映画『THE PEANUT BUTTER FALCON』を見ました。これは最高の感動映画!



いやーーーーーーー 良かった。映画愛にあふれる作品でした。とっても良かった。作っている人たちが映画を愛しているのがわかる。そして必死なのがわかる。俳優陣も圧巻。これ以上何をのぞむか、って感じ。『The Peanut Butter Falcon』試写で拝見しました。ありがとうございます。

SXSWで観客賞を受賞。これだけでもかなりポイント高し。期待大。アメリカでは、わずか17館だか18館で上映されていたものが、最終的に1,400館以上で上映。ちょっと『ONCE〜ダブリンの街角で〜』に似てるヒットの展開かも? 音楽ももちろん素晴らしかった。(下に2曲ほど貼り付けておきます)

ストーリーはこんな感じ。ダウン症のザックは施設でくらしているが、ボクサーになることを夢見てボクサーの学校に入学すべく施設から脱走を企てる。偶然に合流した旅の仲間は盗人の漁師タイラー(シャイア・ラブーフ)。二人の逃亡劇に施設からザックを探しにやってきた看護師のエレノア(ダコタ・ジョンソン)も加わって、3人は予期しない冒険へと繰り出していくのだ。



最後はちょっと漫画的(CGが笑える)。そしてちょっとおとぎ話的。でもそれでいい。それがいい。映画はこうでなくっちゃ。とにかくダウン症であるザック役のザック・ゴッツァーゲンが本当に素晴らしい。素晴らしい俳優さんだ。大変な熱演で、資料によると彼は撮影途中、ヘルニアだかなんだかで体調が悪くなり、誰もが「あ〜、これは致命的、もうダメかも」と撮影の続行を諦めたのだが、彼は痛みを押して演技を続けたのだという。自分の俳優になりたい、という夢をかなえるために。

とにかくそんな俳優陣、スタッフのすごい映画愛でやっと完成になった作品なのだ。いっとき主演の漁師タイラーを演じるラブーフが泥酔して傷害事件を起こしたことで一般公開があやぶまれていたこともあったそうだが、この時もザックの「この映画が僕に訪れた俳優デビューするためのたったひとつのチャンスだったのに」という言葉で、ラブーフはリハビリ施設に入り更生することを誓ったのだという。そのラブーフの演技も最高に素晴らしい!! そして映画は、無事公開になった。そしてヒットした。良かった。作品には罪がないから。そして100分弱という長さもいい。(最近の映画はとにかく長すぎ!)

これは大人のためのおとぎ話かもしれない。でもいいじゃないか、おとぎ話で。

いい映画だった。もう一度見たい。映画館でちゃんと一度見てみようと思う。2月7日よりヒューマントラスト渋谷ほか全国で上映。あっ、アップリンクの吉祥寺でもやるみたい。詳細はこちらへ。

音楽がすごくいいから、音楽ファンは音楽もチェックよ!