念ながらそのまま亡くなってしまったということだ。

10時間以上のフライトでトイレにも行かなかったしお水も飲んでなかったらしい。残された旦那さん(私の友人)は突然のことで、なんと言葉をかけてよいのやらだが、とにかく言えることは、長時間のフライトでは体を動かし水分を取りトイレに行こうということだ。ここを見ている人には海外に行く人も多いだろうから、書いておく。

ちなみにエコノミー症候群という名前がついているものの、なる人はビジネスに座っていてもファーストに座っていてもなるそうだ。血のかたまりが血管の中にできて、それがはがれて血管がつまるとおこる。足や膝が腫れて、足に強い痛みがはしったり、はがれたものが肺の血管にくると心臓発作をおこし、重篤な事態を引き起こすそう。とても怖い。

ちなみにお二人の旅行先をヨーロッパにするかシンガポールにするかでかなり迷ったらしい。「シンガポールにしておけば…」と肩を落とす旦那さんだが、いや、それは結果論だって。彼とランチをしたあと、帰宅してネットで調べたところによると4時間以上のフライトの場合、すでに注意した方がいいらしい。またむくみ取りの靴下などはエコノミー症候群の予防に効果がある、ということだった。

そして彼と話していて思ったのが、このエコノミークラス症候群に気を付けろということ以上に、やはり断捨離の重要さだ。残された人に迷惑をかけないように、やはりある程度の年齢になったなら普段から身軽にしておかないといけないと本当に思った。親戚への形見分けが終わったあと、残った奥様の洋服や着物などどうしようかという友人が言うので「メルカリいいですよー」というというと「サイズとか図るのは面倒だなぁ」とのこと。「ブランドと号数かけば、女性だったらわかるから」「匿名で送れるし匿名で受け取れるんですよ」とか、知ったようなこと(数日前に得た知識)をひけらかしたりする私だったが……しかし…本当に辛い。

人間いつ死ぬかわからない。その点、不謹慎だが、癌はいいよね。なんといっても準備ができるのがいい。突然強制終了をかけられちゃう事故よりずっといい。いや、死んだら、もう同じで、もともこもないか…  それにつらい体調のまま「あぁ、つらい」と延々と生きているよりも突然のぱったりがいいという考え方もある。死んじゃえば終わりだもんね。部屋が汚かろうが、なんだろうが…それにしても言葉もない。

生きているものは頑張らないといけないのだが、生きているのも辛いと思う今日このごろ。そうやって無理やり生きてる自分を楽しませ、時間をやりすごし、いったい自分はどこに向かおうとしているんだろうか。

暗くなっちゃった。しいたけ占いみたら、いいことが書いてあった。あたってるな、これ。2020年は自分にとって変革の年になる。前向きでいい。しいたけ占い。人気があるの、わかる気がするよ。

いかん、いかん(笑)。気分あげていこう! そういうときこそ、ウォリスだ、ウォリス!